東京芸大デザイン科Q&A
他にも知りたいことがあればコメントください。答えられる範囲で回答します。
絵が上手くありません。行けますか?
絵が上手くないと受からないので、上手くなってください。
あなたが今下手だろうと、難易度は変わりません。
しかし、美術受験を始める段階で上手である必要はありません。
受験美術は、予備校に通わずに上手い下手を論じてもあまり意味がないです。コンクールの受賞歴なども、必須ではないです。幼少期からの美術教育なども必須ではありません。
小学校、中学校、高校の美術の授業は、美大受験とは評価軸が異なります。
美術の授業で5をとる人だけが受かるわけではありません。私も3か4か平凡な成績だったはずです(何も覚えていない時点でどうでもよさが伝わりますね)。もちろん、それらの美術の授業は、別の側面から見れば価値あるものですが、美大受験とは関係ありません。
最近はSNSでとんでもなく上手い浪人生の作品なども見ることができますが、始める時にそういった日本のトップ層とも比べなくて良いです。
ものづくりや絵を描くことが好きで、クラスで見れば下手ではない、くらいの自負があるなら、スタートの実力としては十分です。
むしろ気にするべきは、別の2点。
一日中ものを作る生活を続けても苦ではないか。そして、それを評価され、改善していくことが平気か、メンタルコントロールができるか。
この2点は、今絵が上手いかどうかより、シビアに考えた方が良いです。
受験を決めたら、受験期も、大学でも、社会に出ても、毎日何かを作って、評価され、成果が求められる毎日です。
絵が得意でも、そのプレッシャーと生活を、受け止めたりうまく受け流したり(※逃げるという意味ではない)できないと、十中八九折れます。
しかし、この2点も正直、予備校行かないとピンと来ないはずです。
難しく考えるより、3ヶ月ほど予備校に通うと分かってくるでしょう。ようはよく考えずにまずはやってみよう!ということです。ちなみにこれ、大学入ってからもずっと言われます。
予備校必須ですか?
はい
独学では無理です。
美術の先生に教えてもらう、も厳しいです。
予備校で教えられてるみたいな絵は好かん、と教授は言います。しかし、合格者は全て、どこかの美術予備校出身です。そのうちほとんどが、都内大手予備校出身者です。
間に合いますか?
まず、間に合う、間に合わないで語れる大学ではないです。
3年かかります。浪人前提で考えた方がいいです。
30、40歳にどうなりたいか、大学入学前にどれくらい力をつけたいか、くらい長く人生を考えた方がいいです。
受からんくてもま、なんとかなるかくらいの考え方で大学入試を捉えましょう(浪人しても、別の大学に行くにしても、ね)。せっかちだと辛い世界です。
美術部では対策できませんか?美術部の方がいいですか?
美術部では対策できません
ですから、美術部には通っていても通っていなくてもよいです。
芸大受験のことを知っている美術部の顧問なら、絶対に予備校に通うことを勧めてきます。
同級生も、美術部、という人は多数派ではありません。
勉強はどれくらいできなきゃいけませんか?
予備校通えない間何すればいいですか?
・美術館や図書館でプロの仕事を見てください。必ず、作品作りに応用させる気持ちで。
・共通テストに向けて、勉強してください。
作品を上達させるには、インプットとアウトプットどちらも大事です。アウトプットは予備校でたくさんできます。しかも、言われなくても勝手にやってしまうでしょう。インプットの時間を意識的にとるようにしてください。
…いや、でもまずは共通テストかな。本当に。頼む。
美術高校の方がいいですか?
大学入試のために…で選ぶのなら、ハイレベルなとこじゃなかったら、お勧めしません。
美術高校出身者はいます。芸術総合高校とか、加納高校とか。
でもぶっちゃけ一番多いのは、進学校です。
県内で一位二位を争う高校出身者とか、よくいます。
美術の対策は、予備校で完結します。
そうなると、高校は共通テストの対策ができるかどうかが大事です。
半端な美術高校に行くより、進学校目指して勉強した方が良いです。受験のことだけ考えるならね。
就職いいですか?
いいです。少なくとも美大の中ではダントツに。
・毎年
・どこに
・何人行ったか
ここまで詳細に強気に公表している美大は、少ないです。
裏付けるだけの結果も出てますね。
私の知る限り、同期の就職希望者は、ほぼ就職しました。
武蔵美多摩美に比べると、数量は劣るように見えますが、毎年の卒業者の桁が文字通り違いますので、就職希望者の就職率は良いです。
就職しないのは、フリーランスでもう生活の目処が立っている売れっ子デザイナーや、作家や漫画家志望、自分の事業を持ちたい人、と言った、サラリーマン以外で食べていきたい人。
もしくは、結果の出ていない海外留学希望者などです。
もちろん、全ての人が、就職を希望しながらも、就職や生活の目処が立つわけではないのですが…。少なくとも、技術に関しては、就職に困ることはないでしょう。
少し前(と言っても10〜20年前)は、作家志望や独立心が強く、就職希望者は落ちこぼれ、という考え方もありました。でも今は結構違うのではないかなと思います。
少なくとも、卒業者のうん割が音信不通、ということにはなりません。20,30年後はわかりませんが…そんな先の卒業生の動向を追える大学ってむしろどこ…?
ネットで「~~」と書いてありました。本当ですか?
その答えは、美術予備校に行って、リアルに通う人の話を聞いてください。
東京から離れているのであれば、私が答えます。
通っていることが明らかな学生にSNSでコンタクトを取るのも良いでしょう。
東京芸大に関しては、ネットに書いてあることはすべて「伝承」「伝説」「御伽話」「噂話」だと思ってください。嘘もあれば伝聞を繰り返して全く違う話になっていることも多々あります。
例えば、某秘境本に載っている、「デザイン科の学生が上野動物園からペンギンをかっぱらって冷蔵庫に入れていた」という話、私が在学中にこれくらいのバリエーションを聞いています。
本当に動物園からペンギンをかっぱらって冷蔵庫に入れた
解剖学のためにもらった死体を冷蔵庫に入れていた
売店のペンギンのぬいぐるみを酔っ払って冷蔵庫に入れていたのを勘違いした
真相は分かりませんが、まぁ、これくらい胡乱な話です。
スマホやパソコンでデスクトップリサーチをするくらいなら、美術予備校に行って相談してもらった方が、100倍、いや1000倍良い情報が手に入ります。
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