憧憬エンドロールのドラムを語ります
ボカコレの熱がまったく冷めやらない(というか走り切ってない)昨今ですが、ボカロリスナーの皆さんにおかれましてはいかがお過ごしですか?
いやマジで、ボカコレ終了後のセカイから取り残されています・・・何も聴けてない、柊マグネタイトさんも鬱Pもユリイ・カノンさんも新曲出してるのに・・・。
敗北感をグッとこらえて、今回はこちら!
"ボカコレ2022春"参加作品の「憧憬エンドロール」の話をします!
こちらでボカコレ振り返り配信をしていたのですが、ここで私から紹介させていただいた曲のひとつです。トップバッターとして紹介させていただきました!
その時に、その場で伝わるような説明できる自信がなかったのと尺的な都合で、泣く泣く省略したお話がありまして(配信内でも「これはちょっと省かせてもらいます」みたいなこと言ってましたw)。
それが、Bメロのドラムのお話です。
忘れないうちに書いておきたいと思います。
まずは例のように、Bメロのドラムを抽出しておきましたので、お聴きください。
動画で言うと、00:39~00:47の部分です。
(耳コピ間違ってたらスミマセン。指摘いただけるとありがたいです)
私としては聴くだけで高度なことやってんなぁ~という感じです。笑
で、今回聴いてほしいのはバスドラ!
今回は音だけだとわかりにくいと思って、こんな画像を用意しました。
俗に言うドラムのピアノロールです。
今回見てほしいのは、画像内の赤枠で囲んであるところですね!
さっきのドラム抽出音源だと、1回目が0:03、2回目が0:05、3回目が0:07あたりかな?
すべての赤枠部分には、2つの四角が入っていますよね?この四角のうち、左上にあるのがスネアの音、右下にあるのがバスドラの音を表しています。
注目すべきは、その2つの音の「間隔」です。
だんだんと間隔が短くなっているのがわかりますか?
1回目は16分2つ分、2回目は16分1つ分の間隔があり、3回目では間隔がなくなっています。
この段階的な狭まりが、ドラムを聴く身として非常におもしろかったです!
ドラムというのは、リズムマシンというものが存在するように基本的にテンプレートに則ったリズムをするもので、あまりフレーズを動かすことはありません。
動かすパターンもありますが、そういったものはスネアの位置も変わっていることがほとんどで、パッと聴いても「リズムが変化しまくってる」とわかりやすくなっています。(当社比)
ただこの曲はスネアを全く動かしていません。赤枠の左上のスネアの位置はそれぞれのリズムのスタート位置からの距離が変わっていませんよね?距離が変わっているのは右下のバスドラだけです。
”バスドラだけがだんだんと食っていく”って、ドラムを意識して聴いてない人からしたら全く気付かなくてもおかしくないところなんじゃないかと思います。私もBメロのドラムパターンを意識して聴いて初めて「あれ?1回目と2回目でバスドラの位置違くない?」と気付きましたw
このちょっとした遊び心ですよ!これこそ「わかる人にはわかる」要素ですよね。
それに気付けた私は大喜びでこのように共有させていただいたわけです。
(解説部分では言わなかったのですが、なんなら4回目ではスネアとバスドラが同時になっているんですよ。「バスドラがどんどん前にシンコペーションしていった結果、同じタイミングに鳴っている」と考えるとものすごくおもしろいドラム構成だと思います。)
今回言いたかったのはそれだけですw
気付けたのがすごく嬉しくて、どうしても伝えたくなっちゃいました!
何言ってんだこいつと思った方もいるかもしれませんが、ドラムを意識して聴くとこんなに深くておもしろい要素を見つけることができるんだよってことで、ここはひとつ。
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