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感想:二月の生活



二月の生活 feat. 初音ミク

最低な生活を捨てて
どこか知らない街に行きたい



歌詞の解釈というのは苦手なのですが。。。



この曲は3通りの解釈があるのではないかと感じた。
ひとつは”あなた”は夢に向かって歩み続け、”僕”は夢を諦めるという解釈。
ひとつは”あなた”は夢を諦め、”僕”は夢に向かって歩み続けるという解釈。
ひとつは”あなた”は夢を諦め、”僕”は夢を諦めようとして諦められないという解釈。


これらの解釈にはどれも少しずつ粗があるため、どれが自分の中で正しい解釈とするかを決めることができない。
おそらく私が歌詞解釈を苦手としているのはこういうところで、歌詞を解釈するからには最終的にひとつの回答を見つけなければいけないと考えている節がある。

歌詞を聴く時に私が意識するのはそういったところにはない。
私にとって大事なのは、心を揺さぶられた歌詞とそこに込められた感情を想像することだ。この歌詞でいえば、”僕”は今の生活を「最低だ」と考えている点、にもかかわらずその生活に後ろ髪を引かれている点。
歌詞では『最低な生活を捨てて』『夢を破って』と繰り返しているが、自分に言い聞かせているように聴こえた。後に続く『僕は歩いていくと誓うよ』という言葉も、「誓う」という力強いワードが使われているだけにどこか空々しく感じる。夢を振り切るためにわざと語気を強めているのか、それとも結局いまだ達成できていないことの表れなのか。
『最低な生活』と何度も何度も揶揄しながらも、夢へと繋がるその生活を一息に手放すことができない。その葛藤が『曖昧な愛しさ』なのではないだろうか。

上に述べたことは3通りの解釈どれにも共通できるものだ。途中経過だとしても、私にとってはここで切り抜かれた感情、ここで自分が受け取った感情こそが第一であり、ゆえに結論を積極的に求めることがない。「この曲はこういう曲です」と歌詞のあらすじを説明することもできない。



「二月の生活」という夢の欠片も感じられない素朴なタイトルから、今の”僕”はどんな生活をしているのだろうとただ想いを馳せるだけだ。







#vocanote #感想 #VOCALOID




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