感想:最後の1ページ
私、「今」を意識した曲に弱いんですよね。
たぶん自分が刹那的な人間だからだと思うんですけど、明日より昨日より、今にフォーカスした歌詞を見ると感じ入ってしまうところがあるんです。
(ヘッダー画像は動画のスクリーンショットです)
この曲では僕と君に遠くない将来訪れる別れが歌われています。そして、『僕らがここにいたこと』を、『忘れないように』、『シャッターを切った』。
つまり写真を撮るのです。
・・・私、こういう曲に弱いんですよね(2回目)。
そもそも写真とは「今」の象徴なんですよ。ファインダーに移る世界の「今」を焼き付け、映像として記録する機械なんです。もう歌詞に「写真」の2文字が入っているだけで泣けるって寸法ですよ。エモ~い!(号泣
ただ、私は以前から申し上げているとおり歌詞より曲を重視する派ですので、歌詞がどんなに良くても曲が素晴らしくなければ響きません。
逆説的に言えば、この曲は曲としても素晴らしかったからこうして紹介しているわけですね!
一番のポイントはやはりサビとAメロBメロでのメリハリでしょうか。イントロからAメロBメロだけを聴いていると、しっとりバラードのようですが、そんな予想を裏切る激しいサビ!ただの切なバラードだと思ってると痛い目見るぜ!
ドラムの音源を変えたりA、Bメロではギターを参加させなかったりと、サビでの音の厚みを際立たせるために工夫が凝らされていることがわかります。
A、Bメロでのドラムはバスドラを大きく、スネアを小さくすることで、耳に届きやすい中音域を弱くしつつも、低音域を損なわせないことでしっかりした印象を感じます。
好きポイントその1:ギターソロ
ではそろそろ、私の好きな部分を話しましょう。ずばりギターソロとアウトロです。
まずはギターソロから。
私はギターに明るくないためうまく説明できませんが、この電子音に寄った歪みがとても良いんですね!(この比喩は全然正確じゃないかも・・・)
またこのひねりや技巧に頼らない直情的なメロディ。フレーズがストレートな分、奏者の想いが伝わってくるのではないかと思わせるほどの熱量です。
やっぱりギターの良し悪しはテクニックで決まるもんじゃねえな!と思います。
このギターが下手だと言ってるんじゃないですよ?少なくとも私の心に訴えかけるようなギターは、上手かどうかによるものじゃないということです!
好きポイントその2:アウトロ
お次はアウトロ!
先述のように2サビからのアツいギターソロで一気に惹き込まれますが、かと思えばアウトロでは、サビと同じコードワークで目立ったフレーズはなし。これが本っ当にいいんです!
うまく言えないのですが、ラスサビが終わった後に華やかな演奏をせずに、しずしずとコードを聴かせてくれるのが良いんですよね。情緒的というか。伝わりますかねこれ!
この曲では間奏と呼べる間奏がギターソロしかなく、コードをちゃんと聴ける機会が少ないからというのもあるかもしれません。とにかくバラードでラスサビからコードを聴かせる展開、好きです。
花形はサビ......だけじゃない
さて、このギターソロとアウトロですが、実は共通点があるのです。
その共通点とは?
それは、どちらもサビの後にやってくるパートだということ!
この曲では1サビ、2サビ、ラスサビとサビ部分が3つあるわけですが、その後の展開が全て異なるものになっています。
1サビでは盛り上がったサビから急速に激しさを抑え、イントロのような雰囲気に。
そしてラスサビではそのままのテンションでアウトロへ。
このように、サビの後のパートが毎回違うパターンになっているんですね。
1番2番の流れがぜーーんぶ全く同じだったら、ちょっとつまんないなって思うことありませんか?エキゾチックかまたにさんは工夫して展開に差異を生み出し、アクセントにしてしまったのです。
そして私はこのパターンのうち2つに見事にハマってしまったわけです。してやられたぜ!(謎の太字)
さらに付け加えると、ギターソロではサビの伴奏より高い音が入っているのに比べ、アウトロでは低い音が入っているんですね。これもアクセントになっています。
実際、聴いた時にアウトロの最初のコードでいつもグッとくるこの感じは、このアクセントの賜物なんだと思ってます。はい。
あれだけアツいギターソロを聴いたら、ラスサビで盛り上がってる中でも、心の片隅で「これはアウトロでもいい感じのギターを聴かせてくれるやつなのでは・・・!?」と思いませんか?思いますよね!
でも聴かせてくれないんです!アウトロはコード主体なんです!ちょっと裏切られたような驚きの直後に「あぁ、コードもいい・・・」ってなっちゃうんです。なっちゃいますよね!
そう・・・つまりはですね。
曲の進行っておもしろいよね!ってことを言いたいんです。
おまけ
私からの感想は以上になります。ですが最後にひとつだけ言わせてください。
サビの『何度も そう何度も』の『そう何度も』、ここが「その笑顔」と聴こえてしまうのは私だけですか?
毎回勝手に聞き間違えて泣きそうになるんですけど・・・。「何度も その笑顔 繋ぎ合わせていくよ」とか、卑怯だろこんなの・・・誰か共感してくれ・・・。
あ、おわりです。おしまい!
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