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続・腹腔鏡手術後が辛すぎる(手術後2日目~退院まで)

これは、私が左卵管のはじっこに妊娠して、腹腔鏡手術を受け、左卵管を切除した記録です。

確率が低いゆえ、経験談が少ない子宮外妊娠。
この記録がほんの少しでも誰かのためになればいいなと思います。


術後2日目(入院4日目)

昨日が人生で一番、今日が二番目に体調が悪い日。

まず、頭と肩の痛みがひどい。割れそうに痛い。
病院の硬いマットレスと(理由があるのは知っていてもやっぱり硬い)、高さの合わない枕と寝たきり状態が原因かと思っていたけれど、あとで調べたら、腹腔鏡手術の時に溜まった炭酸ガスが排出される痛みらしい。

定期的に座薬を投与されているものの、手術跡の痛みもおなかの中の痛みも増してくる。

鉄剤を投与されたおかげか、昨日よりは頭が働くけれど、微熱もあるし、出血も続いている。

尿道カテーテルは継続中。
手術から時間が経って少しずつ体の感覚が戻っている分、顕著になってくるカテーテルの違和感。むずがゆくて抜いてほしいけれど、重度の貧血が解消されるまで、少なくとも今日もつけっぱなしだそうだ。

食事の時は、ベッドの背もたれを70度、足の高さもあげて、おしりの部分を相対的に低くすると楽だと気付いた。
それでも咀嚼すること自体にすごく疲れて、ほとんど食べられない。

体中が痛くて脂汗をかくので、体がかゆいし、におってきたような気がする。看護師さんが体をふくための暖かいタオルをくれたが、ふいてはくれないので、かゆい背中に手が届かない(体が硬い自分のせい)。

少しは動いた方が回復が早いと言われたので、点滴スタンドを引きながら自販機まで歩いてみたけれど、ベッドから起きだすだけで一苦労。
背もたれをほぼ90度まで動かし、強制的に座った姿勢にしてからでないと起き上がれない。
歩くときも一歩一歩、亀より遅いスピードで廊下の手すりにつかまって、ゆーっくり歩く。
少しでも足に力を入れるとおなかに衝撃が走るので、すり足でのろのろしか進めない。
廊下には車椅子や医療器具がおいてあり、手すりに摑まれないところもたくさんあったので、術後の私には過酷。

おへその傷跡に液体が溜まっていることに気付いた看護師さんが当直の医師に報告してくれて、医師が綿球を交換、テープを新しくしてくれた。
傷跡は、下腹部左と真ん中に一か所ずつとおへその3か所。
下腹部の傷は想像よりだいぶ小さくて、1センチあるかどうかくらいだけど、おへそにはバツ印の傷ができていて、信楽焼のたぬきのおへそみたいだった。


術後3日目(入院5日目)

痛み止めが切れると体が痛い。
割れるような頭痛や刺されるような肩の痛みは少し引いてきたけれど、今度は手術跡の痛みがひどくなってきた。
体の表面の傷も痛いし、卵管を取ったからか左側のおなかの中も痛む。

今朝、ようやく尿道カテーテルが取れた。
取る時や取った後初めてのトイレは痛いと聞いていたけれど、全然大丈夫。最初にトイレに行った時にちょっと違和感があるかなくらいで、その違和感もすぐに消えた。

それよりも、数日洗えていない頭のかゆみと、入院後ずっと交換されていないシーツの方が気になってきた。

病院ではまだコロナ対策が続いていて、面会は週に1回許可された人のみ予約制だったので、入院中は誰とも会わずに済んでよかったと思う(荷物の差し入れは許可されていた。)。

今日から通常食が出てくるようになったが、相変わらず食べるのに時間がかかるし、完食にはほど遠い。

ベッドの背もたれと足の高さを上げないと座った姿勢を保てないし、おなかに力も入らないので、ベッドから立つときはベッドの角度調整が必須。

術後4日目(入院6日目・退院日)

朝一番に退院診察を受けて、退院が確定した。
次の診察は2週間後、妊娠ホルモンの数値を見るらしい。
子宮外妊娠は、「確実に妊娠していないこと」を確認したら治療が終わりらしい。妊娠組織が体内に残っているとホルモンの値となって出てくるので、数値で妊娠が否定できるまで経過を見るそうだ。

シャワーは帰宅後から入って良くて、下腹部2か所の傷跡は貼ってあるシリコンテープのようなものが剥がれたらそのままで良いらしい。
おへそは、シャワーに入るたびに傷パッド(大きいばんそうこう)をはがして泡で丁寧に洗い、シャワーからあがったらパラマイシンという軟膏を塗り、清潔な傷パッドを張りなおすように、とのことだった。

退院時は両親が迎えに来てくれた。
歩くだけでおなかに響くので、荷物を持ってくれて本当にありがたかった。
冷房が効きすぎの病院にいてすっかり忘れていたけれど、今は真夏で、病院の外に出たとたん汗が噴き出た。
タクシーで帰宅し、入院初日ぶりにシャワーに入れて、少し生き返った気がした。

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