夏にぴったりトマトご飯
アロマオイルの蒸留仕事の中で、広大な森へ原料を収穫しに行くことは、私の大きな楽しみの一つです。
しかし、蒸し暑い真夏の森の中での作業はやはり体力的に大変なものです。暑くて食欲も落ちますが食べないとバテてしまうのでそのために考案したすっきりした酸味が食欲をそそるトマトご飯です。
ここ、農業王国宮崎では夏になるとあちこちの直売所に所狭しと樹熟した真っ赤なトマトが並びます。湘南で生活していたときに購入していたトマトとはやはりどこかひとつ味わいが違うように感じます
私は、週一で綾町というところへ野菜の買い出しに行きます。その街は町ぐるみでしているオーガニック農法を推進していて、安くて安心な旬のお野菜が手に入るからです。そこで時間に余裕があるときにちょっと熟れ過ぎたトマトと不揃いで安く出ている小粒のニンニクを買い込みベランダのバジルとオレガノとでトマトソースを仕込み、長期保存用の瓶詰めにしたり、時間がないときや急なお客様用にサッと出せるよう小分けにして冷凍します。
このレシピはそんな夏のフレッシュ完熟トマトとニンニクを使った簡単レシピです。
【材料】
・お米
3合
・トマト
小さなものなら4つ 大ぶりなら2つ。入れすぎということにはならないのでこれを目安にご自身で調節してください。
・ニンニク
小さなカケラなら2〜3片 青森産等の立派なニンニクなら1片
・梅干し
あればはちみつ梅等ではなく塩っぱい酸っぱいの梅干し1個
・粗塩
甘みと旨みの強い海塩をひとつまみ
・水
通常お米と同量の水で炊きますがこの場合はトマトの水分があるので2.5合〜2.7合 トマトの水っぽさで調節します。
材料はこれだけ。
私は炊飯器を持っていないので土鍋で普通に炊くだけですがあえてコツといえばお米をといでしっかりと浸水させるということくらいでしょうか。特に土鍋の場合は通常よりもおこげが出やすいので前日の夜にお米をといで浸水させます。そして朝、ヘタを取ったトマトや皮を剥いたニンニクを包丁の腹で叩き潰し、そのほかの材料を入れて炊き上げます。
炊き上がるとこんな風になります。
全ての材料がふわふわに炊き上がります。
これを熱々のうちにしゃもじで手早く混ぜます。
なぜ熱々のうちなのかというと、私の場合はおにぎりにして現場に持っていく為のご飯なので腐らないようになるべく余分な水分は抜きたいからです。
梅干しを入れるのも梅干しのクエン酸とニンニクが体力と食欲を増強してくれるのもありますが、もう一つには腐り難くする為です。白いご飯を炊く時にも叩き梅などで使った梅の種だけ梅干し瓶に戻しておいてご飯を炊くときに上に乗せて炊き上げるようにしています。
このレシピの他に、炊く前のお米をオリーブ油で炒める工程を追加して炊くと少しリッチな味わいになりそれはそれでとても美味しいです。
どちらにせよトマトご飯は残った分は少しずつ小分けにして冷凍しておきます。そして原稿書きなどで夜更かししたときの夜食用リゾットやオムライスの中身などにしても手軽で美味しいものです。