Quiche et Quiche et Quiche!!
キッシュとキッシュとキッシュ
昭和生まれの私が初めてキッシュに出会ったのは小学生の頃。
近所のひとつ違いの幼馴染といつもお菓子作りをしていたころのことでした。でも、今もそうなのですが子供の頃の私もお菓子つくりは好きだけれど甘いものが好きじゃなかった。
そんな時に出会ったお菓子作りの漫画。題名は残念ながら忘れてしまったけれど、お料理が大好きな女子高生がつくるお菓子をレシピ付きで描いている漫画だった。現代みたいにグルメ漫画や食べ物レシピ付きの漫画などない頃だったので中々新しい試みの漫画だったと思う。小学生の私たちは高額なお料理本はそう買えないのでその漫画はとてもありがたいものでした。
その漫画の中で出会ったのがキッシュでした。
文中では主人公の友人が片思いしてる男の子は甘いものが嫌い。でもなんとか想いを伝えたくてその友達を助けるため、バレンタインデーに甘いチョコレートの代わりに塩っぱいキッシュを作ろうという物語でした。
それからたっぷり40年近く経った今の私は冷蔵庫のあまりものや沢山ある食材を自由に使って簡単にキッシュを焼くことができるような大人になっていました。
先日、近所のお友達から頂いた山盛りのケールとイタリアンパセリ。
炒めたりスムージーにしたりしても一人では有り余るほどあって、葉物の中では比較的長持ちするケールでも新鮮なうちには食べきれない。
ヨーロッパのちりめんキャベツのように煮込んでもシャキシャキできっと美味しいだろうと思ったけれど3日後に出張があるのできっと食べきれない。
ということでキッシュに入れて焼いてみることにした。
冷蔵庫の中を物色。
出てきたのは
・人参2本
・赤ピーマン3個
・ズッキーニ 1/2 本 (使いかけのしなしなになりつつあるやつ)
・玉ねぎ 1と1/2 個
・にんにく 1/2玉
・生クリーム 1/4(50ccほど)
・卵 2個と2個分の白身
・チキンスープストック300ccほど
中々の中途半端な量でしたが、全体の相性が良さそうなものばかりだったのでこれら全て入れることにした。
1。
玉ねぎと人参とにんにく1片は人参、玉ねぎ、にんにくの順にフードプロセッサーに入れて回してを繰り返しつつ一度にみじん切りにする。
2。
みじん切りにした1をオリーブ油をひいたフライパンに入れて塩ひとつまみ入れて中火〜弱火(3分放っておいても焦げない程度の火加減)でじわじわと焼き始める。(塩は旨味出しなので味はつかなくてもよい)
3。
フライパンをそのままにしてケールとイタリアンパセリを同じくフードプロセッサーにかけてみじん切りにする。(先に人参と玉ねぎとニンニクを炒めるのは旨味を引き出すためなのでフードプロセッサーは洗わずにそのままケール達を入れて回してOK)
4。
オーブンを180度にセット
5。
時々フライパンの様子を見ながら別のボール(かなり大きめ)に卵1個と白身2個分(普通に卵2〜3個でももちろん可)を入れて薄力粉100gくらいとパルメザンチーズ50gほどと生クリームを混ぜ、スープストックをお好み焼きの液体くらいになるまで入れて伸ばす。塩胡椒で味を整える。
やっている途中でフライパンの中身がいい感じにしなしなになったら火を止めておく。
6。
溶いた小麦粉たちにケールのみじん切りを全部入れてその上に炒めた根菜類を入れてよく混ぜる。(ここで入れる野菜の順番を間違えると根菜類がまだ熱い場合は小麦粉たちが固まってしまうので気をつける)
7。
トレイがあればトレイに。無ければクッキングシートで柵を作って天板に敷き、ミックスしたキッシュタネを全部流し入れる。
8。
なんとなく平らに伸ばしてズッキーニとトマトをスライスして交互に並べる。うっかり入れるの忘れた赤ピーマンは千切りにして間にちょこちょこと並べた。これはきっとマッシュルームなどを並べても美味しいに違いない。
9。
上にオリーブオイルを細く列ごとに垂らしてから、なるべく目の荒い(粒の大きい)塩を振り胡椒もアクセントに加える。(ナツメグとかあってもいいかも。)
10。
180度に余熱してあるオーブンに入れて中まで火が通るほど焼く。(今回は高さ4cmほどのアルミトレイでしたので20〜25分ほど焼きました。)
(11。)やってもやらなくてもいい工程
焼いたら一旦取り出して上にパルメザンをかけてもう一度5分ほど焼くと焦げ目がついて更に美味しそう。(多分、これにガーリックパセリパン粉とか振ってもも美味しそう)
丁寧に説明を書いたので工程は多そうに見えますが洗い物も少なく、焼成はオーブンがやってくれるし、みじん切りはフードプロセッサーがやってくれるので料理自体は簡単です。
memeのレシピは基本的に”これが無ければダメ!”ではなくて、”これがあったから使ってみよう〜”というゆるいものです。
素材も季節や物によって味も香りも水分も違うのであまり分量は決めません。決まっているのはひとつだけ。
『いい塩梅』
これに限ります。