19.7.13 Xデザイン学校ベーシックコース #04ユーザー情報の可視化
チームで何度かオンラインチームミーティングを経ていろんなCVCAを描いたものの、バシッと象印さんの価値を見出せず、1ヶ月のモヤモヤを抱えた状態で4回目をスタートした。
適温サービス企業
先生から前回の答えの一つを提示頂いた。これから魔法瓶・炊飯器メーカーからの「適温サービス企業」への転換を設計していく。
この「適温」をどう捉えるかが今回の課題だった。最初のグループインタビューで沢山の適温のストーリーを得た。オフィスの室温から、白湯の温度調整などさまざまな場面の適温が出る。俯瞰してみるとどうやら口から感じる適温と皮膚で感じる適温があるようだなというところまで見つけた。しかし、次のステップに進むために、深掘りするテーマをうまく見出せなかった。適温の概念化が足りなかった為だ。
ゴールを見抜く
問題解決の第一歩はゴールを見抜くことと学ぶ。この人は一体何を求めているのかをいち早く的確に見出だす。というもの。私は最初それはインタビュー中にこの人の行動原理はなんなのか?を見出せば問いの質が高まるという意味で聞いていた。
しかし、それだけではなかった。グループインタビューで得られた沢山の視点の中からうまく、ビジネス課題を解決できそうな物をピックアップできなかったのもゴールを描けてなかったからだった。インタビューイーのゴールをみるのだけではなく、象印さんのゴールも見抜かなくてはいけない。
例えば、先で見つけた皮膚で感じる適温を選んでしまうと、空調メーカーがやるべき課題になってしまう。象印さんが提供できる適温サービス、というゴールを常に見据える必要がある。
熱い・冷たいの先に求めているもの
再度ピックアップし直した時にただ熱いものが欲しい、冷たいものが欲しい、の先に求めているものが見えるものに視点を切り替えてみた。体がちょうど良い温度に暖められることで良質な睡眠が得られたというキーワードをピックアップしてみる。
ただ、これも皮膚で感じる適温に近い気がする…、それだと空調メーカーの課題だな…、とゴールが少し不安だが、とにかく前に進む。考えて前に進めなくなるより、手を動かしながら省察を繰り返して学んでいかないと。
インタビューイーに内省させる
様々なインタビュー手法の中から非構造化インタビューの一つであるデプスインタビューを実施。質問紙を用意せず、オープンクエスチョンからどんどん深掘りしていく方法。会話の中で迷子にならないように、何を聞き出すのかをしっかり据えていないと難しい、上級者の手法だと思う。
その中でインタビュー内で使えるツールをいくつかご紹介いただいた。インタビュー中にインタビューイーと一緒に図示することで記憶が想起され、内省させることができるというもの。
インタビューでこの内省を引き出すのが難しかった。インタビューアーが意図的に欲しい言葉を引き出してしてしまいそうになる。
しかし、インタビューイーから「話してて気がついたけど、私は本当は良く寝たいんじゃなくて、起きて色んなタスクをちゃんとやりたいんだ!」という発話があり、本当に求めていたのは「良い睡眠によって得られる、日中のパフォーマンスに対する安心感」では?というストーリーまで辿り着けた。これが適温サービスに繋げられるか心配だけど、少なくともインタビューイーの個別な要求は見出せたのではないかと思う。
うまく問いを立てる
浅野先生にリサーチャー向いてないよって言われたことがショックだった。まだ学んでる途中の身として自分に自信があるわけじゃないが、進みたい道で自分が活躍できる可能性が無いと言われたように感じた。
が、内省してみると私は問いの立て方が下手なんだなと感じる。普段の生活から、「なんでうまくいかなかったんだろう?私が信用されていなからなんだろうな。」なんて短絡かつ自分でコントロールできない(加えてネガティブな)方向に問いと省察をしてしまう癖がある。ユーザーリサーチにおいてこの雑な問いと分析はすごく危険だと感じる。まずはうまい問いの立て方を心がけたい。
備忘録
・根本的な課題を解決すると、小さな課題はいっぺんに解決できる。
・ユーザーは困ってない=困っていることを言語化できない
・アイヒマンテストの例から、責任が分散化することで大きな失敗に向かって梶が切られかねないというお話を聞いた。最近ニュースで騒がれているセブンPAYのお話のように聞こえた。設計者である自分も当事者意識でビジネスと向き合わないといけない。
・インタビューにおいてラポールが形成できた瞬間に重要な話を引き出せる。
・2時間インタビューしても重要な情報が聞きだせるのは5分程度だったりする。
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