19.4.13 Xデザイン学校ベーシックコース #01ブートキャンプ
はじめに
普段は名古屋の医療系スタートアップでアプリの仕様・要件定義からUIのデザインまでを担当しています。UX
の手法を学んではちょっとずつ普段の業務に取り入れていましたが、だんだんと「手法を使うこと=UXDを行っていること」ではないのでは…と感じるように。自己流になってしまうことの恐れや、なぜこの手法を使うのか?本当にその選択は正しいのか?という壁に当たりました。
そんななか、名古屋で開催された浅野先生のセミナー、「ゲームチェンジとサービスデザイン」に参加。
http://ptix.at/IFeKpy
時代がモノからコトの消費への転換期の中、適応するためには学んだことを忘れる「unlean」を行い、変身し続ける覚悟が必要という話を聞き、デザインという技術に頼っていた心構えを内省。技術を捨てる覚悟で変身しよう!と思い、Xデザイン学校に申し込みをしました!
「発達」の場としてのXデザイン学校
オープニングでは知識や技術の「スキル学習」ではなく、判断・態度を「発達」させることが重要と学び、ついつい即効性のある手法に頼ってしまっていたいままでを振り返り、自分に必要なのはまさに「発達」であったのだと気付かされました。
モノの見方を変え、経験を丁寧に省察(リフレクション)することで一般化していくプロセスを通して成長したいと思いを新たにしました。
体験の設計者としての心構え
・課題に立ち戻る
ワークを進めていくとつい目の前にあるものに熱中してしまい、最終的な着地点からズレた結果を出してしまいました。ところどころで俯瞰して課題に立ち戻るように意識したところ、2回めのワークでは課題解決に焦点を合わせることができました。
・謙虚になる
マシュマロチャレンジというチームワークを試すワークショップにて「隣のチームの状況を見に行っていなかった」との指摘を受け、無意識に自分のアイディアに固執し、根拠のない自信を持ってしまった「驕り」を見透かされたようでした。謙虚にならないとユーザーの声も、優れたアイディアの種も拾えないなと反省。
・そのサービスを通してどんな社会を作りたいのか?まで考える
講評の中で、東大入学式で語られた上野千鶴子さんの祝辞も引用され、「平等ではない世界を生きる私達は弱者に寄り添うためにUXという手段があるのではないか?」というお話がとても心に刺さりました。
https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/president/b_message31_03.html
私達は誰かの課題を解決してあげなきゃいけないと同時に、どういう社会を作るのか?というビジョンも合わせて描いていく使命があるのだなと、心構えを学びました。
概念化する
「最悪な旅行」ストーリーをつくり、それを解決する「最高の旅行」を「提案するワークショップを通して概念化するということを学びました。
私のチームが取り組んだ最悪な旅行ストーリーは「鳥に変身して自由に世界各地を巡るが、人間に戻れなくなってしまった」というものでした。
「すごいファンタジーだな…!解決できるかな?」と最初は驚いたものの、概念化された「鳥」や「自由」というキーワードを定義し直すことで、「自由に世界を見てみたいが、もとに戻ることも可能」と課題を明確化できました。
「気軽に引っ越しをして、戻る事もできるサービス」
最終的には"試し住み"して気軽に引っ越しをして、元の家にも戻れるサービス「ワタリドリ」という案に収束させました。
ユーザーは頭金や契約期間に縛られ、気軽に引っ越しができない。しかし、「ワタリドリ」を使えば、空き部屋を好きな期間試し住みすることができ、元の部屋に戻りたくなっても戻ることができる。ユーザーはいろいろなお部屋で過ごす生活を旅をする。
OYOに似ているとの意見もありましたが、UVPは元の部屋に戻れるというリスクヘッジの部分。最終的にチームで意見を収束しきれず、時間がなくてエイヤッと仕上げてしまった点や、サービスももっとスマートにできたな、マネタイズを詰めれてないなという点が反省点…とはいえ、課題を解決する案にまとめる事はできました。
このワークを通して、本質を捉えて概念化し、リフレーミングすることで新しい価値を作り出せるということを学びました。
ビジネスの上の課題は複雑な条件が絡み合い、本質を捉えづらくなりがちなので、シンプルに概念化する視点を今後も意識していきたいと思います。
共に学ぶということ
今回Xデザイン学校に私が感じた価値は沢山の失敗を得られることでした。自分の失敗もあり、他のチームの失敗を眼の前で見ることができるので一人で失敗するよりも沢山の失敗が得られます。ビジネスの世界では安全に失敗することが難しく、特にUXの領域は失敗をできるほどの機会を準備することすら難しいです。チャレンジと失敗を思う存分できる環境を用意して頂いたので、胸を借りるつもりで思いっきりチャレンジして、しっかりリフレクションしていきたいと思います。
先生方、運営スタッフの皆さん、受講生の皆さん、1年間よろしくお願い致します。
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