ひかりふる路 宝塚新人公演
まえがき
本文は2018年当時、別アプリに記載していたものを転記したものです。大切な思い出として、一部編集しここに残します。
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2017年11月28日。大劇場で初見となる本公演観劇後私の思ったこと。口は悪いですが「すげぇな…。」
脚本自体は私にとってハテナが飛び交い……なんでそうなる!?って思う点が沢山あって、そして、歌!歌!!歌!!!。「これの新公は(いろんな意味で)大変だぞ…」
ただ「歌えない」、ってだけの評価だけが付きかねない公演ではないのかと心配しました。
(私はあやなちゃんの歌が好きだけど、トップさんの歌は規格外に素晴らしすぎるから…)
そして臨んだ大劇場新人公演。
こっちが緊張してしまって開演まで落ち着いて座ってられない・・・。
挨拶だけで泣く客席(わたしです※隣の子も泣いてたよ)
固唾をのんでせり上がりを待つと、俯いた綾ロベスピエールが登場して…
まあ、号泣ですよ。真ん中だ、って。(隼太もセリ上がってくるけど私当時新公見れてないですからね…)緑のお衣装だって王子様かと思ったからね。
顔を上げた瞬間、パッと晴れやかな顔になって歌いだしたのみたら、さらに号泣。
席が20番台後半の席だったのでライトの光も相まって、希望の物語かと思ったくらいに光に満ちてた。
若くて青くて(可愛い)ロベピッピ。そりゃあ演説には女性集まるよね。
あやなちゃんもかのちゃん(潤花)もお芝居の部分で心が通っていくのが手に取るようにわかりました。
中盤、黒衣装に変わってからのロベスピエールには心揺さぶられた。
ダントンを信じたい気持ちと葛藤しているまるでガラス細工のようなロベスピエールが、“愛のために祖国のために”狂ったように恐怖政治に落ちていくのに、ダントンとの食事場面では本当はダントンと一緒に居たくて仕方ない感じが切なくて苦しくて「誰かロベスピエールを助けて!」と叫びたいくらいでした。
至高の存在の祭典では、怯え狂ってサンジュストの名前を何度も叫んで、逃げ惑って、マリーアンヌを見つけた瞬間のすがるような笑顔と、そのマリーアンヌに刃を向けられて放心とした姿も、捕えられたマリーアンヌを追いかけて上手袖で転びうずくまる様も、見てるのがつらくてつらくて、涙が止まらなくって本当に心が震えた。
もうそのあとの議会も心ここに非ずのままで、答弁の際にはついにロベスピエールのなかからすべてが噴出し、薄幕の後ろで民衆に掲げられてるロベスピエールは空っぽだった。
牢獄で再会したマリーアンヌへの愛は尚も深く、愚かな自分とも向き合っていて、だからこそマリーアンヌの真実の告白のあとのロベスピエールは、悲しいほどに幸福に包まれてみえました。
綾凰華はダンサーであり、芝居の人だ。
桜華に舞え本公演で隼太郎が撃たれた半次郎を抱きかかえる場面、少し離れた所に佇み、歯を食いしばり光景を見つめそして天を仰ぐ須田綾凰華を観た日のことを思い出しました。