《180秒で読めるnote》人口減少 & 採用難でもヒトを雇わずに労働生産性を倍増させる発想
【まちがった人事戦略と採用方針】
『移民の受け入れ』『外国人労働者の採用』『人材単価の向上』『採用競争の激化』と一切向き合わずに収益性は上げられる。
〚“労働力”に対する大きな誤解〛
採用マーケットでは「労働力が不足する!」との危機意識が蔓延し、売り手市場が拡大するとの見方がメジャーとなりました。
実際に商業者は人手不足によって、閉店、休業、営業時間短縮を余儀なくされています。もちろん短期的には人材採用でしか解決できませんが、経営戦略上は違います。
労働力というのは“ヒト”だけではありません。“機械”も同じ労働力となり得ることを経営レベルでは理解している必要があります。
経済というのはテクノロジーによって成長•拡大を続けています。
そしてそのほとんどは“ヒト”の労働によってではなく、技術革新による生産性の向上が要因となっています。
つまり、経営視点では「テクノロジーの導入によってヒトを必要としないオペレーションの構築が可能であり、それによって労働生産性を改善し、高収益が実現できる」ということを戦略的に語る必要があります。
〚経営と人事の分断がすべてを狂わす〛
人事部は人手不足というマクロ環境課題に対して「ヒトの採用と教育」の視点によって解決しようとします。
しかしながら、人手不足という経営課題へのアプローチは、テクノロジーの導入による業務の自動化やシステム運用までを含めて考えるべきです。
多くの企業において経営と人事の機能が分断されてしまっていて、一気通貫した労働生産性向上の打ち手が定められていない印象を受けます。
特に日経大企業では人事部は経営視点における戦略機能が弱く、採用や人事異動、人事評価の運用といったオペレーション機能しか持ち得ていないことが多いです。
〚生産性による競争優位性を勝ち取る唯一の方針〛
前述の通り、テクノロジーを前提としたビジネスモデルおよび経営システムの見直しが非常に重要です。その領域に対してもどのように選択と集中を行うのか、に経営視点を置くべきでしょう。
例えば、コンビニや飲食店では、『無人店舗オペレーション』や『自動決済システム』の構築が優位性を高めることになりますし、リテール全体では、『商品管理』、『需給予測』、『ターゲティング』、『キュレーション』、『真贋鑑定』、『データ管理』、などが投資対象となるでしょう。
ぜひ、いま一度、自社のビジネスモデルをテクノロジー視点で考え直してみてください。
それでは、また。
vol.17