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エッシャー展 6/6 -
雨の日、平日。
この条件だったから
展示会の初日でも、人でごった返しているということではあまりなく。
入り口、展示の始まりのところでは、みんな一列に並んで順番に、じっくり見ようって流れだったけど
進んでいくうち、一つの作品の前に立ってる人が固まらなくなっていくので、わりとゆっくり見ることが出来ました。
美術館内ではあるあるな状況かも。満遍なく集中して見ようとするけど、同じ集中力でいると途中で疲れてきちゃうしね…。
生誕120年を記念しての展示。150点の作品がズラリ。
視覚に飛び込み、感じさせる作品。
理解するのに掛かるタイムラグが
絵の前にいると、じわじわ縮まってくる。
見て、知る楽しみを味わっていました。
「Metamorphosis II」では
市松模様が繊細に変化してチェス盤になり、盤上のルークからは橋が掛かっていて。その橋は、住宅が並ぶ街へ繋がっている。
ありとあらゆるものが廻って繋がりを持っている。まるで変奏曲。ドラマチックでもある。
球体に写る自画像 「反射球体と手」では、自分の周囲の世界は歪んでいても、中心に写る自分の姿は歪まずそのままである。ここで己のエゴを表現している。
細部にまで超絶技巧が凝らされているので、自画像のエッシャー本人には自信があるのかと思うと、そういうことでもないようにも感じてしまった。
悩みを抱えている様な。うす暗い苦悩を抱えながら、彼の作風はユーモアがあって明るい。
エッシャーは、作品を深読みされることを嫌がると展示会で紹介されていた。エッシャーはひねくれもの。
教科書にも載る有名な「上昇と下降」や「滝」も、実物を見たのは初めてでした。
何度見ても、これってどうなってるの?あ、ここが繋ぎ目で…。へぇ…手品みたいだ…ってリアクションを繰り返してます。