スティーブン・スピルバーグ監督『A.I.』

デイビッドはロボットだけど、人間の子どもような『夢を持つロボット』。

彼は願いを叶えるために冒険をし、2000年眠り、そして目覚め、その願いは1日だけ叶う。

叶うまでに掛かった時間の長さ=幸せな時間の永続性ではない。
どんなに短い幸せだったとしても、自分の中では永遠のながさにする事も出来るのだと教えてくれた気がする。

瞬間の幸せを抱きしめる大切さ。

努力に見合った報酬を求めない。

自分の幸せは自分で守る。

素敵なお話に感じました。


小さいときにテレビで観ていて、当時、映画の中の人達はこの中で生きている人達なんだと思ってた。役者さんだとは微塵も思わなかった。


親に愛されるためだけにつくられたのに、捨てられてしまった少年AIデイビッド。インプットされた母親を愛し続け、愛を求め続ける。

アンドロイドがどんどん導入されるなかで、機械は人間を超え、それを恐れた人間は機械を破壊するという事も作品の中で触れられていた。

「数的優位」を保つために人間は機械を捕らえて破壊する。人間様が一番強いのだと主張するためにコロッセオで処刑の様子を見世物にする・・・。


セクサロイドのジョーがデイビッドと一緒に旅をするのがいい。ジョーとはコロッセオで出会う。
デイビッドに、黙って手を握られてるジョー。

無知で真っ直ぐな子が母に送る愛と
複雑な人間模様で構築され、サービスとして提供される愛が並ぶ。
その設定に深い意味はなくてもズンと頭に残る。


このジョーの一挙一動が愛おしい、、
カクカクした動作もするけど、人間みたいにも動く。わざとらしい仕草が、機械的というより、キザに見えたりもして。
ロボットダンスとは違う動きなんだよなあ…。ぜひ見てほしい。

映像での光の使い方やカメラワークにも独特の雰囲気があり、目が離せなかった。