良質な問診が理想の診察の扉を開く(第1回)
こんにちは、サポート担当の内海です。様々な医療機関さまへの導入も進み、おおよそ900の医療機関がメルプを利用しています。
そこで、メルプではサービスを深くご利用されている医療機関様に、取材しました。
(取材OKの施設様はぜひご連絡ください!)
今回は徳島にある松永病院様のインタビュー記事を、第1回・第2回と分け連載します!
ざっくばらんな対話の中から、すでに導入されている医療機関様が
・なぜ
・どうやって
・その結果どうなったか
などを中心にご紹介していきます。
第1回 WEB問診メルプの導入から活用までの1年間〜きっかけはチャットボットの検討から
-徳島県にある松永病院は1972年に開院してから約50年、地域に根差した病院として多くの方に利用されています。医療のデジタル化を推進していた同院が、メルプWEB問診を導入したのは、新型コロナウイルス感染症の影響が出始めた2020年7月でした。導入の経緯や患者さんの反応などを、導入に携わった松永厚美先生に伺いました。
【松永病院プロフィール】
徳島県徳島市南庄町4丁目63-1
病床数:回復期リハビリテーション病棟2(療養)27床
診察科目:整形外科・リハビリテーション科・内科・小児科・消化器科・皮膚科・循環器科
※太字:松永副院長先生 細字:取材記者
松永先生はどういった経緯でメルプのことをお知りになったんですか。
「メルプとの出会いはまったくの偶然でした。チャットボットの導入を検討していた時に見つけたんです」
ということは、もともとデジタル化に積極的だったんですね。
「そうですね。当院は10年前から電子カルテや画像サーバーを導入しています。他にもキャッシュレス決済やWEB予約、オンライン会議、LINE、グループウェアなど新しい技術やサービスは積極的に導入するようにしてきました」
メルプを導入した決め手は何だったんでしょうか。
「まず営業の方のフットワークの良さ。問い合わせたらすぐ東京から徳島まで来てくれてビックリしました。そしてその場でUSBドングルを院内のiPadに差し込んでデモを見せてくれて。あまりにも簡単すぎて、“あれ、これ大丈夫かな”と逆に心配になったぐらいです。もちろん、最終的な決め手は、説明を聞いて、高性能な製品であることがよくわかったからですけど」
メルプを使い始めるにあたって何か苦労されたことはありますか。
「今でもよく覚えているのが、メルプ運用開始前日の深夜0時に、私が病院の外来にこっそり忍び込んで、看護師たちが使っている電子カルテ端末にUSBドングルを差し込んで、アプリの設定をしたことですね」
副院長の松永先生自らアプリの設定をされたんですか!
「もともと私はApple製品のヘビーユーザーで、コンピューターが得意なんですよ。いま院内に約20台あるiPadも、すべて私が設定しました」
そうだったんですね。実際、メルプを使うことになった看護師さんたちの反応はいかがでしたか。
「翌朝からいきなり紙の問診票を使用禁止にしたので、数日間はとても大変だったようです。でも、一週間もしないうちにみんな慣れましたね。最初の頃は、Bluetoothでテキストデータが電子カルテに飛んできて“魔法みたい”と驚いていたのに、しばらくしたら“そういえば紙で問診をやっていた時代もありましたねえ”ってまるで遠い昔のことのように話をしていて。想像していた以上に早くみんな慣れたので、ちょっと拍子抜けしたぐらいです」
患者さんにとっても新しい問診の形となるわけですが、患者さんの反応はいかがですか。
「整形外科は高齢の患者さんが比較的多いので、患者さん自身に問診の回答を入力してもらうのはやはりまだ大変ですね。現在は、患者さんのおよそ半分はスタッフが入力を手伝っています。受付スタッフがiPad片手に質問をして代理で入力することもありますし、患者さんから“これであなた入力して”と、ご自分のスマホを渡されることもあります」
慣れないやり方に不安を感じる方もいたのではないでしょうか。
「そうですね。だからスタッフが代理で入力する場合でも、使い方や質問の意味は丁寧に説明するように心掛けています。ただ患者さんのほうも徐々に慣れてきているようで、“診察の待ち時間に自分で入力してみるから、できなかったら教えてね”と言われる方もいて。待合室がちょっとしたスマホ使い方教室みたいになる時もあるんですよ」
となると、スタッフの方のスマホやタブレットの知識も必要になってきますよね。そのあたりは大丈夫ですか。
「当院のスタッフは40代中心で、ITリテラシーが特に高いわけではありません。でもメルプを導入してから1年も経つと、みんな操作に慣れてきて、高齢者の方への説明も目に見えて上達してきました。そしてそのおかげで、自分でもタブレットを買って使うようになったスタッフも増えています。院内全体のITリテラシーが上がるという思わぬ副産物もありました」
スマホに慣れている若い患者さんたちはいかがですか。
「彼らはごく当たり前に来院前にメルプアプリをインストールしてくれます。学校の授業や部活動でけがした生徒もよく来院するんですけど、保護者が運転する車の中でぱぱっとアプリをインストールして、“今から30分後に病院へ行きます”とメッセージを送ってくれたりして。便利だと思っているはずですよ」
入力の慣れ不慣れの問題はありますが、おおむね患者さんにも受け入れていただけた感じでしょうか。
「そうだと思います。ただ一部の患者さんから“問診の答えをいちいち入力するのが面倒だ”という声はありました。実は紙の時代から“問診票なんて適当に書いてもいいだろう”“前回と同じだから白紙で出してもいいだろう”と思っている患者さんはいたのですが、WEB問診だと適当にごまかすことができないため、そんな不満の声が出てきたんだと思います」
スマホやタブレットに不慣れな方だと余計にそう思われるかもしれませんね。
「たしかに問診は、患者さんにとっては面倒な作業かもしれません。しかし事前にきちんと情報を提供していただくことで、私たちもより良い医療を提供できるんです」
ちゃんと問診に答えるというのは、患者さん自身のためにもなるわけですね。
「問診は診察する上で、とても重要なプロセスです。そういう意味でメルプ問診は、使っている医師が、自分が理想とする診察をできるようになるためのツールだと思います。現在提供されている機能をどんなふうに活かしたら、患者さんをもっとスムーズに誘導し、情報を引き出すことができるか。私もメルプを使いながら、もっと活用できるやり方はないか、常に考えています」
第2回は下記よりご覧ください。
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