#3 発達障害に関する本を読んで、心に刺さった2つの言葉
MelonPapaです。発達障害の息子との生活を通して感じたことや見聞きしたことを発信しています。(自己紹介はこちら)
#2では海外赴任の一時帰国中に私自身が当時1歳半の息子と直に接して感じたことを書きました。今回は息子と直に接したことがきっかけで読んだ発達障害に関する本の中で、心に刺さった言葉について書きます。まだ私自身が息子の発達障害を受け入れられていない時のことです。
なお、発達障害とは何か?については、様々な文献やネット上にまとめられているので、ここでは割愛します。
1. 「本当に困っているのは、子ども自身です」
発達障害とは何か?をイチから学ぶために、始めに『赤ちゃん~学童期 発達障害の子どもの心が分かる本』という本を読みました。その本の最初のページに書いてあったのが、この言葉です。実は最初に本を開いた時には特に印象に残りませんでした。しかし、この本を一通り読んで、発達障害とは脳のトラブルが原因で情報伝達がうまくできず、不器用だったりコミュニケーションがうまくいかなかったり、その他の特性が出てしまうことを学びました。
本を読み終わって、ふと改めて最初のページを見た時に、ハッとさせられました。書店には発達障害に関する本がたくさん売られており、それを読むのは主に発達障害児の子育てに困っている親や先生です。でも、本当に困っているのは、障害を抱えている本人なんです。当たり前なことなのに、ハッとさせられた時点で、当時の私は心からそう認識できていませんでした。妻は前々から息子の様子がおかしいと言って悩んでいましたし、私も一時帰国して息子の行動を直に見て戸惑っていました。でも、言葉を発しない息子本人が1番困っていたんです。周りの人が言っていることはよく分からないし、それにどう反応したら良いかも分からない。くるくる回ったり、横目で歩くと何となく落ち着く気がするのに、それは止められてしまう。私は当時初めての海外赴任で言葉や文化の違いでかなりストレスを抱えていましたが、息子はそれとは次元が違う苦労やストレスを抱えているはずだ思いました。それに比べたら親の悩みなんか微々たるものだと思います。ましてや、自分が障害児の親と見られてしまうのが恥ずかしいと考えてしまったこと自体が恥ずかしく、息子に申し訳なくなりました。息子の苦労やストレスをどうやったら減らすことができるのかという視点を持たなければならないと感じました。
2. 「絶対に墜落すると分かっている飛行機があるなら、私は息子を連れてその飛行機に乗る」
一時帰国を終えて赴任先に戻る飛行機の中で、『発達障害に生まれて:自閉症児と母の17年』という本を読みました。自閉症児のお母さんが息子さんとの暮らしとその時その時の悩みや葛藤が書かれた経験談の本です。私は飛行機の中で読みながら何度も涙してしまいました(周りの人からは不審がられたと思います・・)。上記のタイトルはその本の中に書いてあった自閉症時のお母さんの言葉です。
自閉症児の息子の子育てに毎日悩みながら過ごしている苦労と、自分が死んだ後に息子は1人では生きていけないのではないかいう不安、そういった感情が積み重なって出てきた言葉だと思います。息子を愛する気持ち、心配する気持ち、そして親としての苦悩、そういった感情が混ざり合って溢れ出ているように感じ、心に強く刺さりました。1.では、本人の苦労に比べたら親の悩みは微々たるものだと書きましたが、とはいえ障害児の親の悩みも決して小さくないと思います。特に親の亡き後のことは誰しも不安になると思います。私も、発達障害児は治るものではなく寄り添っていくものだと本で読んで、親が死んだ後に息子が生きていけるのかと不安になり、長生きして息子を看取ろうと決意しました。実際看取れるか分かりませんが、100歳まで生きることを目標にしています。
今回は以上で終わります。次回は、息子の障害を受け入れられるまでに考えたことを書こうと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?