迷路の途中
さくらも葉桜になり、気が付けば4月の半分も過ぎた。
私もあっという間に4年生になってしまった。
何かを始めようと思うのは季節を問わず、いつでも始めればいいものだと思うけれど、4月とか春とかいうものに新しいことを始める人は多い。
私も就活を始めた・・・というのだろうか。あまり堂々と言いたくない気持ちが入り混じる。正直、私は中途半端な就活生だと思う。周りには、きちんと調べて対策をして毎日真面目に就活に取り組んでいる友達がいる。Facebookで繋がっている、越境で出会った人たちは就活を選ばず、自分で道を切り開いている感がまぶしく私の目に映る。
私は、ただ同じ場所で駄々をこねている。
「何となくやりたくないけど、やらなきゃいけない」
と思いながら、どんどん気分が下がっていき、家に引きこもることが多くなった。人と会わなくなり、会ってもどこか緊張状態が続く毎日だった。
しかし、3月にゼミの追いコンがあったり4月に入ってゼミが始まったことをきっかけに気持ちが晴れるような感覚がした。あと、純粋に就活以外で外に出る機会が増えて、楽しくなった。家にいるよりも、外の方が楽しい。そして情報の量も違う。ちょっとの空き時間ができると街をゆっくり歩いてみたり、お店を見たりする。
特に、本屋さんに入ることが多い。情報が沢山あって、視覚的にも楽しいから。でも、本を読むのは遅くてそんなに得意じゃないから、買ったはいいが読み切っていない本が部屋に沢山あるのだけど・・・。
この前、ナカムラケンタさんの「生きるように働く」を買った。
日本仕事百貨を見たことがあることと、リトルトーキョーでのイベントに参加したことがあるので、なんとなく手に取り、すぐに買った。読みたいと思ったのと、緑に白い文字が書いてある表紙に惹かれて買ったのだと思う。手に取ってみると、紙質も少しザラザラしていて1枚1枚柔らかいように感じた。出版社への感想のはがきも、普通の機械的なものではなくて、手書きで〒マークや電話番号のところにイラストが描いてあるのが可愛い。色んなところにこだわりが見えて好きだ。
読んだら感想を送りたくなる、まだ読み切っていないので終わったら送ろうかな。またリトルトーキョーのイベントに参加してそこで感想を話してもいい・・というかそっちの方がやっぱり楽しそうである。
自分や他の人とこだわりを持ちながら協力して出来上がるものは、表面的なものではなくて、人の心を動かすだろうなと思う。プロの方のようなものはできないかもしれないけど、こだわる心や自分なりの考えを持って取り組みたい。
好きなこと・やりたいこと・やってみたいこと。中途半端にしていないか?
やりたいという気持ちがあっても、もしそれが現実的に期限のあるものや他の人と一緒にやることだった時、すぐ動かないとそれはいずれ「やらなくてはいけないもの」になってしまうことがある。でも大抵のことがギリギリになると思っていて、そんな時でも楽しむことや、よりいいモノ・コト・場を創ろうと思う気持ちは忘れたくない。
未完成でもいい。気持ちが中途半端であるより、素直で好きな自分でありたい。もう一度初めに戻って考えてみる。