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もう一つの役割

この「脳」は何をしているのだろうか?
きっと膨大な働きをしているのだろう。
何しろ全身のエネルギー、酸素消費量とも20%も
優先的に使っているのだから。
感じる、記憶する、整理する、考える、感情を表す、反射行動する、
行動を起こす、各器官と連携して最適になるよう調整する、
など素人が思いつくだけでも
結構出てくるのだから実際には何百倍もあるのだろう。
脳の本をペラペラめくってみて、どうしても見当たらない
もう一つの大きな役割に気付いた。
 
人はオギャと生まれてから今日のこの時までの記憶を
何一つ忘れてはいない。
それが証拠に、ひょんなことから子供の頃の事を鮮明に思い出したり、
この道いつか通ったことがあると気付いたり、
お新香の匂いでおばあちゃんを思い出したり
なんて云うことは日常当たり前にある。
ということは何事も忘れていた訳ではなく、蓋をされている
ということではないか。
遡れば、きっとお母さんのお腹の中の記憶、もっと云うと前世の記憶まで
あるのかも知れない。
この膨大な記憶に蓋をしておく、という役割は
実はものすごく重要ではないか。
もしこの機能が壊れたらどうなるか。
パソコンを開いてメールを書いていて、突然膨大なファイルの内容が
漏れ出してデスクトップに表れて文字や写真で
画面が埋め尽くされてしまう。
こんなことが脳の中で起きたら、失神して命まで危うくなるかも知れない。
 
年取って、物忘れが多くなって困ると云うが、
そもそも大事なことが少なくなって、
忘れてもいいやという気楽な生活をしているからか。
いやいや、忘れる働きが強くなったからだと言いたい。
「プラス思考が過ぎるんじゃな~い?」って声が聞こえた気がする。

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