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苦あれば楽あり
ご馳走をテーブル一杯に並べて、端の方に
ウェイトレスさんがそっと請求伝票を置いてゆく。
梅も桃も桜もほころぶというのに
眼は痒く、くしゃみが止まらない。
辛い請求書が回ってきて、スギ花粉代とある。
良いことがあれば、辛いこともある。
何事も表裏一体、闇があるから光がある。
那須岳にある名勝「殺生石」が真っ二つに割れていたという。
標高850メートルの斜面に高さ2メートルもある大きな岩で
8メートルものしめ縄を巻きつけて祭ってきた。
平安時代に美女に化けた狐が上皇の命を狙って、
退治されて石となったという。
1000年にも亘る言い伝えだけに穏やかではない。
さあ、凶と出るか吉と出るか、神業の前に人は無力で、
ただおののくしかない。
火山の噴火か、大地震の前兆なのか、はたまた
コロナ・パンデミックが更に猛威を奮うのか。
このところのテレビニュースを観ていると、ロシアに侵攻されて
苦しむウクライナの災難一色になっている。
首謀者プーチンの顔を見ていて、ハッとした。
丸顔ではあるが、白いキツネ顔である。
殺生石に閉じ込められた白ギツネが1000年の怨念で
石を割り飛び出してプーチンに乗り移ったのではないか。
世界はプーチンに圧力をかけて、なんとか閉じ込めようとしている。
白ギツネを首尾良く再び石詰めできれば
平和な21世紀のいい時代になってゆくのだろう。