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【読書レビュー】『赤と青のガウン』彬子女王著/2024年のベストかもしれない

🟥書店での出会い

昨日のつぶやきにも書いたんですが、
彬子女王著『赤と青のガウン』が本当に良過ぎて!!

表紙の装丁もとても素敵ですよね!


レビューを書けるのかどうなのか?
気合いが入り過ぎて、うまく書こうとしてしまって逆に書けないんじゃないか!?って、
そう思いながら(今)、書いています。

こちらの本は、数年前にTwitterでバズったことがきっかけに、文庫本で再販されたそうなんですね。
知りませんでした。

先日、大きな書店に立ち寄った際、
以前から読みたいなと思っていた徳仁親王(現天皇陛下)の『テムズとともに』を目にして、「買うのは今だ」と手にした時、
その隣に並んでいたのが、こちらの彬子女王の本でした。

帯をチラリと見て、「ん?これはおもしろそう!」と思い、
最初の数ページをチラリと見てすぐ買うのを決めました。
冒頭に数ページ留学の時のお写真が掲載されているんですが(モノクロ)、なんとも言えないいい魅力が漂っていたのです。


🟦留学への憧れが、地味にあった

こういう留学記に、私はことさら惹かれます。

まず、語学を話せることに昔から強い憧れがあって、学生時代は英語の勉強が好きでした。
それでも、英語で何かを学ぶ、しかも専門性の高いものを学ぶ、その専門性の高い何かとか何か?が今ひとつ見つからず、留学したいとまで思うことなく、社会人になりました。
日本にも英語を学べる大学は結構あったので、日本に行きたい大学があった、という理由もあります。

ですが、、、、
私はずっと前にこういう雑誌を買って、ずーっと大事に保管していたのですね。

Olive なんと1999年7月18日号
Oliveって、ファッションだけじゃない、目の付け所が素敵な雑誌だったんですね✨



Oliveはそれまで買ったことなかったのに、書店でこの特集を見かけた時に、これだけ買って持ってたんです。
アイビーリーグで学ぶ学生さんたちが、生き生きと紹介されていました。

本を何冊も抱えてキャンパスを歩く、、、ザ・憧れでした。


これを見た時、「わーーーー!留学したかったー!」と思いましたね。

でも、その時すでに社会人だったし、留学するとすごく勉強しないといけないことはわかっていたので、そこまで学びたい何かはなかったのでした。
留学熱は沸点までには、高まりませんでした。

それでもこのOliveは、決して捨てられませんでした。
引っ越しは20回以上もしていて、必要に迫られて断捨離も何度かして、持ち物は少なかったけど、これは捨てませんでしたよ。


本のレビュー前の前置きが長過ぎてしまいました。
私と似たような留学への憧れを持っていた方がいらしたら、共感していただけたら嬉しいです。

🟥彬子女王のエッセイの魅力


それで、彬子女王の『赤と青のガウン』に話を戻して。

まず、裏表紙で知ったのは、
・博士号を取得されたという驚きの事実!(大変さがわかるので)
でした。

それで、俄然、好奇心が湧いて読み進めたところ、、、
・彬子女王の、庶民に近い感覚で、まるでお話を伺っているかのように読みやすい文体に、
まず惹き込まれました。
 出会いの場面でも、出会った方の様子と同時に、彬子女王のお気持ちが生き生きと描かれていて、その場面がスッとイメージできるんです。

・列車や買い物でのとんでもないハプニングも描かれていたりして、、、
思わず声を出して笑ってしまったこともしばしば。

・時に皇族の方につかれる側衛のお話しなど、普段私たちが伺いしれない皇族方の生活が垣間見えたのも、新鮮でした。
 こういう時に警護の方がつくのか〜、とか、こういう話知りたかった!というエピソードとして、散りばめられています。

・ご自身の研究のために大英博物館に出入りされて学ばれるところなど、オックスフォード以外にもこんなところで研究できるなんて、という憧れも感じましたし、
(大英博物館は一度行ったことありますが、広過ぎましたー)

・学会のためにヨーロッパのあちこちに移動されて、、、というところも大変なハプニングに見舞われることがありましたが、これは大変だな、、と思いつつも、
大変充実されている感じが伝わってきて、その魅力に引き込まれて読みました。


本当は数倍大変な思いをされて、想像の数倍も努力をされて、博士号を取得されたのだろうなと思います。
そして、その全てを書かれてはいないと思うのですが、
この本を読んだたけでも、彬子女王の様々な思いを感じることができました。
悔しさとか、切なさとか、喜びとか、感動とか、、、もうたくさん。

最後は、お父様のことを追記されていて、もうじわ〜、、、、と感動です。
皇族でいらしても、娘を思う父の気持ちはやはり熱いものだな〜、と。
そこに応えている彬子様とお父様とのやりとりに、とても胸を打たれました。
「おとうまのおさいふ」の部分も、ぜひ読んでください。


それにしても、こんなに楽しんでしまって、一気に読んだ『赤と青のガウン』
ご自身は、「父との約束であり、お世話になった方々への留学報告記である」とされていて、雑誌の連載が文庫本になったようですが、こんな生き生きとした文章を最初から書けるなんて、彬子女王はどれほど魅力的な方だろう!と、思いました。
とてもお会いしたくなりました。


もう、いつもなら寝る時間なのに、つい先が読みたくなって、一気に最後まで読んでしまった本でした。
10万部以上読まれている理由がわかります。


🌠癒されてしまった、、、

それと、不思議なんです、この本。
私、一昨日ぐらいからかなりストレスなことがあったんですが、この本を読んで、癒されたのです。
文章にはその人が出る、とよく言われますが、彬子女王のお人柄が文章から滲み出ていたのだと思います。
読んでいて、とてもおもしろかったし、とても心が落ち着いたり、、、不思議な魅力に溢れています。

🟦今年出会えて一番よかった本になりそう

出会えて本当によかった本でした。
やっぱり本屋さんには素敵な出会いがありますね。

本の内容をあまり書けず、私の印象ばかり書いてしまいました。
今思うこと、、、彬子女王みたいな、素敵な女性になりたいと思いました。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
読書の秋にぴっっったりな本ですよ。



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