幸せの在り処 感想
⚠️この記事はクトゥルフ神話TRPG「幸せの在り処)」のネタバレを含みます⚠️
⚠️今回はクトゥルフ神話TRPG「壊胎」のネタバレも含みます!ご注意を!⚠️
CoC6版「幸せの在り処」
KP:みるくれゑぷさん
PC:東雲 慧/PL:たけや
HAPPY END 生還
【キャラクターについて】
みんな(私が)大好き東雲 慧さんです。
彼をキャラクターとして生み出した時に、重い過去を背負わせたことに満足してたんです。こういう設定が好きな民なので……
既に友人を1人亡くした東雲さんが壊胎でも友人を亡くすという重い過去が追加され、彼の人生としては「失うこと」が多い人生でした。
その後の他シナリオで失った友人と対話する機会があり、自身の人生を前向きに考えられるようになった今「幸せ」とは何か……東雲さんに聞いてみたいと思ったのです。
幸せって難しいですよね〜
彼の「幸せ」なんてあるのだろうか、なんて思いながらセッションまでの数日間を過ごしていました。
東雲さんを探索者で動かす時にはとても緊張するんです。クソデカ感情が入る思い入れのあるキャラクターなので…
生み出した親なのに「この人の人生観や考え方とか上手くできるかな!!!」といつも考えながらやっています(笑)
【セッションに至る経緯】
このシナリオは「他の人に回したい!」と思い購入したはいいものの、数行読んだ時点で「これは通過後の方が回す時に解像度が上がる」と考え直し読むのをやめました。
KPさんを探している時にみるさんをTwitterで見つけ藁にもすがる思いで頼んでしまいました。快く引き受けて下さったうえに、過去シナリオ(壊胎/星を喰む)などを今回エッセンスとして加えてくれると言うではありませんか。
数日前から私は楽しみであると同時に「感情が昂りすぎて死ぬかもしれない」と怯えていました。(笑)
結果的にはいい意味で刺されて死にました!本当にありがとうございます!!!
【シナリオについて】:完全親目線です。
起きた時には見知らぬ場所。
東雲さんだけでなく「探索者」という存在はなんとなく眠るのが怖くなりそうですね。ほとんど目が覚めた時に異変が起こっているので……
継続であればあるほどその気持ちは大きくなりそうです。
威圧感のある場所には思えませんでした。周囲を見れば小さな女の子。かわいい!ここがどこか分からない、気がついたら前からここに居た……
東雲さんと似たような状況でした。
「念じたらなんでもでてくる空間」でオムライスを一緒に食べたり、双眼鏡を出して遠くを見てもらったり……
ずっと「君」と呼ぶのも嫌だったので、仮に付けさせてもらいました。名前は「ひより」漢字だと日和。この空間の暖かい日差しやオムライスが好きだということからひよこを連想してこの名前です。
東雲さんはそういえば子供と遊んだことはなく、どんな風に遊ぶんだろ……と思っていましたが、予想の10倍くらい楽しく遊びました(笑)
不意に風が吹き現実世界で目が覚める。
夢にしてはハッキリとしすぎている。
不思議に思いながらも日常は始まります。
この日はひとみちゃんと小澤さんに会いに行きました。ひとみちゃんの赤ちゃんである理心ちゃんは以前より大きくなっていて。
ひとみちゃんも元気そうで。
ここでひとみちゃんが「なんか、慧さん悲しそうな顔してませんか」と東雲さんに聞きました。さすがいつも東雲さんの顔色や心情に気がついてくれます。
昨日の夢のことをひとみちゃんに相談。
「スクエア」という小説を知っているかとひとみちゃんに聞かれましたが、東雲さんは図書館ファンブルです。「スクエアって四角って意味じゃなかったっけ」と頭の悪さを露呈します。可愛いですね!
明日一緒に理央のお墓参りに行こうなんて言って別れました。
小沢さんの訓練所に立ち寄ると、やはり訓練中の小沢さんと出会えました。
「手合わせするか?」なんて聞かれるものだから、「俺、強くなりましたよ。怪我しないで下さいね」なんて応対しD-4に変身しました。
ま、まさかD-4に変身すると思っておらず、バリバリに泣きそうになりました。
小沢さんファンブル、可愛かったですね……
私はD-4に変身したならやりたいことがありました。理央から継承した拳銃技能を使うことです。
理央が自分に会いに来てくれて遺してくれたもの……
壊胎で全ての拳銃技能を成功させていた理央から受け継いだものならきっとすごい力なのでしょう。
D-4ガトリングをCCB=68で振って成功。D-4ガトリングは1d100を振って10の位×6のダメージが入るのですが……
東雲さんは1d100で94を出し、小沢さんに9d6のダメージを与えました……
私TRPGやって日は浅いですが「9d6」を見るのは初めてですよ……(笑)
これは完全に理央の力ですね……!!!!
D-2の小沢さんをボロボロにしてしまい申し訳ないと思いながらも「いいデータが取れた」と言われてテンション上がりました!!!!
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眠りにつくとまた夢を見る。
目の前には心配そうな顔をした日和がいる。
「いきなり消えたから、ビックリした。」
どうやら東雲さんの目覚める時この世界からは一旦居なくなるらしい。
色々日和と話していると不意に手に一冊の本が。そこには「時任 明日実」の名前。その名前を日和に聞くか聞かずかその刹那、また強い風が吹き東雲さんの意識は飛ばされます。
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起きるとその日は大切な友人たちに会う日でした。
午前中は候補生時代の友人たちに会いに行き、何度目か分からない近況報告を行いました。
ドックタグを握りながら手を合わせる東雲さんは何を思っていたのでしょうか。
そして、昼過ぎはひとみちゃんと理央のお墓参りに行きました。「いつも見守ってくれてると思うけど」なんて前置きをして近況報告をしました。理心ちゃんの顔を理央に見せられたのも嬉しかったです。
引くほど墓石をピカピカにしてその場を後にしました。
家に帰り時任明日実について調べると、10歳くらいの難病患者の情報が。時任明日実=難病であった、とは分かりましたが、明日実=日和かはまだ分かりませんでした。
もし、この夜また日和に会えたなら「時任明日実」について聞いてみようと思い眠りに着きました。
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夢の中。のはずだがいつもの花畑ではなく一面真っ白。目の前に見える「柳井医院」の他は何もありません。
病院の中も人はいない。来たことがない病院のはずなのに足は勝手に1つの病室に向かう。その病室にたどり着き声をかけると中から日和の声が聞こえました。
自由に過ごせなくなったこの世界で1人でいたくない、という日和はとても悲しそうでした。
「時任明日実」について日和に問いかけた瞬間、明日実と現実世界の繋がりがさらに強くなったのでしょうか。また外力が働きこの世界から飛ばされます。残された時間は多くはない。そう思いました。
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目が覚めると見慣れた自室。
柳井医院にもしかしたら日和はいるのでは?と思い柳井医院に向かいました。
夢で見たおなじ病院、ですが人はたくさんいます。受付に声を掛けると院長の「時任 巡」が現れました。彼に昨日の夢とおなじ病室に通されました。ここに自分の「姉」が眠っている、と。
病室には肉体と精神を保存する「停滞キューブ」があり、巡から
・今、明日実をキューブから出すと難病にすぐ侵され命を落としてしまう
・東雲さんがキューブの中に留まることはできる。しかし外に出られることもなくなる。
・治療法が確立されれば明日実を外に出してあげたいが、現時点ではやはり治療法はない。
・明日実の世界から出るにはただ1つ、明日実に別れを告げること。
と聞かされる。
また「巻き込んでしまい、すみません。どうか最良のご決断を。」とも言われました。
そう言われた時、東雲さんは「俺の決断ではなく明日実の決断だろ?」と思いました。もちろん自分の気持ちも大切だが、重要なのは明日実の気持ち。
今夜会えたら聞いてみようと思いました。
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その夜、夢を見る。
真っ暗な空間に明日実はいた。
来てくれたんだという彼女に、薄々全てに気が付き思い出し始めた彼女に、現実を伝える。
「私は、貴方と一緒にいたい。さよならするのはいやだ」
「けれど、そうすると貴方は帰れなくなってしまう。それもいやだ」
「私は幸せでありたい。けれど、貴方にも幸せであって欲しい」
「貴方は、どうしたい?」
この問いかけに対して東雲さんは
「明日実に外の世界に出て色々な物を見て欲しいし関わって欲しい、その手伝いを俺はしたい。」
と率直な気持ちを伝えますが手立てが見つかりません。
すると明日実が質問を変えます。
「じゃあ貴方にとっての幸せって何?」
「みんなが、この世界が平和で人々が笑顔で、安心して暮らせること……
それが俺の生きてる意味で…幸せ、かな」
字面だけ見ると内容が薄くて普通の事で誰にでも言えそうな理想論ですが、不思議な体験をしてこの世界の存続やたくさんの生命に関わってきた東雲さんにとっては意味合いは大きく異なりました。
明日実を外に出してあげたいのも本心、幸せの意味ももちろん本心。
全世界の人を救いたい、なんて大それたことは言わないが目の前で困っている人がいたら助けたい。
ただ自分の幸せや存在意義を考えた時に明日実の世界に留まろうとは思っていませんでした。ではどうしたら明日実を救えるのか……
それは現実世界に出て早く治療法を見つけること。解決策が見つかっているならみんなに協力を頼めば実現出来るかもしれない。
その間は明日実には寂しい思いをさせてしまうかもしれないが、彼女は待てるという。
それなら、と。
東雲さんの気持ちは固まりました。
「俺は俺の世界に戻るよ。それで絶対治療法を探してもう一度明日実に会う。……だから、またな。」
「うん、ありがとう。またね、慧」
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目を覚ますといつもと変わらぬ自室。
「俺は医療の事とか分かんないし……あ、小沢さんとか知ってるんじゃないかな。Fangの治療班の人とか、特殊なことも知ってるかもしれないし。ひとみちゃんにも相談してみよう。うん、明日実……また会える。」
日常に戻った東雲さんはまた彼の人生を歩み始めました。ある少女のために奔走したり、怪物と戦ったり、はたまた世界を救ったり……
それが彼にとっての、「東雲 慧」の人生なのでしょう。
【まとめ】
シナリオを通しての没入感が凄まじかったです。これはKPさんの工夫やRPによるもので、もう本当に尊敬しました。あと声がいい。聞き取りやすい。可愛い。
冒頭にも書きましたが、今まで通過したシナリオを踏まえて物語を構成して頂いたので彼の人生自体を一緒に見ているような感じでした。
「シナリオの中に探索者を放り込むのではなく、シナリオはあくまで器のようなもの。その探索者の人生などに沿ったキーパリングを心がけています。」
語調やニュアンスが異なっているかもしれませんが、私はこの言葉がもうすっごく印象に残りました。
KP自体の経験も少ない私は「シナリオを回すこと」に必死になっちゃうんですよね。
今回のみるさんのKP、とても勉強になりました。ありがとうございました……!!
1-2時間のシナリオらしいですが3時間以上喋ってしまいました。RPが楽しすぎてだな……
本当に通過出来て良かったです。
私事ですが最近心抉られるシナリオばかり回っていたので……(笑)それも好きですが!!!
東雲さんは本当にお気に入りの子で、またRP出来て良かったです。彼の生活が大きく変わった、というシナリオではないですが、彼の心情は大きく変わりました。
これからも東雲さんなりの幸せを見つけてください!ありがとうございました!
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