「菓」の西洋史
銀座のメインストリートから少し離れた静かな場所。
レトロ建築の一階にぽっと灯りがついていた。
「森岡書店」
店主の森岡さんが、1冊の本を売る書店というコンセプトで始めたとても居心地の良い書店。
紙ものを好きになってからその魅力に沼ってしまった、イラストレーター「いのうえ彩」さん。
いのうえ彩さんが装丁、挿入絵を手掛けた「菓の辞典」の原画展。
焼き菓子の販売が期間限定で行われるとのこと。
会社帰りにお邪魔しました。
いのうえ彩さんはガリ版を元に絵を制作されています。
その一本一本は繊細で、気高く、美しい。
中世ヨーロッパを彷彿とさせるタッチと色遣いが素敵。
眺めているだけで溜め息。
そんな彩さんが描く、お菓子の数々。
雷鳥社より刊行の「菓の辞典」
古代から現代までのお菓子が130点も紹介されています。
チーズケーキが古代のお菓子だったこと。
マカロンはフランス王女がイタリアのお菓子をおねだりしてつくられたこと。
パリブレストはパリとブルターニュ地方の街、ブレストでの自転車レースで考案されたこと。
パブロワはバレリーナに敬して作れたチュチュデザインケーキ。ニュージーランドかオーストラリアか論争は決着していないそう。
などなど、これから洋菓子を食べるも作るのもワクワクするような起源ばかり。
歴史が動くとお菓子が生まれ、
生まれたお菓子は時代とともに進化する。
ショーケースに並ぶケーキも
そのお菓子に込められた背景を紐解くと
ますます愛おしくなる。
「菓の辞典」雷鳥社
家庭に一冊。
愛でる本です。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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