見出し画像

アルゼンチンライフ折り返し ー中間レポートその1ー

 みなさん、こんにちは。2025年になり、私のブエノスアイレスライフもすでに折り返しを過ぎています。年始の区切りでもあるので、ここで一度中間レポートをしてみます。
 大きく分けて5つのトピックにまとめました。

  1. 日系コミュニティ

  2. 日本語

1 街
 ブエノスアイレスは大都市。規模感も人口も東京とほぼ同じぐらいと言えば、感じが伝わるでしょうか。公園が多いことや、いろいろなエリアがあってそれぞれに特徴がある点も似ています。
 東京と異なる点は、まずカフェと本屋の数です。街中には星の数ほどカフェがあり、老若男女がおしゃべりに花を咲かせます。本屋さんのほうは、人口比において世界で一番本屋が多い街と言われるだけあって、大小とりまぜいろいろな店があります。地下鉄の中でハードカバーの大きな本を読む人の姿も珍しくありません。いまどき世界のどこに行っても、乗り物ではスマホを見ているものと思っていたので、大きいカルチャーショックでした。
 庶民の足は地下鉄と路線バス。バスは24時間走り続け、休みがありません。地下鉄の方は、日曜の朝は8時にならないと始動しないなど、のんびりした乗り物ですが、夜10時過ぎても女性が一人で乗っても比較的安全など、よい点もたくさんあります。 
 街の良くない点を挙げるなら、ごみがそこら中に捨てられていること、犬のフンを踏まないように歩くのが大変なことです。アルゼンチンの人たちはごみもフンも踏まずにスイスイ歩いていて、とても不思議です。

世界で2番目に美しい本屋さん

2 人
 国民の97%が欧州からの移民、明るいラティーノの国です。世界三大劇場と呼ばれるテアトロコロンでは、夜な夜なコンサート、オペラ、バレエの公演があり、遅くまでにぎわいます。人気公演のチケットを手に入れるのは至難の技。バカンス期には、家族で外国に長く出かける話もよく耳にします。
 その反面、貧困率が53%を超える状況で、ホームレスが町中にあふれています。子連れも珍しくありません。バスや電車に乗ると、物売り、物乞いが次々と現れます。路上でのひったくり(スマホ、現金など)は、現地の人で被害にあったことがない人を探すのが難しいほど横行しています。
 アルゼンチンの人々は性悪説を元に行動しているそうです。日本のような「根は悪い人じゃないんだけど」は通じません。信じられるのは家族と親しい友人だけ、の世界です。
 テアトロコロンに集う人とホームレスはアルゼンチンの光と影です。こんなにコントラストが大きい国は、他になかなかないのではと思います。
 そして未だに慣れないのがタトウーです。露出が増える夏になると、道ゆく人の中で、タトウーがない人を探すのが難しいほど。腕にも足にも背中にも、さまざまな絵柄が踊ります。中には日本で見たらギョッとするような、びっしりと絵が施された腕を誇らしげに出している若者も。文化の違いを感じる日々です。

豪華絢爛テアトロコロン

3 食
 アルゼンチンの食といえば牛肉。長引く不況のおかげで、その牛肉を控えて豚肉や鶏肉を買う話が出ると、みんなから大きなため息がもれます。
豪快に肉を焼いて、ビールとワインをたらふく飲んで、最後にはデザート(ケーキ、アイスクリーム)で締めるのがアルゼンチン流の食事です。アイスクリームの種類も多く、大人も子どもも、コーンアイスだったら2種類盛り、そうでなければ小さいバケツほどのカップに4種類盛ってみんなで突っついて食べるのが人気です。ちなみに冬でもアイスの消費量は減らないそうです。
 家でも外でも夕食を始めるのは何と9時すぎ。2時間近くかけてゆっくり食事とお酒とおしゃべりを楽しんで、寝るのは日付が変わってからです。子どもがいる家族でも同じこと。これが週末の話ではなく、日常のことだと聞くと、日本との違いを痛感せずにはいられません。
 ロングスリーパーで就寝時間が早い私には、残念ながらなじむことのできない習慣ですが、外で人と食事をする時には、アルゼンチンの習慣をしっかり楽しんでいます。
(おかげで絶対にお腹周りが大きくなったのですが、体重計もないし、気づかないふりをしてやり過ごしています)

庶民の味方。各種肉の盛り合わせ

さて、長くなったので、前半はここまで。
後半は日系コミュニティーと日本語について書いていきます。




いいなと思ったら応援しよう!