【ラッシュデュエル】サイバー・ドラゴン【デッキ紹介】
ショップのシングル大会で二度の優勝を飾ることのできた、ラッシュデュエルにおいて私が一番好きなデッキである【サイバー・ドラゴン】について筆を執らせていただきます。
あくまでデッキ紹介記事であり、プレイングや勝ちに直結する内容ではないことをご承知おきください。筆者のスタンスは「エンジョイ」であり大会遠征もしない井の中の蛙です。
このデッキの成立と変遷
2022年11月発売のオーバーラッシュパックにて≪サイバー・ドラゴン≫および多数のサポートカードとフュージョンモンスター、レジェンドカード≪パワー・ボンド≫がすでに登場しておりこの段階でかなり純度の高い【サイバー・ドラゴン】を組むことができましたが、同パックに収録の≪ブラック・ホール≫および「エクスキューティー」カード群がすぐさま環境を席捲したために逆境に立たされます。
【サイバー・ドラゴン】においてはフュージョン先の2種がレベル8ということが致命的でした(そして同時に、このことが高打点を誇るフュージョンテーマとしての落としどころでもありました)。OCGにおける≪サイバー・ツイン・ドラゴン≫の性能をそのままに輸入した結果、ラッシュデュエルに多く存在するレベル8以下を適用範囲に持つ除去カードを喰らってしまうために「先行でフュージョンを立てる」というそこそこ現実的で強いはずのムーブが撃ちづらかったのです。とりわけ≪エクスキューティー・リュミエル≫の後出しに無力なのが痛い。
このゲームを実際にプレイされていた方なら理解していただけると思いますが、【エクスキューティー】同士のメタゲームを前提とした2022年12月~2023年4月の環境は、それ以外のデッキを使用するプレイヤーにとっては少なからず息苦しいものがありました。
≪パワー・ボンド≫を与えられた【サイバー・ドラゴン】ですら、魔法レジェンドには≪ブラック・ホール≫を採用し安定した火力で攻めるミッドレンジ型に甘んずることを余儀なくされており、その役割はさながらOCGに生を受けた直後の【スタンダード】に採用された歴史の繰り返しのようで、それはそれで味がありましたがフルパワーでの活躍には一歩届かないというのが現実でした。
2023年5月に閃光のオブリビオンが発売されると状況は一変します。【エクスキューティー】への強烈なメタカード≪マッドレア・アクエラ≫、≪ブラック・ホール≫へのカウンター≪ノーバディ・スキャットシーフ≫の2枚はいずれも抜群の汎用性を誇り、多くのデッキに採用されたことで「モンスターを除去したのち横展開して殴る」環境トップデッキは身動きが取りづらくなり、≪パワー・ボンド≫を採用する意義が生まれました。
さらに超強力サポート≪サイバー・プロセッサー≫の獲得によりデッキの完成度がここにきて急上昇、記事執筆時点では同期である【エクスキューティー】を克服し、環境においても同等かそれ以上の影響力を誇るデッキへと進化を遂げています。
前置きが長くなりましたが、以下で【サイバー・ドラゴン】の構築とプレイの実際について見ていきましょう。
デッキレシピ
※メイン41枚という枚数について。「墓地のカードを頻繁に戻すゲームにおいて40枚も41枚も大差ない」という考えから許容してます。42枚だとなんかヤなのでしません。この辺は好みでいいです。
フュージョン召喚を複数回行う可能性があるので最もよく使うサイバーツインは2枚以上入れましょう。他は1枚ずつでもいいです。
採用カードと役割
フュージョンモンスターの紹介については割愛させてください。
≪鋼機神ミラーイノベイター≫2枚
単体で自己強化と貫通付与が可能と極めて優秀な【機械族】の切り札です。その柔軟な効果により的確にライフ・アドバンテージを稼ぐことができ、このデッキに「イノベイタービート」という明確な勝ち筋を成立させています。
【サイバー・ドラゴン】においてはコストとなる機械族の平均レベルが高いことから打点を得やすく、フュージョン召喚素材の再利用も可能と幾重にもシナジーを発揮します。3枚でもいいのですが、後述の≪サイバー・アサルト・ドラゴン≫を採用する関係で事故率の観点から1枚削っています。
≪サイバー・アサルト・ドラゴン≫1枚
≪サイバー・タクティカル・ドラゴン≫のフュージョン素材としての採用です。あくまで選択肢を増やすための重い札なので、手札に来たけど強く使えない場合は≪サイバー・グリフォン≫のコストにするなど適切な運用を心掛けたい。イノベイターのコストとして優秀なのもポイントです。効果でドラギアスとかを割れますが無理してまで使う必要は無いです。
≪風帝ライザー≫1枚(レジェンドカード)
同じくレベル6・攻撃力2400を誇る優秀な機械族≪人造人間サイコ・ショッカー≫を押しのけてのメイン採用となった理由は主に二つ。
まず、こちらも罠を強く使いたいというのが一つ。二つ目は、このゲームにおいてバウンスが現状最強の除去であるということです。
≪雷帝ザボルグ≫のわずか1か月後の登場となったことが本当に理解に苦しむほどにその性能差は歴然で、不意打ち気味に攻勢に転じられる万能さから文句なしの登用となりました。
≪サイバー・ドラゴン≫3枚
このデッキの主役、通称サイドラ。劣勢時の切り返しのアタッカーからフュージョン召喚の素材、各種サポートカードとの連携と大活躍します。墓地に1枚は残しておくよう意識することで後述の≪サイバー・プロセッサー≫の効果が生きます。
≪サイバー・プロセッサー≫3枚
閃光のオブリビオンにて登場したラッシュデュエルオリジナルのぶっ壊れサポートです。極めて緩い条件で特殊召喚・効果の起動が可能で、その効果は≪サイバー・ドラゴン≫およびフュージョン召喚のサポートに特化しています。1500という打点も地味に偉く、複数体を横展開して相手の場やライフを荒らす機会も多いです。
ただ、このカードと≪サイバー・ドラゴン≫を3枚ずつ投入することで上級モンスターの比率が上がり、先行1ターン目の手札事故が増える点は無視できないポイントです。実際のプレイでこの点が目立つようであれば≪アメイジング・ディーラー≫や≪傲慢な壺≫といった事故軽減札を投入する等のカスタマイズが視野に入るでしょう。
≪サイバー・グリフォン≫3枚
酢酸に引っかからないレベル4、アクエラの素点を耐えられる守備1300、攻めの状況で強い手札交換効果を持つ縁の下の力持ちです。
≪超魔軌道マグナム・オーバーロード[L]≫3枚
ノーコストで3枚もの墓地メタ性能を持つレベル4という隠れた壊れです。こいつがいかに「やっている」かは多くのプレイヤーの知るところらしく、酢酸の効かないこのカードをいかに対策するかが【機械族】を相手取るプレイヤーの思案のしどころではないでしょうか。
とはいえ、強く出られるデッキ・場面は限られますし、攻撃力も800と貧弱なので「召喚して効果を使った後プロセッサーを特殊召喚し、その効果のコストにする」というムーブが理想的です。
≪業火の結界像≫1枚(制限カード)
某カードショップのブロガーさんも書かれてましたが「入れ得」です。カードプールの増大に伴い、ほとんどのデッキにとって特殊召喚が無視できないギミックとなった現環境において、先行1ターン目でこのカードを立てることによる圧力は目を見張るものがあります。
≪マッドレア・アクエラ≫3枚
シンプルに火力と2回攻撃が偉いので入れました。下級の打点が全体的に低いこのデッキにおいては貴重なアタッカーと言えます。
≪プロト・サイバー・ドラゴン≫3枚
フュージョン召喚の実現可能性を上げるために3枚投入します。
≪シードラゴン・ナイト≫3枚
現在のラッシュデュエルにおけるメタゲームの中心として環境を支配している最強の下級モンスターです。実戦におけるこのカードの強さについてはこの場で語るまでもなく、弱いところを挙げるほうが難しいくらいで、高速でライフを削りきることだけを目的とした本デッキには3枚必須となります。
≪鉄の重撃≫3枚
【機械族】のみならず種族デッキを組むことの大きな利点として、「種族専用の魔法・罠除去カードが使える」ことが挙げられます。
私見ですが、ラッシュデュエルにおける魔法・罠除去は単純な1:1交換にとどまらないアドバンテージを生みます。除去に成功した場合、それが相手にとっての本命かブラフかにかかわらず「相手が将来的に得る可能性があったアドバンテージ」の発生源を取り除き、相手のデッキタイプに関する情報アドバンテージを得、シードラのヒット率が上がる。
しかもこの「サイクロン」タイプのカードはブラフとしても強いです。仮に、こちらが伏せた≪鉄の重撃≫が相手の≪鉄の重撃≫で割られたとして、結果的には相手の魔法カードを1枚消費させているので普通に発動したのと同等の役割を果たしたといえるわけです。
他の魔法の枠との相談にはなるのですが、種族統一軸のビートダウンにおいては基本的には入れ得・撃ち得というのが私の考えです。
≪ゴースト・サイクロン≫3枚
魔法・罠除去の重要性については前述の通り。このカードはそれに加えて、後攻1ターン目では1アド追加で得られるという≪強欲な壺≫と同程度のポテンシャルを秘めたカードです(この際、≪トラディショナル・タックス≫への懸念は無視してます)。同じく後攻で有利な≪サイバー・ドラゴン≫との相性も良い。
≪パワー・ボンド≫1枚(レジェンドカード)
記事冒頭で触れた通り、このカードが強く使える環境であることが今【サイバー・ドラゴン】を組む最大の理由と言っても過言ではありません。非公開情報である手札およびフィールドの裏守備モンスターを素材にできる強力なフュージョン魔法カードで、序盤に引き当てて一気にライフを奪い去る動きはOCGから受け継いだ色褪せぬロマンです。
反面、こちらのライフを削られてしまった後では明確に腐るのが弱点なので、プロセッサーやグリフォンのコストとして役立てたい。
≪フュージョン≫2枚
このカードの枚数については実践を重ねて決定していくしかないです。基本的に単体ではアドバンテージを生み出さない「弱い」カードと捉えるべきですが、≪サイバー・ドラゴン≫およびその同名になれるカードが合計9枚と≪サイバー・アサルト・ドラゴン≫擁するこのデッキにおいて2枚という枚数は選択肢としてアリだとお考えください。
≪酢酸のたまった落とし穴≫3枚
「酢酸3枚システム」と勝手に呼称しています。これも某カードショップのブロガーさんから得た知見ですが、「強い罠カードが流行る→シードラゴンナイトの採用率が上がる→シードラの効果起動前に除去できる酢酸が強くなる」という理屈で、3枚という枚数は「シードラ絶対〇す」という強い意志の表れです。
やや誇張しましたが、酢酸で割れる強力な効果モンスターがシードラ以外にも多数いるというのが採用を後押ししています。具体的には≪ギャラクティカ・ジャメイヴュ≫、≪フェニックス・ドラゴン≫、≪アメイジング・ディーラー≫、≪天終の怪依≫、アクエラとの連携で高騰している≪燃焼鬼ブンゼル≫等々……
現環境であり得るケースとして、「こちらの発動した酢酸をトリガーとして相手が≪ノーバディ・スキャットシーフ≫を発動してしまう」ことが挙げられます。特に【セブンス・ワンダー・フュージョン】を相手取った時などは最悪で、相手の下級を破壊して出鼻をくじいたつもりが墓地肥やされてお手軽墓地融合が飛んできた……となれば目もあてられません。これについては交通事故のようなものなので、多めに積んだ魔法・罠除去で割れることを祈るしかありません。そもそもスキャットは相手ターンに発動した方が強いことは明確なので、ある程度割り切ってもいいのかなといったところです。
≪ノーバディ・スキャットシーフ≫2枚
≪ブラック・ホール≫一択の環境を終わらせ、「モンスターの破壊」という遊戯王の根幹にリスクを負わせた革命児であり、魔法・罠除去の重要性をさらに高めた、このデッキの成立と密接に関係した罠カードです。
2枚という枚数について。このカードについては、最初に情報が出た時からその目を引くイラスト強力な効果に注目してはいましたが、発売後にここまで評価が上がるとは正直想定していませんでした。発動さえできればレジェンドカード≪天使の施し≫を凌駕する性能であり、発動条件の緩さからも非レジェンドの罠としては歴代最強のポテンシャルと言ってよいでしょう。
しかしながら決して無敵のカードではなく、「2枚は欲しいけど3枚入れるほどではない」というのが私の考えです。理由は主に以下の通りです。
第一に発動タイミングの遅さ。モンスターの召喚・特殊召喚に対応できない=「サイクロン」タイプの魔法に割られる=シードラに割られうる ということ。このカードをシードラから守りたいというのも酢酸3枚の理由に繋がってきます。
第二に、本質的には「守り」のカードであるということ。前述したような、ドローと墓地肥やしをコンボに利用する状況では「攻め」の札にもなり得るのですが、このカードを採用する最大の目的はやはり≪ブラック・ホール≫を筆頭としたモンスター除去札による劣勢からの立て直しを図ることです。
発動が勝ちに直結するわけでなく、レベル9以上の攻撃には無力であることからも、今後増大していくカードプールの中で貴重な罠カードの枠を3枚占有し続ける必要はないという考えから2枚の採用にとどめています。ここはプレイヤーの考え方が出るポイントですので実際の手触りやデッキタイプに応じて柔軟に変えていただければと思います。
≪魔法の筒≫1枚(レジェンドカード)
レジェンド罠については己の信ずるものを投入すればよいと思います。シリンダーはアホみたいに打点上げてくるフュージョンや破壊耐性持ちに対して強く出られるのでグーです。
サイドデッキの択は環境やプレイヤーの手癖により無限にありますが一例としてはこんな感じです。
≪鋼機神ミラーイノベイター≫(3枚目)
≪パワー・ボンド≫をサイドチェンジで抜く場合はアサルトドラゴンのバリューが下がるのでその枠を入れ替えて【イノベイタービート】にスイッチします。
≪人造人間サイコ・ショッカー≫1枚(レジェンドカード)
サイドラもそうですが、強力な汎用カードを種族サポートを伴って運用できることが【機械族】の強みですので当然選択肢には入ってきます。≪傲慢な壺≫で手札を増やし、このカードとイノベイターを並べて攻め立てるという凶悪なムーブがあります。
≪エクスキューティー・フラーメ≫2枚
主力の≪サイバー・ドラゴン≫がレベル5であることから、このデッキに投入した場合にその真価を発揮できるかは甚だ微妙です。従って主に【エクスキューティー】へのカウンターとして採用することになるでしょう。
≪最強旗獣エイムイーグル≫2枚
個人的に【機械族】を組む大きな理由となった大好きなカードで、エクスキューティー環境においては下火でしたがフュージョン召喚の台頭によって息を吹き返しました。
条件にフィールドの光属性を、適用先に機械族を指定する面白い効果を持ち、自身とジャメイヴュをコストにサイコショッカーを強化するといった芸当も可能。当然、ミラーイノベイターを出すのが一番強いです。
≪ギャラクティカ・ジャメイヴュ≫2枚
ドロー効果を持つ下級モンスターはデッキの安定性を高めるのに一役買ってくれます。≪アメイジング・ディーラー≫よりも優先しての採用なのは、光属性であるためエイムイーグルのコストに対応することと、魔法・罠除去やフュージョン召喚の札の連続使用に主眼を置いているからですが、ここはお好みで。
実際、ショップ大会のシングル戦で優勝した際の構築ではアクエラとオーバーロード各1枚の枠をこのカードに充てて安定感の増強を狙っていました。手触りとしては1ターン目に来てしまった時、火力が欲しい時、酢酸に怯えながら使わざるをえない場合等に扱いが難しいといったところが盲点でした。
メインからは抜いてしまいましたが、このカードを入れておくことで手札で腐った≪パワー・ボンド≫や≪フュージョン≫を伏せることに怯える必要がなくなるという意味でもデッキの運用に影響しうるカードです。
≪大嵐≫1枚(レジェンドカード)
これもまたスキャットの台頭により評価を上げた一枚と言えるでしょう。パワーボンドで対処が難しい罠型のデッキ等に。
≪傲慢な壺≫3枚
メインデッキのレシピでは魔法・罠除去が可能なカードが魔法は6枚、モンスターも合わせると合計10枚も積まれています。要は安全に高火力を押し付けるために強い魔法を連打したいわけで、≪傲慢な壺≫をメイン採用していないのも魔法を毎ターン使うことを想定しているためです。
ただ、優秀な効果を持つモンスターだけで戦える場面が多いのも事実で、安定性を高めるために1枚くらいはメイン採用してもいいような気がします。
≪はたらくことのは≫
【セブンス・ワンダー・フュージョン】等に刺さりうる墓地メタ罠。マグナム・オーバーロードLの存在により不要な気もしますが、相手ターンに墓地を荒らせることが役立つシーンは意外と多く、墓地利用のギミックが見えたらなんとなく入れるだけでもその器用さがお分かりいただけると思います。
≪亜竜地獄≫1枚
メインの酢酸を1枚くらいこれに変えてもいいと思います。レベル5を主力とするこのデッキにおいては採用しない理由がないほどに強力なカードですが、にもかかわらずサイドにとどめている理由としては単に私がこのカードの撃ちどころをよく分かっていないからです。
除去対象の明確な酢酸に比べて発動の機会は明らかに多いですが、仮想敵を定めきれていない以上考えなしに突っこむことにビビっているというのが正直なところです。1枚なら腐ることもないと思いますが……。
場数を踏んでこのカードの威力を正しく理解している方は己の信ずる枚数を投入してください。
≪ライステラス・クライシス≫1枚
≪落し蓋≫より使いやすいんじゃないかと言われていたカード。≪万華鏡-華麗なる分身-≫に撃つと強いらしいです。
実際の運用・このデッキの弱点
立ち回りといっても基本的には引いた札を強い順番に出していくだけですから、直感的に回すことができストレスの少ないデッキだと思います。技術的な部分で気をつけてほしい点はいくつかあるので理由を添えて簡単に挙げていきます。
・「サイバーは後攻有利なデッキタイプ」という俗説に惑わされずに迷わず先行を奪いに行きましょう。罠をガッツリ積んでいることと結界像を立てたいことが十分な理由です。≪傲慢な壺≫を併用するならなおのこと。
・プロセッサーを使う可能性が見えているときはイノベイターのコストでサイドラを戻さない←次のターンで蘇生効果使えなくてフュージョンできなかったことがあります。
・先行1ターン目で魔法・罠を「1枚だけ」伏せることはできるだけ避ける←返しの後攻1ターン目に魔法罠除去を喰らう可能性が高いため。ゴーストサイクロンを引かれてたら目もあてられない。
・シードラのコストの優先順位←ライザーが最優先。機械族はイノベイターで戻せるので後回しでよい。
・シードラはリリースしない場合は基本的に攻撃表示で立てておく←残しておくと危険なモンスターなので相手の攻撃を誘発でき、その他のモンスターを守れる可能性がある。守備力は低いので、意味わからん下級の攻撃で何もできず散っていく方が危険。
弱点として断言できるのはドローソースの不足です。仮に光属性機械に対応する専用ドロソが今後増えたら強すぎるとも思うので仕方ない部分ではありますが、2大強力ドロー魔法である≪七宝船≫≪傲慢な壺≫との噛み合わせが良くない点をどう埋めるかがプレイヤーの腕の見せ所となりそうです。
また、≪パワー・ボンド≫を引けない場合は複数ターンかけて着実にライフを削っていく展開(イノベイタービート)になりがちで、【パラレルオーダー】等の一気にライフを奪い去るデッキタイプ、とりわけ【ギャラクシー族】への勝率は芳しくない印象です。これがデッキとしての弱点なのか、私の場数あるいはスキル不足によるものなのかは明言できませんが前述のドロソ不足とも相まって「低速デッキに近い」という点は意識しておくべきでしょう。
おわりに
ラッシュデュエルは過度なインフレ抑止のためかモンスターのレベル帯に応じた攻撃力のラインがある程度保たれている印象があります。それゆえ、レベル5で高水準の攻撃力2100を持ち特殊召喚も可能な≪サイバー・ドラゴン≫は、かつてOCGでそうであったように上級モンスターの基準として環境に居座り続けることでしょう。それゆえ、【サイバー・ドラゴン】は今後も伸びしろのあるテーマと言えます。
プロセッサーの登場によりデッキの基盤は完成したので、今後は新規サポートによる強化を待つというよりも、各種汎用カードを取り込みつつプレイヤーによって色が出るカメレオンのようなデッキタイプとして結果を残してくれれば、このテーマをOCGから15年以上知る者としては嬉しい限りです。
この記事が、未来のサイバー流継承者への一助となることを願って筆を置かせていただきます。