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東京から地方移住〜自然の中で暮らす〜

『素敵な雪景色だね』

関東在住の友人に雪景色の写真を送るとご家族と一緒に見て喜んでくれた。

私も移住前まではこの写真の外側の人間だったなと思う。
美しい自然がドアを開けただけで拝める環境。
それがこの里山での暮らしだ。
東京に住んでいた頃は自然は娯楽の一部だった。
Instagramで覗くことの出来る非日常の世界。
新緑の季節になると休みの日に足繁く通った奥多摩や秩父、旅行と自然が好きだったので、LIVEなどでの地方遠征も楽しかった思い出だ。
ホームステイ先も写真を見て惹かれた赤土の大地(アメリカ)にした。
写真の中の世界に行ってみたかった。

その景色と心地よい空気感に惹かれて5年前に移住した下呂市馬瀬(まぜ)は里山であり、峠を登った先に集落がある。周りは緑に囲まれ、美しい川が流れている。

馬瀬川

外から来た人間にはなんともフォトジェニックな風景が広がっていた。

川の水が綺麗だからか、野菜もお米も鮎(鮎釣りで有名)もとても美味しい。
感動するところばかりだった。
実際に暮らしてみると《自然》をより身近に感じる暮らしがそこにはあった。

冬は昔ほどではないようだが雪が降る。
ドカ雪が降った日には雪かきが大変だし、朝から除雪車を動かしている方々には感謝しかない。
プロパンガス代は高いし、灯油もしょっちゅう買うから光熱費がかかる。
薪ストーブの家やオール電化の家でも薪割りの手間や電気代が高くなる様子。
でも自然の中で生きるってこういうことだな、と思う。

以前極寒のシベリアで生きる人々の暮らしをYouTubeで見たことがある。
これだけの寒さ(-70℃)の中でも人間は順応して生きていけるんだ、と感嘆した。
《自然には逆らえない、順応して生きていく》
それを受け入れて暮らすことが自然の中での暮らしなのだと思う。

自然はいつだって美しい。
それは変わることはないし、太陽は照りつけ、朝晩や季節によっての寒暖差は大きく、より自然のダイナミックな動きをここにいると感じる。

自律神経はついていくのに必死で、季節の変わり目は特にしんどい。
身体も自然に順応するために必死だ。

都会で暮らしていた頃には感じなかった自然のダイナミズムをとても大きく感じる。
自分がまるで植物になったかのよう。
冬には生きるのにもやっとやっとだけれど、春になると芽吹きのパワーと共に不思議と元気になる。
毎年そんな春が待ち遠しい。

八重桜が多い地域

写真の内側の暮らしは自然の厳しさと隣り合わせであるけれど、
その美しさにはいつでも感動するのだ。
さりとて東京育ちのひ弱っこには飛騨の冬への順応の道はまだまだ険しそうです。
美しい雪景色の内側で。

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