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東京タワーからのスタート

こんな高いところから街を見下ろせるようなところに居られるように、仕事頑張って成功させよう

15年前に東京タワーからの夜景を見ながらそう決めた、大切な記憶。

その日は学生の頃から、ネットで知り合った憧れの人と初めて会った日。

地元を離れ、大学へ進学と同時に一人暮らし。友だちも出来たけど、心を割って話すまでの関係ではなかった。この学校に来たのは間違いだったかな、辞めたいなって思っていたそんな時にネット掲示板に何気なく書き込みをしたのがきっかけで仲良くなった。

システムエンジニアを目指していたその人との共通点は同じ読み方のハンドルネームで銀色夏生さんが好き、毎日あった事やペットとして飼っていたハムスターの話や当時抱えていた切なさや寂しさを話しては応援してくれて。CGで作ってくれたメッセージやオリジナルの詩には本当に心が熱くなった。

当時は今みたいにパソコンも一人一台ではなく、携帯でこまめにメールチェックもできなかったから、学校のPCで帰りにメールを送り、次の朝1番に返信に目を通す。それだけで学校に行く理由になっていた。

月日が経つにつれ、連絡の間隔は開いていったけど、ひょんなことから会うことが決まり東京へ向かう事に。

…これだけでノンフィクションの小説が書けそうなので、この話はまたいつか。。


私の人生において尊敬する大切な人と一緒に見た東京タワーからの夜景と、その時に決意したあの気持ちは、今もリアルに残っている。

そして仕事に対する意識が出会った頃から高かったあの人は、今では成功してとんでもなく高いところで活躍しているのをネットで知り、とても嬉しかった。


その反面で、私はあの頃の目標としていた場所に今はいない。女性の人生はライフイベントによって思ってもみない方向に大きく変化させられるんだな、と本当に痛感している。

その時はベストの選択だと思っていても、そうじゃなかったか…と今更ながらやってしまったな、と。

ただ最終的に自分の意志で決定してきたことだから、生き方に後悔はしていないし、無駄な経験は1つもない。

また人生の分岐点に立っている今、あの時に願った高みへ行くにはどうすればいいか、もう一度やり直せるチャンスが来たのかと。

きっとあの人はすごい努力をして高いところまで行って、今もそれを続けているんだと思う。

リアルじゃない関係だとしても、私の人生において本当に大きな影響を与えてくれて、心が弱かったあの頃の私を支えてもらったことは事実。

もう会うことも連絡すらすることもないけれど、、いつか私が高いところで活躍することが出来たとしたら、ネットでこの話が伝わるかな、伝わるといいな。





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