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北上〜和賀川と江釣子すずの里を走るブロンプトン
(走行:2021. 11)
#いわて里みちサイクリング
晩秋のいちにち、岩手県は北上市郊外のコースを走った。
和賀川に並行する静かな農道を辿り、湧水の里を抜けて走り、路線バス輪行で戻ってくる、片道約18kmの道のりである。
・はじめに
北上市街と東側の丘陵部を区切る形で、南北方向に北上川が流れている。
今回は窓から川を俯瞰できるホテル、シティプラザ北上に滞在した。北上を流れる北上川であるから本場というか本舗というか、ありがたい感じがする。
その北上川に西の秋田県から流れて来て北上川に注ぐのが和賀川である。地図を吟味したところ、川沿いに並走する農道がサイクリング向きであると推察された。今回はこれを走ってみる。
北上中心部を出ると、南岸北岸それぞれの河川敷に公園が整備されており、その中を心地よく自転車で走ることができる。1日目は南岸、2日目は北岸の道をたどってみた。
北岸の道沿いの田んぼでは寒い国から着いたばかりと思しき白鳥の群れがすごい勢いで泥を掘っくり返して盛んに何かを爆食いしていた。
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・江釣子すずの里
市街から続く住宅地が途切れる江釣子のあたりからは、きれいな水の流れる水路沿いにクルマの通らない静かな道が続いている。
この辺は「江釣子すずの里」と銘打って東北自然歩道に設定されているのだ。この辺にすずさんと言うおばあさんがいたのが由来なのかと思ったがそうではなく、すずとは湧水のことだ。
江釣子周辺の随所には実に35箇所の湧水があり、その水を集めた水路が西から東へ流れている。古くから生活用水として地元民に利用されており、この日も近所のおばちゃんが畑からとってきた白菜や大根をじゃぶじゃぶ洗っているのを目にした。
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・横川目から帰る
そのような心地よい道は長閑な農村風景のなか十数キロにも及んで続き、JR横川目駅の近くまでたどることができる。
本日の終点、北上から18キロ弱の横川目は北上から伸びる岩手県交通バス路線の最西端でもある。われわれは横川目の停留所でブロンプトンを袋にしまい、路線バスで輪行して北上に戻った。
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・拾遺:前沢うさぎのこと
東北道の北上の手前にある前沢サービスエリア、その下りSAは本線と流入流出路で隔絶された小さな雑木林を擁しており、その奥にかつて結構立派なウサギ小屋が造られていた。
2008年ごろそこにはは数羽の仔ウサギ含む大所帯が暮らし、さらに一部は小屋の外まで放し飼いにされていて、訪れる子供らの人気を集めていた。まさにうさぎもふもふ王国と言う風情で心凪まされたものである。
時は流れて10年以上、2年前に立ち寄った際にはただ一羽のウサギが暮らすのみとなっていてかつての栄華との落差におどろき悲しんだものだった。
さらに今回立ち寄って見たところ、果たせるかな小屋は解体されており、ウサギの姿もなかった。あの最後のウサギがついにいなくなってしまったのだろう。。
ネットで検索してみると2014年頃にはすでに二羽だけとなり、2016年頃からは最後に見たあのグレーのウサギだけが残っていたようである。滅びた王国の遺跡を見る思いで寂寥感を禁じ得なかった。
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(追補… 北上川に沿って花巻までサイクリングロードがつくられており、もう10年以上前だが走ったことがある。
さらに花巻から先はかつての花巻電鉄の線路跡を利用したサイクリングロードが続き、花巻温泉駅跡までそれを辿ることができた。
しかし今回調べてみると、北上川沿いの道は整備が行き届いていない様子で、廃線跡もさほど風景としては面白いものではなかった印象があるしで、そちらのほうは今回は見送った。)