天草四郎の命日に天草・島原に行ってきた 〜2日目〜
穏やかな朝
いよいよ今日は天草四郎の命日です。
ホテルを出て、地元の学生たちを横目にバス停に並びます。ちょうど4月の第2月曜だったからなのか、入学式か始業式のような出で立ちの学生が多かったです。
わたしが乗った鬼池港行きのバスには他にも何人か乗客がいましたが、港に着く頃にはわたし一人に。
バスは民家や畑の間を走っていきましたが、田んぼに野生のキジがいたことに驚きました。野生のキジっているんだ……(そりゃいるか)。
鬼池港
フェリーに乗って島原に向かうため、鬼池港で下車。
チケットを購入し、出発まで時間があったので港をぶらぶらします。
わたしの他には3人ほどのシスターがフェリーを待っていました。さすがキリスト教の町!
▼朝の鬼池港
▼オリーブの木(天草にはオリーブ畑があります)
朝の港は本当に気持ちよかったです。月曜の朝にこんな美しい海でおいしい空気を吸うという解放感!
聞こえるのは波の音、風の音、遠くの船の音、たまに車の音。今回の旅で一番リラックスした時間を過ごせたかもしれません。
港の一角にはサンタクロースの遊具的なものがありました。
▼サンタクロース
▼サンタクロースの聖地・天草
「16世紀にキリシタン文化が日本に伝来して以来、禁教令が出された困難な時代にあっても、天草ではクリスマスを”霜月祭”と称して祝い続けてきました。
こうした歴史的背景などがあり、2013年〜2015年の3年間、世界中のサンタクロースが集まり『世界サンタクロース会議 in 天草』を開催。この会議に出席した世界各国のサンタクロースは、クリスマスを祝い続けてきた歴史や天草の人たちのやさしさに感動し、天草を『サンタクロースの聖地』に認定しました。」
天草がサンタクロースの聖地だということは知っていましたが、こんな理由があったんですね。
だからサンタアイランド仮面が存在するんですね。(FGOの話です)
▼鬼池港にも天草四郎像が。なんだか顎が汚れています。
▼フェリーに乗って口之津港へ。例によってガラガラです。
口之津港からはバスに乗って島原駅へ向かいます。
島原城
島原城に到着し、いよいよ今回のメインイベント、MR天草四郎の体験へ。
事前に知らなかったのですが、MRの上映は開催時間が決まっているようです。1日6回くらいだったかな?
所要時間は30分です。行ってみたい方は少し時間に余裕を持って行かれるとよいかもしれません。
MR天草四郎に関しては感想を書いたらものすごく長文になってしまったので、別ページにまとめてあります。
→天草四郎の命日に天草・島原に行ってきた 〜MR天草四郎〜
▼天守閣から見た雲仙岳
▼天草四郎像
MR天草四郎の体験後は、島原城の休憩所できつねうどんと寒ざらしをいただきました。
▼きつねうどんと寒ざらし
「寒ざらしって何ぞや?」と思っていたんですが、島原名物のスイーツなんですね。
ひんやりとした甘いシロップの中に小さなお団子がいくつもあって、めちゃくちゃおいしかったです。また食べたい!
原城跡
島原城を後にして、今度はバスで原城跡へ。
今日は天草四郎の命日、そして乱が終結してしまった日なのだし、わたしのような天草四郎オタクが他にもいるかな?と思って行ったんですが、マジでわたし以外誰もいなかったです。
いるのは草刈りなどの作業員の方のみ。
たまたまわたしが行った時間だけ誰もいなかったのか、命日に原城跡まで行くのは自分くらいのものなのか……。
▼人っ子一人いません
原城跡ではアプリを使って、当時の原城の様子がVRで見られる催しがありました。
一揆軍がいたときの様子や、在りし日の原城の姿がわかります。めちゃくちゃおもしろかった!
▼VR原城のスクリーンショット
原城入口から15分ほど歩き、本丸跡に到着。
もう何も残っていません。砂利と木々が海風に吹かれているだけです。
▼本丸跡
本丸跡に「VRで四郎家が見える」みたいな立て看板があったので、急いでアプリを起動させます。
どこだ!? と探していたのですが、スマホに小さな小屋が映ったとき、思わずハッとしてしまいました。
▼四郎家(VRで再現)
写真中央、本丸に建つ小さな小屋。十字架のマークがあります。これが四郎さんの家ですね。
もっと近づいてみたかったんですが、これ以上近づいても拡大されることはなく……。こうやって遠目から見るだけの仕様だったのかもしれません。
「四郎家」とは言っても、彼が生まれ育った家というわけではなく、あくまで「原城に籠城中の四郎さんの居場所」だったという風に理解しています。
本丸跡をさらに歩いていくと、巨大な十字架と天草四郎のお墓があります。
ちなみにこのお墓に四郎さんが眠っているわけではありません。四郎さんの遺体はどこに埋葬されたのか、誰にもわかりません。(つらい)
▼十字架とお墓
そしてついに、旅の1番の目的であったお祈りを、四郎さんのお墓の前ですることができました。
どうか彼の魂が今、あたたかくて幸せなところにありますように。もう彼の魂に二度とこんな悲しいことが起きませんように。
そして乱で散った37,000人の魂が、どうか今は幸せな場所にありますように。
お墓の近くには天草四郎像もありました。島原城にあったのと似ている!
▼天草四郎の像
お祈りしたあと、しばらくここにいようかなと思っていたんですが、小雨が降っていた&蒸し暑い&虫が多い&近くの畑で野焼きか何かしている煙がモロに漂ってきた、という四重苦のため早々に退散。
「四郎さんの命日に原城跡でお祈りする」という最大の目的は果たせたので満足です。
▼島原湾を臨む3つのキリシタン像
▼原城跡からの眺め
タクシーでホテルへ
帰りは口之津港からフェリーで鬼池港に戻り、そこでバスを待つ予定だったのですが、1時間待たないとバスが来ません。
思ったより疲れていたので、鬼池タクシーに乗ってホテルへ。社長さんが運転するタクシーで、お名刺もいただきました。
なぜ天草へ来たのか聞かれて「天草四郎が大好きで今日が命日だから」と答えたら(それで来るのが)すごいですね、と驚かれました。笑
明日はいよいよ最終日です!
→3日目につづく
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