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30歳、たまごっちを買った
たまごっちを買った。
たまごっちオリジナルという初代たまごっちのリメイクバージョン。
![](https://assets.st-note.com/img/1718479444093-JTqBWyotTs.jpg?width=1200)
1994年生まれ、今年30歳のわたしは、
当時たまごっちが流行していた時代はまだ2歳〜3歳くらいだったかと思う。
当時わたしのスーパーカリスマの従兄弟のお姉ちゃんがが、一生懸命手のひらの中でたまごっちを育てていた光景を見て、大きな影響を受けた。画面の中でピコピコと跳ねるかわいい生き物を「育てている」。育て方によってキャラクターが変わる。なんてハイテクなんだ!と、感動した。たまごっちが欲しくなった。お母さんに「わたしも欲しい」とねだった頃には遅かった。たまごっちはどこのおもちゃ屋さんに行っても売り切れ。ジャスコにも、トイザらスにもハローマックにも無かった。たまごっちは手に入らなかった。たまごっちを手に入れることがその時の夢だったのに。
今でも覚えている。記憶の中ではおもちゃ屋さんに行くたびに「売り切れ」という店員の報告に静かに悔し涙を飲んだ。ギャンギャン泣き喚く子ではなかったから、小さい声で「ひーん」くらいだったかと。よく我慢できたなと思う。意地を張って「ヤダヤダヤダヤダ!!!!!!」と駄々を捏ねても良かったはずだ。お母さんを困らせても良かったはずだ。そのくらい欲しかった。
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風邪を引いた。今日は友人と遊ぶ約束をしていたが、熱はないが大事を取らせていただき、キャンセル。
風邪の日は寂しい。寂しいが、いつも通り腹は鳴るし、洗濯洗剤もない。やれやれと食材と生活用品を買うのにドンキに行った。トボトボと買い物をしていると、なんと!昔ながらの初代たまごっちが販売されており、何も考えず買ってしまった。たまごっちで風邪の日の寂しさを埋めようと思った。
帰宅し、ご飯を食べながらたまごっちを起動させた。時間設定をする。たまごからかえった赤ちゃんたまごっちをパラメータを確認しながらお世話をする。そのほかの時間は基本待ちゲー。実際けっこう退屈なゲームではあるが、それは既に知っていた。小学生の頃、再版されたたまごっちを買ってもらい、育てたことがあるからだ。帰ってきたたまごっちプラスと、ケータイカイツーたまごっちは小学生の頃持っていた。再版される情報を聞いた時は、幼少期の後悔がやっと晴れると、ワクワクしたものだ。
しかし今回手に入れた初代のたまごっちから思い出すのは、小学生のころ手に入れて嬉しかった復刻版のたまごっちの思い出ではなく、「2歳、3歳の当時、手に入らなかった初代たまごっちに対するあの悲しい思い出」なのだ。
たまごっちを操作していると、たまごっちが手に入らなかったあの悲しい思い出から派生して、当時2歳〜4歳くらいの記憶がどんどん蘇ってくる。
4歳だったかと思う。保育園で友達に嫌なことをされて言い返せなかったことがあった。心がモヤモヤしたので、保育園から帰った後にお母さんに「今日嫌なことがあったんだ。〇〇ちゃんがね〜」と、友達にされた嫌なことを一生懸命話した。話すことで心のモヤモヤを晴したかった。すると母親は「そんなことされて、なんで言い返せないの?弱い子ですか?」と、言ってきた。わたしは驚き、悲しくなった。嫌がらせをしてきた〇〇ちゃんと同じで、お母さんも敵なのかなと、思い込んでしまった。結構はっきりとモノを言うわたしの母親が、わたしを肯定することなく咎めてきたと当時のわたしは受け取ってしまった。お母さんの膝で大泣きをした。「わたしはお母さんじゃない、お母さんみたいになれないよ」という言葉が、当時の知能では口まで導くことができず、また大泣きしたことでうまく話せなかった。
当時わたしはかなり内気で神経質な性格だったので、保育園では人に対して怒ったり、先生にチクったりするようなことはできなかった。「言い返す」なんてもんは、ハードルが高すぎだった。
友達にされた嫌なこと(これは今となっては全く覚えてない)と、当時は唯一の味方(親)の思いもよらない厳しい言葉が、本当に苦しかった。友達にも母親にも言い返せないのも悔しかった。
母親は当時、今のわたしと同い年かそれより少し若いくらいのはずだ。今考えても上記の対応は、子供に対して結構辛辣な返しだと思う。「言い返す」は、その後のわたしにとって「乗り越えるべき大きな壁」になった。はぁ、まったく良いような、悪いような。
けど、子のわたしが当時の母親と同じくらいの年齢になった今、「なんて厳しい親だ!まったく、ほんとしょうがないな」くらいで許してあげられる。実際わたしの今の年齢で、もうすでに当時の母親はガッツリ育児をしてたんだから、正直すごいよ。それに上記の対応は、当時のわたしをただ責めていたのではなく、おそらくわたしに嫌がらせをしてきた悪ガキに対しても腹が立っていたんだなとも思う。今は母親がどういう人間か、見える目線までわたしも歳を重ねてきたから、なんとなく分かる。
当時のわたしに「泣かなくて大丈夫だよ」と言ってあげたい。ほら見てくださいな、大人になったらたまごっちを買えるんだよ!「待ちゲーだな」などとつまらない感想を言うくらいに余裕だよ。そしてなんと、未来では弱い子じゃなくなるのです!お母さんと同じ目線でガンガン喧嘩できるよ!だから大丈夫です泣かないで〜
今日は終わりー!
ちなみに、懐かしいおもちゃをこれを機に
何個か買ったのでそれについても今後近いうちに書いていきます!