航空自衛隊基地モニター C-2に乗ったよ
先日…と言ってももう1ヶ月以上前。航空自衛隊三沢基地で行われた航空祭前日の体験搭乗にご招待いただいたので、そのことを書いておきたい。
航空自衛隊広報からメールが届いたのは7月に入って間もない頃のこと。タイトルは「航空祭前日航空機(C-2)体験搭乗のご案内」
私は目を疑った。
令和3年度基地モニターに採用されてから実際の活動に参加できたのは、初回とクリスマスコンサート、そして最後の合計3回のみ。
次年度も継続できると聞いてもちろん手を上げたが、やはりほとんど参加できていないことがネックになったのか選ばれることはなく、もう連絡をいただくことはないと思っていたので驚いた。
と同時にもちろん参加の返信を打っていた。
教会があるので航空祭当日の招待を受けることはできなかったが、これは土曜日なので何が何でも参加しよう。そんな思いだった。
当日はとても緊張した。
でも、受付に向かうと広報の方がまだ覚えていてくれて、私を見るなり「メリッサ様、おはようございます」と声をかけてくれた。
名前まで覚えていてくれることに驚くと同時に緊張が解けるのを感じた。
検温とコロナ対策の問診票を記入し、受付を済ませるとバスに乗るよう案内される。バスは3台で好きなバスに乗っていいとのこと。家族連れや1人での参加者、老若男女多くの人が思い思いのバスに乗り、出発を待っていた。
バスが向かうのは基地内の空輸ターミナルと書かれたビルだ。
基地内で働く私も普段は足を踏み入れることができないフライトラインの中にあるのでテンションが上がる。
待合室に案内され、注意事項説明を受ける。
機内を撮影してもいいこと、機外からの撮影は「基地の様子がわかるのはOKできない」米軍の意向でダメだと説明があった。
それから1人ずつ名前を呼ばれ、ここでも再度検温してドッグタグを受け取る。ここに書かれている番号が機内の座席番号になっているそうだ。
10時頃、いよいよC-2へ!フライトラインを歩いて向かっていく。
ちょうどJAL機が到着し、目の前を滑走している。ものすごく写真を撮りたいタイミングだったが、先の注意事項を思い起こしてガマン。う~ん、C-2も写真に納めたかった……
機内は当然だが、今まで見てきた「旅客機」とは何もかも違う。
まず座席だが、機体の両側に壁に沿うように設置されている。もちろん座面にクッションが入っているわけでもない。「ただ座れるだけ」という簡素さ。機体後部の大きな扉が閉まる様子にますますワクワクする。
窓が少ないので、離陸のため動き出しても外が見えない。実際どの位のスピードかはわからないが、体感では結構早く感じた。
壁沿いに座る形なので、動き出すと体が横に引っ張られる。旅客機というのが快適さを追求して設計されているんだなぁ、としみじみ思った。
離陸するとシートベルトを外す許可が出る。面白いのは機内の前方、そして両側に電光掲示板があることだ。
離陸前には「ようこそ2輸空隊 C-2へ」の文字が流れ、離陸すると「運行経路 三沢」予定飛行高度や天候、所要時間などが流れる。着陸が近づくと「シートベルト着用」の文字。アナウンスもしてくれるのだが、機内は結構飛行音がうるさいのでとても役立つと思った。
シートベルトを外し、機内を歩いてみる。少ない窓から順番に外を見たり、機内を自由に撮影したり、一緒に乗っている自衛官の方からお話を聞くことができた。
ちゃっかり一緒に写真も撮ってもらったが、「機内の写真」に当たるのでアップすることができない。ご了承いただきたい。
八甲田山や十和田湖の上空付近とアナウンスがあり、撮った写真がこちら。
初めに飛行時間20分と聞いたときは正直「短いな」と思ったが、景色も機内も十分に堪能できた。
飛行機好きの弟にメールしたら、「C-2に乗ってきたんですか!すごいですね!C-2は、最新型の国産輸送機なんですよ。貴重な体験で羨ましいです」とテンション高めの返信。恥ずかしながら、C-2がどういう存在なのか初めて知った。。。
昨今北朝鮮から毎日のようにミサイルが発射され、1度はまさにこの三沢基地がある青森県の上空を通過した。こんな世界情勢にあって自衛官の方にかかるプレッシャーはいかばかりかと想像している。
航空自衛隊の飛行機が、体験搭乗や航空祭の展示飛行にだけ使用される平和な日々が続くよう、そして世界中の軍用機も同様であるように願ってやまない。
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