日本人コミュニティは英語学習を妨げる?
こんにちは、潮メルです。
英語力向上には、英語にどっぷり浸かるべき。携帯の言語設定も、何もかもを英語にして、英語で考える癖をつけるべき。
なんていう言葉をネットやSNSでもよく目にします。
そして、その中でもよく聞く話が、
日本人の友人やコミュニティーがあると、日本語を話しがちになってしまうから、なるべく日本人と関わらない方がいい。
というもの。
ただ、実際にトロントで生活を始めて5か月目になる私が感じるのは、
「日本人コミュニティー、日本人の友人はとっても大切」ということです。
その理由を今回はお話していきたいと思います。
1.話したいことをスムーズに伝えられる安心感
ん?って感じかもしれませんが、ずーっと英語を話しっぱなしだととても疲れるんですよね。
私は想像以上に疲れました。日本語を話す以上に常に頭はフル回転ですし、言いたいことがすぐに伝えられないもどかしさ、悔しさみたいなものが、1日ごとに積み重なり、いずれ大きな塊になってしまう。
そんな時、ストレスなくコミュニケーションが取れる母国語を話すことで、
ストレスが解消されたりしました。
自分の言いたいことが通じる安心感、伝えられる安心感、ともいえるかもしれません。
日本にいると、自分の言いたいことが伝わらないことってそう無いと思います。だからこそ、母国語以外でのコミュニケーションはこんなにも大変で、時にストレスになるのかと私もとても驚きました。
ストレスなく、ただ日本語で楽しくコミュニケーションを取ることは、時に大切だと感じています。
2.日本人的な悩みを相談・共有できる
”日本人的な"とはどういう意味なのか、まず最初にお話しします。
渡航後、ほとんどの人が語学学校に通学されると思います。
そこで世界各国から来た生徒に出会います。
カナダの場合は場所的にも中南米からの生徒が多いですね。
コロンビア、メキシコ、ブラジル、いわゆる南米のとても陽気でポジティブでフレンドリーな国民性。もちろんこれは一般論で、人によりますが。
一方日本人は、もう少し落ち着いていて、協調性を意識する国民性だと私は思っています。これも人によりますが、一般論ではの話です。
となると、悩みに感じる内容も変わってくる気がするんです。
渡航後すぐ、自分で言いたいことをなかなか英語で伝えられない状況にもどかしさを感じて、ブラジル人の友人に相談したことがありました。
メル「言いたいことがたくさんあるのに英語でうまく伝えられない。」
友人「え?話せてるじゃん大丈夫っしょ。」
メル「ううん、言いたいことがうまく言えないの。それが辛い。」
友人「大丈夫っしょ~だって私たち英語勉強しにここに来てるんだから~」
っと言って、ハグしてくれました。
これはこれで嬉しいんです、ものすごく。
自己肯定感を上げてくれるポジティブな友達にとても感謝でした。
学んでる最中だし、話せなくて当たり前でしょという考え方ですよね。
では、一方で同じ内容を日本人の友人に相談したらどうでしょうか。
「分かる、みんな英語上手だよね。話すの早いね。」
「分かる、焦っちゃうよね。」
「分かる、でもこれから徐々に話せるようになるよ。まだ来たばっかりだし。」
「分かる、もっと英語勉強しておば良かったかも〜って感じることある。」
という風に、まずは悩みに共感してくれる友人がたくさんいました。
悩んでいる時の共感って、とても心が落ち着くんですよね。
そして、多くの日本人は英語を完璧に話せることを目指すので、周囲の環境に影響されるケースも多くあると思います。
日本人的な悩みを相談・共感できることは、心を穏やかにしてくれました。
3.ネットコネクション
ネットコネクションとは何かというと、分かりやすく言えば、
いい意味でいう"コネ"と言えると思います。
カナダは、ネットコネクションが重要なカギを握ると言われています。
私がお世話になった語学学校の先生(カナディアン)は、
カナダは日本以上にネットコネクションが重要と言っていました。
日本では、ネットで仕事や家を探すことが一般的ですよね。
カナダももちろん、ネット上で探すことはできますが、
本当に返信が返ってこないです。
カナディアンの友人曰く、返信が来る方が珍しいとのことでした笑
そんな時、ネットコネクションが重要になってきます。
「私、仕事探しに困ってて。」「私、家探しに困ってて。」と相談することで、「仲良しの友人の頼みなら!」「私と仲のいい〇〇の友人のためなら!」という具合に、繋げてもらえたりすることが多いそう。
特に、困っている時、何かを相談したい時は、
細かな情報を日本語で伝えられるのは安心感がありますよね。
もちろん、ネットコネクションのために人付き合いをするわけではありませんが、人との繫がり、特に同じ日本人同士の繫がりは、安心感を与えてくれます。
4.英語を話す環境を用意する工夫は必要
個人的には、日本人コミュニティ、友人が多いことで英語学習が妨げられることは無いと思っています。
ただし、工夫は必要かなと感じています。
当たり前ですが、日本人コミュニティの中だけで日々過ごしていれば英語は話さなくなってしまいます。
そこで、私がやっている工夫をご紹介します。
1.毎日英語を何かしらでアウトプットする
例えば、ある日に日本人の友人と1日遊びに行くとします。
そうすると必然的に会話が日本語になります。
でもそれはそれでいいんです、何も気にせず楽しむ!
でも、1日中何も英語を話さないと何となく気になる私は、
5分でも少しでもいいので英語を口に出すようにしています。
内容は色々ですが、シャドーイングをやったり、音読したり、
ひとり言を英語でしたり、自分のその時の気分で出来ることをやっています。
2.英語でしかコミュニケーションを取れない環境を可能な限り用意する
と言っても、これはなかなかハードルが高いんですよね。
友人を誘うにも予定を合わせないといけないですし、自分ひとりの都合では決められません。
そこで私がやっているのは、ESL(英語を第2言語として学ぶ為のレッスン)やオンライン英会話を受講することです。
日本語と英語を互いに教え合うランゲージエクスチェンジもありますが、相手が日本語を勉強していると、何か困ったら日本語で話せるという気持ちが生まれがち。
それはそれで大事ですが、この時間は英語しか通じないぞ、というある程度のプレッシャーが時に英語への集中力を高めてくれることもあるかなと感じています。
週に1回は少なくとも、オンライン英会話や日本語が通じない相手とコミュニケーションを取る時間を取るように努めています。
おわりに
今回は、海外留学・ワーホリにおける日本人コミュニティについてお話ししました。
もちろん、常に英語を話す環境に自分を置いた方が、英語力が伸びることは間違いないと思います。
ただし、それを理由に日本人コミュニティを遮断したり、避ける必要はないかなというのが個人的な意見です。
私は、トロントで出会った日本人の友人と鍋を食べながら、お酒を飲みながら話をしている時、あー幸せ、と感じました。笑
トロントで活躍されている日本人の先輩方との出会いは、良い影響をたくさんいただいています。
日本人以外にも、親身になってくれる友達・知人はもちろんいますが、日本人同士だからこそ分かり合えること、相談できることもたくさんあります。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
潮メルでした!