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②「ファインディング ネバーランド」➖大人にならない少年ピーター

①はこちらから⤵️

作品概要

今更ですが、「ファインディング ネバーランド」の概要を書き記しておきます。

アラン・ニーによる戯曲「The  man who was  Peter Pan」と、ジョニー・デップ主演の「ネバーランド」を元に2015年に作られたブロードウェイミュージカルです。
2017年には東急シアターオーブにてツアー版が上演されています。

脚本 ジェームズ・グラハム
作曲作詞 ゲイリー・バーロウ、エリオット・ケネディ

翻訳 演出 小山ゆうな

日本でも長年にわたり愛され続けている「ピーターパン」の誕生秘話を描いた、実話に基づいた作品です。


キャスト


主人公「ジェームズ・バリ」を演じたのは、新作ミュージカルの出演は7年ぶりとなる山崎育三郎さん。
相手役の未亡人シルヴィアには濱田めぐみさん。
バリの仕事仲間とフック船長の2役を演じたのは武田真治さん。
バリの妻役に、夢咲ねねさん。


ピーターパンとネバーランドの由来

ところで、大人にならない少年「ピーターパン」や「ネバーランド」が、どうして生まれたかご存知ですか?
メリアは、この舞台でその由来を知り、感銘を受けました。

物語「ピーターパン」の作者・ジェームズ・バリは、彼が6歳の時に、事故で13歳の兄を亡くします。
そして、兄を可愛がっていた母親は、そのショックで終生介護が必要になり、幼いバリには目を向けなくなります。
バリにとって、兄と母とを同時に失ったようなものでした。

バリは「兄はネバーランドに行った」と想像することで、この悲しみから逃れようとしました。
また、母にとっては、兄は13歳のままで記憶に残っていた。そこから、バリは、
「ネバーランドは、大人にならない少年が向かうところ」と、想像したのです。

つまり、「ネバーランド」は、《大人になりたくない子供》ではなく、《大人になれなかった子供》が向かう場所なのです。


今も続くピーターパンのサポート

「ファインディング ネバーランド」のプログラムによると、
劇作家として成功したバリは、様々な慈善活動や社会活動に尽力されたそうです。
そして「ピーターパン」に関わる権利も、長い歴史を持つ小児病院に譲渡しています。
著作権が消滅した今でも、イギリス議会は特別法を制定し、「ピーターパン」の永久著作権を認めているそうでうす。

こうして、作者バリの幼少期の辛い体験から生まれた「ピーターパン」は、彼の心の支えになっただけでなく、今も、病に苦しむ子供たちの支えになっているのです。

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