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ここは靴下の町!

くつとくつしたのお店をつくる!毎日会社勤めしながらも頭は靴下のことでいっぱいです。

私の住んでいる奈良県北中部地方、香芝市、北葛城郡、大和高田市、葛城市は靴下の産地です。とくに北葛城広陵町は市町村別靴下の生産量は日本一。

このあたりで作られている靴下は日本製の靴下のだいたい6割。

靴下の町です。

どうして靴下の町になったのか

奈良県の北中部のこの地域は奈良盆地。
西は生駒山系、東は鈴鹿山脈にはさまれて全然雨の降らない、農業に適さないやせた土地でした。

そこで、大和木綿とよばれる綿花を栽培して、大和絣とよばれる生地を生産して、農家は日銭を稼いでいたのです。

明治のころ、海外から手回しの靴下の編み機を持ち込んで農家に靴下の編み方を教えた人がいました。

馬見村疋相の吉井泰次郎

もともと、綿花を栽培し、機織りなどの心得があった農家の人たちに受け入れられ、農業の閑散期の副業として靴下づくりが広がりました。

農家の納屋で細々と始まった靴下づくりでしたが、軍需品としての靴下の需要が高まり、大正時代以降一気に大きくなっていきました。

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(東京にも靴下の生産地があったのですが、関東大震災でダメになったというはなしもあります)

戦後は大阪という大きな商業地のお隣ということもあり、闇市などで靴下を売って(笑)、高度経済成長期に大きくなった靴下産業。今では日本一の産地です。

靴下の町の現在

今ではそんな靴下生産もとっても下火。靴下生産の比率もじつは国産は全体の3割ほどです。ほとんど海外製品!

国産でいい靴下いっぱいあるんです。でもこのままでは海外の安い靴下におされての生産工場は減っていく一方。

生産日本一と言いながら靴下を販売するお店はほとんどありません。あったとしても安売りの在庫整理市・・・。

靴下好きとして、こんな悲しい現実。
それが靴下の町の現実です。

今治のタオル、児島のジーンズ、鯖江の眼鏡のように、産地ならではのワクワクする靴下が買えるお店を作りたい。

くつとくつしたのお店アナグマ屋はくつしたの町で、靴下を売ります。

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