シェア
メルボルンの片隅で
2024年1月30日 16:16
夢を越え宇宙を越え時空を越えあてもなく漂うどこに行きたいのかわからなくて空気や水やエネルギーのように引き寄せられるままに彷徨い続ける「何処に行きたい?」僅かな記憶の欠片から悲しい音色だけが流れる安らかに留まれる場所が見つかるまで…
2024年1月8日 19:07
全ての経験は祈りに代わる楽しかった経験嬉しかった経験『素晴らしい経験をありがとう』と笑顔で魂に語りかける美しい記憶は内なる世界を愛に満ちた優しい場所にしてゆく悲しかった経験怖かった経験『大丈夫安心して』と手をひき愛に満ちた内なる世界に連れていく私とわたしが出逢う場所何人も何事も評価する事なく素直な心情を受け入れ抱きしめる魂に微かな光が宿り
2023年10月30日 12:17
広がる暗闇をハンマーで叩く崩れ落ちるまで叩いて叩いてあちこちの裂け目から光の筋が差し込んで暗闇は星屑のように流れて落ちた粉々になった暗闇をそっと手に取り舐めてみる砂糖のように甘かった
2023年10月18日 15:59
真夜中に人が吐いた二酸化炭素を観葉植物が吸う真夜中に観葉植物が吐いた酸素を人が吸う誰もが知ってる自然の摂理でも思う真夜中に人は心の痛みを混ぜて二酸化炭素を吐く真夜中に観葉植物は癒し成分を混ぜて酸素を吐く人が穏やかに眠れるように
2023年10月19日 15:31
暗闇に聞こえるシルバーフィッシュの呻き声銀色に光る魚の尾を震わせ床に落ちた人の垢や髪を貪る暗闇に聞こえるゴミ虫の衣擦れの音人の心の奥底に棲む汚いゴミを漁り衣をつむぐシルバーフィッシュは溢れゴミ虫の衣は膨れ上がる調理した肉もその生臭さは完全に取れず鼻先に血生臭さが残り屠殺された時の叫び声が聞こえてくる自由にならない手足喉に詰まった声誰か…誰か…次の生贄
2023年9月10日 17:51
欧米でよく売れる写真の一つがサンスター。太陽光を星が輝くように撮影した写真のことである。サンスターは、希望、夢が叶う、縁起が良いなど色々言われているらしい。私は、太陽の光が眩しくて、撮りたいと思う被写体が見つからないとサンスターを撮り始める。もちろん、最も美しく、縁起が良いサンスターは日の出直後。山の端であったり、木や岩の陰から輝く様を切り取る。カメラ側も、サンスターを撮るための設定を
2023年8月6日 16:08
有名ブランド店が立ち並ぶ大通りウインドウを横目に見ながら少しだけ時間を気にして歩いていた今日は面接の日だ昨日まで何度も練習したから大丈夫それでもまた頭の中で繰り返し繰り返しシミュレーションしていた完璧...絶対に上手くいく時々すれ違う人のことなど気にかけていられないよくありがちなこの街のグレーの空だが溢れる街のエナジーが街全体を灰色に染めることはない突然頭の中に艶か
2023年5月29日 14:15
白い霧が街全体を覆う朝天気予報では朝から晴れ冬の寒さの中に太陽の暖かさらしきものが僅かに混ざっている久しぶりに美しい朝だこんな日をカメラに全て収めたくて何かに導かれるように心は少し焦りながらいつものようにカメラを持って森に出かけた霧の中に朝陽がぼんやりと輝いている朧陽(おぼろび)とでも言うのだろうか私はこういう日を『天の門が開く日』と呼んでいる必ずと言ってよい
2023年4月20日 13:13
初秋の週末また雨が4日間ほど続くと聞いて急いで身支度をして大好きな海に向かった到着してすぐに靴を脱いでビーチサンダルに履き替える砂浜から見る海は陽の光を受けてキラキラと星が降ってきたかのように輝いていた「わー、綺麗!」私は砂浜に座ってボーッと海のキラキラを眺めていた打ち寄せる穏やかな波が集めてきたキラキラを落としていく水平線の彼方には沢山のキラキラが集まり
2023年4月20日 13:05
誰もが言った彼女は聡明活発ウイットに効いたジョークでみんなを笑わせ いつだってリーダー的存在だったって全てを完璧にこなし怖いものなどなかったと誰かと時間を共有すれば相手が何が好きかを察し必要な言葉を用意して気持ちよくさせる名人だった誰もが彼女を好きだったどんなに荒んだ心を持つ者でも優しく包める自信があった心を宥め穏やかにできると自負していた汚れた道を雪を積らせ白く
2023年4月20日 12:59
幾つの夜を越えたのだろう生ぬるい部屋の中で脳裏に隠れていた記憶を掻きむしるような不安定な音楽が流れているダンスフロアで踊るカップルどこだ?皆んな微笑んでいる微笑みが古過ぎて現実だったのか想像なのかわからない坂道を下る若い女赤いジャケットにホワイトのパンツ誰だ?見たことあるけど思い出せない顔背が低かった筈なのに記憶の断片だけが浮かんでは消える頼りにな
2023年4月20日 12:57
いつまで貴方は私を時間のループに閉じ込めるつもりなの?私はもう疲れきっているどうしたらここから抜けられる?ここは本当に私がいるべき場所なの?何もないよあるのは頭の中を巡る掴めないものたちと時間(とき)を刻む音どうして耐えなきゃいけない?役に立たない思い出抱えて何ができるというのか過去の経験も知識もスキルも今は使い物にならないガラクタ自分のために生きる弱さよ
2023年3月6日 15:42
小学校5年生の春彼は遠くから見ても光り輝いていたクラス替えがあって彼と同じクラスになると私のところに来てこう言った「ねえ、僕を見てたよね。僕も君を見てたんだけど、気づいてた?」席替えの時、彼は私の隣に座る予定だった子と席の番号票を交換していた先生に不正を知られずに私達は隣同士座る事になったある日彼は机の下で私の手を握ってきたびっくりしたけど嬉しくてそれから毎日ずっと手を
2023年1月29日 17:19
私がカメラを持って森へ行くのは心に棲みついた耐えがたい寂しさを森の花達に投影させていたから明るい小径と暗い小径があれば私は迷わず暗い小径を選ぶ太陽が照らす道は私には眩し過ぎた行き着いた森の奥は薄暗く人の気配はない私にはこのくらいが丁度いい出くわすのは動物たちだけで鹿、野うさぎ、ワラビー、笑カワセミ、コトドリに遭遇したすぐに逃げ去ってしまうもの遠くから私の様子をうか