one for all あとがき
この記事は自作マーダーミステリーシナリオone for all, all for oneのあとがきです。ネタバレを多分に含みますので、未プレイの方は絶対に読まないでください。
※キャラクターをメタ視点で解剖して説明している為、ロールプレイに思い入れがある方は読まない方がいいと思います。
シナリオに対しての批評をしてくださるつもりの方や、疑問や不満があった方は、ぜひまずはこのあとがきに目を通して頂けたら嬉しいです。
あとがき
目指したのはサスペンス
まずはコンセプトについてです。
このシナリオを作ったのは1月末で、当時の私は昨年の秋ゲムマで購入したパッケージ作品を毎週のように遊んでいたのですが、そこでふと、「リアルタイムで事件が起きたらどうなるんだろう」と思ったのです。
ミステリーもドキドキするけど、サスペンスならもっとドキドキできるかも!
「リアルタイムで殺人が起きる(かもしれない)」シチュエーションのゲームを作ろう、というところから構想を始めました。
拘束システム
一方で、あまりにも突飛な真相ではゲーム中に辿り着けないのではないかと思い、犯人以外にも被害者が生きていることを知っている(感じている)キャラクターが必要だと考えました。
そこで、誠次には舞が生きているという直感を与えました。
※この点に関し、舞の好意には気付かなかった誠次がそんな直感を得ているのはおかしい、とご意見を貰ったことがあるのですが、個人的には恋愛だけには鈍い、という人はリアルでもよく見るので不自然ではないと思っています。
しかし、誠次役のプレイヤーが最初からガンガンに生きてることを主張してしまうと困る…。
そこで、議論中に話せなくなってしまうという拘束システムを考え、拘束システムにより必要性を持たせるために、拘束中は調査が行えないというルールを設け、飛鳥に凶器をリアルタイムで調達させるミッションを与えました。
低体温症について
マダミスの体でありつつリアルタイムで殺人を起こす為には、死体に見える人間が必要でした。
そこで、被害者には低体温症になってもらい、犯人は医者に設定しました。
低体温症になりやすい条件として、
・身体が濡れている
・飲酒している
・風に当たった
というものがあり、舞の状態もこの条件に沿わせました。
※テストプレイ段階では舞は深酒していたことにしたのですが、アルコールの分解速度などの正確なデータが見つけられなかったので、完成版では飲酒していたかどうかは強調していません
1回だけの調査
死体に見える人間を、ゲーム中に自然な(他プレイヤーから見てあからさまでない)アクションで殺すにはどうしたらいいだろうか。
また、美香のプレイヤーが舞を殺すかどうかを真剣に悩む為には、何より、他のキャラクターが美香の独断を防ぐにはどうすべきか。
そういった観点から考えたのが1回しか調査できないというシステムです。
被害者の調査が2回出来たら良かったのに、という意見を貰ったことがあるのですが、それはこのシナリオのコンセプトであるサスペンス性がその方の趣味に合わなかったのだと思っています。
1回しか調査が出来ないという制約と拘束システムにより、プレイヤーの皆さんに、より真剣に議論を進めて貰えるようになったと思っています。
爆弾魔
上述のように、最初に「低体温症の被害者を殺そうとしている医者」という事件の土台が出来て、次に「直感を得ているキャラクター」が出来たのですが、3人目のキャラクターを考える時、せっかくなのでこのキャラクターもサスペンスの犯人にしよう、と思いつきました。
そして思い浮かんだのが、ワンナイトマンションという(クローズドマンションと同じぎゅんぷく屋さまの作品である)正体隠匿ゲームに登場する、爆弾魔です。
爆弾魔という役職は人狼ゲームにおける「てるてる(吊り人)」のような第三陣営で、自分が処刑されると全員を道連れにテロを起こして一人勝ちします。
第三陣営の勝利を防ぐには、殺人犯もそれ以外のキャラクターも、(人狼ゲームでいえば人狼も村人も)、結託しなければならない。
このバランス感をマダミスにも取り入れようとして、犯人も犯人以外のキャラクターも協力して倒さねばならないラスボス・飛鳥が誕生し、このキャラクターは前述の拘束システムに必要性を持たせるためにも有効だと考え、美香同様にリアルタイムに犯行を進行させることにしました。
美香,拓海
飛鳥のストッパー役、兼、舞を低体温症にした原因が拓海であり、美香が殺害を行わなかった場合の最終投票で飛鳥が不利になり過ぎないよう、対抗投票先として挙げられるキャラクターにしました。
ちなみに、私はこの拓海が一番気に入っており、エンディングB(拓海が飛鳥を止めるヒーローエンド)は書いていて自分で泣きそうになった程です笑
また、美香に関しても私が感情移入しやすいキャラクターになりました。
仕事や趣味の話しかしない男性のみなさん、誠次を通してぜひご自身を省みてください。奥さんは不安かもしれませんよ。
おわりに
長々とあとがきを読んで頂き恐縮です。今後もシナリオに対してのご意見・ご質問を頂くことがあれば、その都度追記したいと思います。
ここまでお付き合い頂きました方、大変ありがとうございました!
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