タイよ、ありがとう
単身でタイに旅行してきたら、親切なタイ人に助けてもらった話
経緯
バンコクから世界遺産のアユタヤに旅行してた。アユタヤは観光地が点在してるので、配車アプリを使って移動してた。配車アプリのGrabは目的地と現在地を選ぶと勝手にドライバーを選んでくれるアプリで、Uberのタイ版みたいなやつ
で、そのアプリで駅から日本人村を目指したのだけど、"Ko Rian"という、3kmくらい南の、よく分らん場所に着いた。マジ田舎。目的地が合っているか確認しないまま、打ち間違えをしたみたいだった。
旅の始まり
そこから目的地まで、2.5kmのハイウェイをひたすら歩くことに。真夏のアユタヤ、気温31度の上、日射がガンガンに照りつけて、アスファルトの反射熱が全身に照射してきて、凄い暑い。
車とバイクがびゅんびゅん行き交う大通りで、歩行者なんか一人もいない。タオルで拭っても吹き出て止まらない汗。「ああー、到着した後直ぐにでも『目的地を間違えたよぉぉ』ってドライバーを呼びなおすべきだったなあ・・・」と後悔したが、時すでに遅し。15分くらい歩いている内に、頭痛が始まった。熱中症だ、やばい。何処かで水を買わないとやばい。
無意識に、「水がねぇよぉ!あーもう駄目だぁぁ!!」って独り言が出た。すると、横を通り過ぎた赤のオートバイが、ふーっと奥から折り返してきた。で、俺の横で停車。40-50代くらいのオッチャンが登場して、タイ語で話しかけてきた。
「おい、お前何処に行こうとしてる?乗せてやろうか?」
「えっ・・・この先の日本人村に行こうと思ってた」
「乗れよ」
「代金は幾ら?」
「要らない要らない。まあ、乗れよ」
・・・神か、いや、ここはタイだから仏か?まさか、乗った後で高額請求するボッタクリのモーターサイか?まあ、熱中症で倒れるよりはマシか。
「うん」
と、オッチャンの後ろに乗車。ブオォォーンと雄叫びを上げて発進。・・・風が気持ちいぃぃぃ!!助かったぁぁ!!
数分後、特に迂回されることもなく、目的地の日本人村に到着。「請求されるか・・!?」と覚悟していたところ、「ここで合っているか?」と確認するだけ。「合ってる。コップンカー(有難う)」と伝えて下車すると、オッチャンは後ろ手に手を振りながら去っていった。そっかー、オッチャンは仏の化身だったかー。
助けてくれるタイ人(ただしプライベートに限る)
こんな経験をして、困ったときには誰かに声をかけようという学習をした。しかし、後に「仕事中の人は最低限の返事しかしない」という謎法則に気づいた(タイ人の友人に聞いたら、どうやら本当らしい)
チケットはどこで買えばいいと聞けば、「そこ」と指さすだけ。角曲がった先でよく分かんないっすよと言っても、「そこ」と繰り返すだけ。その内、声もかけていない地元民が現れて、「困っているのかい?チケット売り場まで連れて行くよ」とか聞いてくる。
なんでや、仕事は熱心にやらんのかいな・・・