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潤滑油-表面的な話
種類
「機械工学便覧 デザイン編 機械要素・トライボロジー」という書籍によると、2000年以降、主に9種類の用途別に分類されるようになりました。[1]
①ガソリンエンジン油
②ディーゼルエンジン油
➂その他車両用エンジン油
④船舶用潤滑油
⑤機械油
⑥金属加工油
⑦電気絶縁油
⑧その他特定用途向潤滑油
⑨その他潤滑油
あらめて分類を勉強してみましたが、正直初めて知りました。笑 その他が多いのが気になりますが、確かにオイルメーカーのポートフォリオはこういう分類になっている気もします。
用途別に分ける分類法も同じ書籍に載っていました。
- 自動車用潤滑油
- 船舶用潤滑油
- 工業用潤滑油
- 金属加工油
- トラクション油
まぁこれも聞いたことある分類です。オイルメーカーの部署分けもこんな感じであることがありますね。
特徴-とくに粘度
規格が整備され、比較的普及がすすんでいるエンジン油などの「車両用」潤滑油では、用途とグレードを示す番号により分かりやすく分類されている傾向があります。0W-20 SPとか、75W-90といった形で慣れてくると数字をみるだけで、どのような用途のオイルなのか把握しやすい傾向があります。一方で、機械油や金属加工油といった「工業用」潤滑油は粘度グレードも100以上に分かれており、使用される設備も多岐に渡るので複雑です。
エンジンオイルならSAE J300というワードをぐぐれば粘度の分類がでてきます。自動車用ギア油ならSAE J306です。工業用潤滑油はISO VGで分類されています。また機会があればそれぞれの粘度分類の背景などにも触れますが、とりあえず今回はワードだけ紹介します。
次に、これらの数字は本当に単なる分類であり、なにかの実測値を反映しているわけではないのです。社会人一年目の私は結構戸惑ったのですが、その日は「大きい数字ほど、粘度も高い。」くらいに覚えておけばいいのだと納得しました。とりあえず用途やアプリケーションによって典型的に使用される粘度グレードを把握しておけばいいでしょう。たとえばエンジンオイルなら、0W-16と0W-20なら前者の粘度が低いわけですし、0W-20と5W-20なら前者の粘度の方が低いという具合です。ちなみにこれらはガソリンエンジンオイルの界隈ででてきます。作動油ならVG32とかVG46でしょうか。前者の方が粘度が低いです。Wってなんだとか。32とか46ってどこから出てきたんだとかいう話は別に解説します。
[1] 機械工学便覧 デザイン編 機械要素・トライボロジー