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わたしとコロナと。#2 オンライン飲み会を始めて得た「安心感」

元・上海駐在妻が、本帰国してから感じている
新型コロナウイルスへの様々な思いをつづっています。

前回↓
わたしとコロナと。#1 日本にいるのに「話が通じない」違和感

今回は、上海駐在妻の友人たちとのオンライン飲み会について。

家族以外と話したい→「オンライン飲み、しよ!」

母国なのに、新型コロナへの緊張感が感じられない。
伝えてもなかなか伝わらない。
家族以外の【誰か】と、このモヤモヤを話したい。

そう思って、3月末から始めたのは「オンライン飲み会」だった。

Zoomの有料アカウントを取得し、上海の子育てコミュニティに参加する約670人のママたちに向けて、私はこう呼びかけた。

【ゆる募】オンライン飲み会

\金曜日だ~!/
といこうことで「飲もう!」というゆる企画です。

今週もがんばった自分をほめよう!
ぶつけられないイライラやモヤモヤを吐き出そう!
子どもを寝かしつけたら、オンラインでカンパーイ!
っていうパジャマパーティーです。

飲めない方はお茶・ジュース・白湯などノンアルOK。
おつまみ、おやつ、夜食も各自好きなものを用意しましょう。
カメラOFF・マイクOFFにしての耳だけ参加も大歓迎!
すっぴんもどんとこーい!
(私はどすっぴん&吹き出物あるけど汗)
みんな思ってる。コロナのばかー!を共有しよう。

★日時:
3月27日(金)今夜!
日本時間21:00~翌2:00までミーティングURLを設定しています!
◎各自寝かしつけや家事が終わったら各自集合~自由解散!

★定員
100名まで入れます!
どうなるかわからないけど予約なしで誰でもウェルカムにしてみます!
ママも、妊婦さんもどうぞー!

(中略)

みんなで乾杯だー!
寝かしつけまでお互いもうひとふんばりー!

と、
意気込んで、呼びかけた。

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呼びかけておいて、
誰も来なかったらどうしよう

そんな不安も少々あった。

こんな思いをしているのは自分だけかもしれない。

ちょっと待ってこなかったら、
素直に寝よう…。

そんなことを思いながら、21時を迎えた。

すでにZoomのミーティングルームには6人!

「え?意外と人数いるね!」
と思わず、声に出してしまった。

みんな、家族以外の誰かと話したい。
話が通じる人と会話したい。

そう思っていたようだ。

アルコールを楽しむ人もいれば、中国茶を飲む人も。
子どもを寝かしつけをしながら、
みんなのおしゃべりをラジオ的に楽しむ"聞き専”もいる。

実に、実に、自由だ。

互いの近況をシェアしながら、
ただただ他愛もない話をした。

日本に対する特殊さを感じていたり
子どもの環境編や教育の心配をしたり
夫が上海に単身赴任の状態で家族が分断されたり

みんな、伝えたくても伝えらずに蓋をしていたことを
素直に話せたのではないかと思っている。

そんなこんなで、
初めて開いたオンライン飲み会は
結果として14~5人ぐらいが、出たり、入ったりしながら
あっという間に2時を迎えていた。

私にとっては、とても小さいけれど
大きな成功体験。

これをきっかけに、オンライン飲み会を
毎週金曜の夜に続けることにした。

実は、今日もつい数十分前まで開催していた。
気が付けば、今日で29回目だった。

常連さんもいれば、
久しぶりに顔を出したよと入ってくる人もいる。

過ごし方もだんだん自由になり、
上海在住の人たちは真夜中にファーストフードのデリバリーを頼み、
日本にいる人たちが「いいなぁ!うらやましい!」と笑いあうことも。

子どもが起きてしまったママに対しては
ほかのメンバーが画面越しに声掛けしたり、変顔を見せたりして和ませる。

中には顔にパックをしながら参加した人もいた。

こうして、私たちなりの安全地帯を構築していった。

この夜のために、一週間を頑張れた

あるときのオンライン飲み会で、こう言ってくれた人がいる。

「この日なら共感しあえる仲間と話せるから、今週も頑張れたよ」

ああ、そうだ。
私も、この夜のために、一週間を頑張れた。

このコロナ騒ぎの中で、共感しあえる場を設けられたこと。
そこに集ってくれる仲間がいてくれること。

分かり合える安心感が、
この何気なくはじめてオンライン飲み会にはあった。

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小さな世界でのアクションだけど
自分自身が前向きになれたし、
共感してくれる仲間がいることにも気づけた。

手を取り合い、声を掛け合い、この状況とうまく付き合って
一日、一週間、一カ月と積み重ねていけばいいのだ。

そう思いながら、また次回への励みにして、私は週末を迎えようと思う。

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高木美香
ご機嫌母ちゃんを維持するために使わせていただきます。これからも皆さんにいいものをお届けできるように頑張ります。