無職は公園にいる
今は毎日転職活動という名の暇な日々を送っている。
毎日時間はたっぷりある。驚くほどにあっさりと毎日はすぎていくけれど。
わたしが止まっている間も、地球はちゃんと回ってる。朝が来て、夜が来て、明日になる。わたしを置いてきぼりにしてってくれればいいのに。何もしてないのに細胞の老化だけ進むっていうのはなんて恐ろしいことだ。
何もしていなければわたしの社会的価値は一切あがらず、あるいは忘却によって仕事力は落ち、反対に若さという武器はどんどんなくなっていくのだからこのままではわたしの価値は暴落だ。不安と焦燥。
さて、そんな無職生活。お金は使えない。
だからと言って部屋に閉じこもっているのも不健康だし、何もしていない自分に自己嫌悪感が高まったりするのでとりあえず家を出て近くの大きな公園まで散歩し、ベンチでぼーっとしてみたりする。求人情報眺めたり。
平日の住宅街の公園にいるのは、お年寄りか、小さな子供連れのママ。あとの人は、きっと無職だ。そうにちがいない。と、へんな仲間意識と安堵感を味わったりしている。
公共の空間が、じぶんを社会の一員にさせてくれる。無職だろうとなんだろうと全ての人間に平等にフリーに開放されている公共空間!
陽の光を浴びて、ちょっと散歩しただけで運動したような健康的な気分になって、今日も夜の自己否定不安定暗黒タイムに備えるのだ。無職は今日も公園にいる。
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