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イギリスの伝統的なクリスマスケーキを焼いてみた件

訳あって、イギリスのクリスマスケーキを焼くことになった。普段からお菓子作りは割と好きな方なので、ま、大丈夫でしょ。と、安請け合いしたのが大間違いだった。何が大変って、とにかく時間がかかる。想定外に時間がかかって、クリスマスに間に合わないかも、、。と言うタイムプレッシャーにヤラレそうになった。

 まず、ドライフルーツをシェリー酒につけること3日。これが1番の想定外。いきなり焼き始められないのはイタイ。

約1キロの干し葡萄3種とさくらんぼとシェリー酒

ドライフルーツがシェリー酒を含んでふっくらしてくる頃、ようやくケーキ作りを開始。

レシピは至ってシンプル。材料すべてを混ぜるだけ。
簡単なレシピだが、約1キロのドライフルーツを混ぜ込むには、かなり力がいる。


 120°+ファンのオーブンで焼く事5時間。完全に冷めるのを待ってから、ブランデーをケーキに染み込ませ数時間待ちケーキの様子を見ては、さらにブランデーを染み込ませ、、と言うブランデーセッション3回。あとは、ケーキが乾かないようベイキングペーパーとアルミホイルで包み、味が馴染むのを待つこと数週間。ようやくクリスマスケーキが完成する。しかし今回は時間切れにて、1週間でケーキをカット、食すこととなった。


ドライフルーツギッシリ。見た目まぁまぁの仕上がり。

試食の結果、味はまずまず。クリスマスに間に合い、一安心。。とりあえず、自分の役割が果たせて良かったと思う。


ブランデーがほどよく染み込み、しっとりした仕上り


イギリスの伝統的なクリスマスケーキは、日本でクリスマスケーキとして売られている、ふわっふわのスポンジケーキにたっぷりの生クリームだとかチョコレートでアイシングされ、綺麗なイチゴが飾りつけられたものとは、真逆にあるもの。アルコール漬けされたドライフルーツがぎっしり詰まった、それはそれはどっしりした重いケーキ。5口くらい食べたら、お腹いっぱいになる感じ。しかし、シナモンやナツメグなどのスパイスにオレンジと洋酒の風味とドライフルーツの歯ごたえが絶妙で、好きな人は好きなはず。本来なら、マジパンを使ってアイシングするらしいが、すでにかなり重いケーキなのでマジパンのアイシングは今回はほどこさなかった。

 イギリスのクリスマスケーキの歴史は古く、中世時代ごろから始まったと言われている。中世のイギリスでいちごが食べられた人はほぼおらず、また冷蔵庫がない時代なので長期保存がきくケーキというのが絶対条件だったわけで、そんな歴史的背景を知れば、ドライフルーツを使ったどっしりしたケーキになるのが理解できる。ちなみに、今回焼いたケーキの重さは焼2.5キロ。ブランデーをたっぷり染み込ませているのでクリスマスで食べきれなくても、常温で半年は保存できる。早く食べ切らねば!とか冷蔵庫に入らない!とかの心配をしなくて良いのは便利だと思う。


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