今月は200時間人生を無駄にした

私は何もしたつもりはないが、私は日々、罰を受けている様に感じる。

私には欲があまりない。
ブランド物も、高級車も、邸宅も、名誉も、友人も、愛人も、子供も、他に何があるか思い浮かばないが、ぜんぶ興味ない。
賭け事もしない。
お酒も外出先でしか飲まない。
性欲もあまりない。
外食だって、長時間の残業に疲れたときの気晴らしでしかない。
私が求めるものは、静かで清潔な環境と健康、あとは時間くらいのものだ。
全世界で焚書運動が起こらない限り、私の人生から娯楽が失われることはない。
もしも、温かいコーヒーを飲むことが許されるのならば、至上の喜びであろう。

しかし、現実というものはいやに気色が悪い。
自殺者が絶えないのも、まぁわかってやれる。
ただでさえ、私は日々歳をとっているのだ。
少しずつ、健康ではなくなっていくのだ。
少しずつ、使える時間を失っていくのだ。
それだというのに、私の人生の使い方は非常にもったいない。
今月は、人生を200時間無駄にした。
それも、老人の200時間ではない。
働ける世代の、まだなんだって挑戦できる年齢の200時間だ。
私が人生を200時間差し出して得たものはなにがあるだろうか。
お金を除けば、存在しない。
しかし、私の人生の時間を無駄にし、眠れなくなるほど自律神経を乱されてまで、そんなお金が欲しかったのだろうか。
私は、静かで清潔な環境で読書ができればそれで人生に満足できるのではなかったか。
私はいつから、自分が将来仕事をするのだと信じて疑わないようになったのだろうか。
取り返しがつくタイミングで気がついてよかったと思うよ。

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