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kuwage
今月のおすすめ展覧会【2025年2月】
実は1月のおすすめ展覧会ひとつもまだいけていないのですが(ステーションギャラリーは来週行く予定)、ひとまず2月のおすすめ展覧会を載せていきたいと思います。ただ今月は2月始まりの展示があまりないのもあってあんまり刺さる感じのものがないんですよね….
「旧嵯峨御所 大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画―」東京国立博物館(上野駅)
大覚寺展は1月末から始まっているのですが、2月にすべりこませてください。前期展示は2/16までなので山楽の松鷹図を見たい方は来週までに行くのが良さそう。この展示の個人的見どころはなんと言っても狩野山楽の「牡丹図」。
宸殿に飾られる襖絵なのですが、普段はそもそも大覚寺は庭の方からしかみることができないので、美術館のような場所でしか近くで見られないはず。(5年ほど前に大覚寺を訪れたときはそうだった…)
全体の構成としては嵯峨天皇の時代に集められた仏像群から始まり、北野天満宮に所縁のある刀剣、中興の祖である後宇多天皇の宸翰など歴史の流れを抑えながら最後に牡丹図が登場します。
後宇多天皇の法具の使い方のメモまで残っているのは少し笑ってしまった。
牡丹図の出てくる第4章は今まで東博ではあまり見たことなかったような天井の高い空間にあり、壁一面をつかって襖が並んでいるのは壮観でした。
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「アーティスト・プロジェクト#2.08 松平莉奈コードとモード」
埼玉県立近代美術館(北浦和駅)
いつかいってみたいと思い行けていない埼玉県立近代美術館!椅子の展示をよくやっている印象ですが、現代のアーティストの作品も展示しているんですね。日本画家の作品ってギャラリーなどでは見かけるけど、美術館ではあまり見たことがないので新鮮です。奥原晴湖(1813〜1937)という埼玉出身の画家の作品と生涯から着想を得た展示のよう。
フライヤーに描かれている男性は下村観山の弱法師に雰囲気が似ており、明治画壇の精神が宿っていそうです。