見出し画像

室内楽教室〜もうすぐ本番〜

実は11月20日から4日ほど、両親と北陸を旅行してきた。だいぶ遅めの夏休みだ。
(そのうち書きます)
夏休み旅行から帰還した翌日、室内楽教室3回目のアンサンブル練習があった。
ぶっちゃけ練習はしていない。
しかも旅行中に風邪をひいて病み上がりだ。
それでも帰宅した日の夜に1時間ほど基礎練習と演奏曲をさらって臨んだ。

本番を意識した練習〜立奏〜

「本番はホルンだけのアンサンブルだし時間も短いから立奏にしましょう。」

先生は割と最初の時点でおっしゃっていた。
この日ともう1回、それが終わると本番の演奏会である。
今回から立奏での練習になった。
午前中の3時間強、ずっと立奏だった。
実質楽器を支えている右腕はパンパンである(笑)。ゲシュトップやベルアップがないだけラッキーと思わねば。
海千山千の先生は涼しい顔でダメ出しとやり直しを指示してくる。
休憩はちょこちょこ取ったがトイレに行くか少し水を飲む程度。
先生はやっぱり涼しい顔で楽譜とスコアを睨んでいる。
プロフェッショナルだし、今回の演奏会のプロデュースだって先生が東奔西走しているのも知ってるし、知ってるけど、すごい体力と気力である。
マユ姉さんは「まだやるんですか?」とからりと笑うが休憩時間は無言である。
ホルン兄さんは淡々と吹き続けるが、休憩時間は無言である。
私「・・・先生、ちょっと時間をください。・・・手、つっちゃった・・・。」
一曲吹くたびに肩で息をしている(笑)。

「まあ、本番は一回しか演奏しないんだから。余裕でしょ?」

もはや全員無言である。

細かく分解した演奏で課題をあぶり出す

先生の指導はこれに尽きる。
1曲を通してから
*アンサンブルが噛み合わなかったところ
*ハーモニーが綺麗にはまらなかったところ
*ブレスの位置がおかしいところ
をフレーズ単位でピックアップする。主旋律以外の3名ないし2名で演奏することもあれば時には一人で演奏させて修正や調整が必要な箇所を、1小節単位で「あぶり出す」のだ。
素晴らしく的確に、冷酷に「できていないところ」を見つけ出すと、今度はその箇所たけを繰り返し吹かせる。少しいい演奏ができるようになったらそれを再現できるように繰り返し吹かせる。

そう、練習の方法としてはこれが一つの答えなのだ。
「ただ漫然と繰り返していれば上手くなる人もいるけど、多くの場合その方法では上手くいかないことが多いものです。なぜできないか、どこができていないから合奏が上手くいかないのかを見つけることも大事なんです。」
はい。その通りです。
わかっちゃいるけど・・・いやはやハードである。
 一応それぞれの曲のトップ奏者へのやり直しは控えてくれたが、その分宿題は山のように出される。
ただダメ出しも指導も至極尤もで理にかなっている。
幾たびものやり直しで「これだ!」という素晴らしい演奏ができたら、
「よし!これをもう一回できるようにやりましょう!」
再現性がないと意味ないっすよね。わかります。

みっちり3時間ちょっと。
気が遠くなるほど(笑)繰り返し続けて何とか演奏曲全てをこなしたあと、
やっぱり涼しい顔で
「それでは今日の演奏を録音します。曲順はプログラム通りでいいかな?」

肩でぜいぜい息をしながら無言で頷く我ら。
録音中でも数回は先生のストップと指導が入りながら、後で聴くのが怖くなるような録音が終わる。

「ちょっとみなさんの楽譜を写真に撮ります。当日は譜面台に置きっぱなしで奏者だけがパート移動できるようにしたいので。」
どこまでも涼しい顔である。

次回は来週。それまでにやるべき大量の宿題を胸に3人の生徒はそれぞれ午後の合奏練習に旅立っていった。


ダメ出しと指導でけちょんけちょんになったので、少し美味しいもので自分を労ってみた。
だいぶもたれた(笑)。

いいなと思ったら応援しよう!