![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/91106913/rectangle_large_type_2_92ce1e85b0e50f8a8cc167660328a384.jpeg?width=1200)
Apple II ▷ トラックパッド(3)
▷ 回路を整理する
複数のブレッドボードを用い,ジャンパ線を引き回すことはトラブルのもとですので,コンパクトにまとめることが大切です.
写真1はトラックパッドの回路部分です.左上にトラックパッドを接続するPS/2コネクタ,右上にMetro Mini 328(Arduino互換機),その直下にデジタルポテンショメータ(MCP41050, MCP41100),左隣にゲームI/Oコネクタケーブルを配置しています.
![](https://assets.st-note.com/img/1668328686211-tPeGiVevbP.jpg?width=1200)
写真2はトラックパッド回路一式です.ゲームI/Oコネクタケーブルは Apple IIe用のD-sub端子になっていますが,もちろん8ピンのケーブルも使用できます,
![](https://assets.st-note.com/img/1668328738911-LuhnCYbJGM.jpg?width=1200)
▷ 動作確認
下はこの回路の動作確認テストの動画です(Facebookへのリンクです).
指の動きをしっかりトラックしており,ふたつあるプッシュスイッチにも応答しています.すでに書きましたがApple IIのプッシュスイッチ入力ラインは3つあるので,スイッチを増やすこと,あるいはなにか制御機能などを追加することも可能です.
Posted by Yusuke Nakai on Wednesday, October 21, 2020
▷ トラッキング精度の検証
トラックパッドをたんに操作に使用する場合はあまり気にならないと思いますが,画面上の入力ポインタとして利用する場合,あるいはちょっとした絵を描こうという場合,ある程度はトラッキング精度が欲しくなるものです.今回使用したトラックパッドのサイズは62x46mmほどの小さなものですが,どれほどの精度があるのかを調べてみました.
具体的には,トラックパッドのフチにそって指を移動させる(四角),テンプレートを利用して円を描く,定規にそって指を移動させる(斜線)といった検証実験をおこないました.その結果をまとめたものが図1です.
![](https://assets.st-note.com/img/1668329429755-NRmAnkJGe0.jpg?width=1200)
フチにそって指を移動させた場合(左上)と定規にそって指を移動させた場合(左下)をみると直線の精度はよさそうです.いっぽうテンプレートを利用して円を描く,トラックパッド上にテンプレートを置いてそのフチにそって描いた結果は大きな円(右上)も小さな円(右下)も歪んでいます.が,よくみるとそのほぼ同じ形状であることに気づきます.
この結果について考えてみました.断面が楕円にちかい指を並進させた時,円の上下方向では指の楕円の短軸方向がテンプレートのフチに接するのに対し,円の横方向では指の楕円の長軸方向がテンプレートのフチに接するため,相対的に円の内側にズレるため,描いた図形が楕円になると考えています.では描かれた楕円が右に傾いている理由は?僕が右利きで時計回転で円を描いたからでしょうか.とすると,描く向き反転させると果たしてどうなるのか.これは上の仮説を検証する実験になりそうです.おもしろい!そのうち試してみましょう.