Apple II ▷ キーボード改修記(9)
▷ キースイッチ勢揃い
すべてのキースイッチを工作しました(写真1).
52個のApple II用のCherry MXキースイッチです.試行錯誤,横道にされるなどしましたが,満足な仕上がりです.
▷ パワーランプの換装
完成したキースイッチをキーボード基板に実装するまえにひとつ追加工作をおこいました.キーボードの向かって左下にあるパワーランプの麦球をLEDに換装したのです.この麦球は何度か断線したことがあり,そのたびに交換してきました.麦球ゆえのちらつきがあることにはなんだか風情を覚えるのですが,こまったことに温度が上昇して手元が熱くなるのです.そこで今回思い切って白色LEDで置き換えることにしました.麦球とLEDの径は異なるので少々ザグって取り付ける工作をしました.LEDを直接取り付けるわけにはいかないので330Ωの抵抗をかませています(写真2).さすがに光が白く強烈すぎるので,そのうち黄色のマジックと拡散フィルタで温かみのある光を再現しようと考えています.ちなみにこの麦球が断線する症状のもApple II愛好家にとって悩ましいトラブルのようで,時折どこで入手できる?という質問投稿を見かけることがあります.
▷ キースイッチの実装
記事(8)でキースイッチを基板に実装する際にジャンパ線と干渉する箇所があることを書きました.その場合は現場合わせでシェルの一部を削って対処しています.シェルの底面をDataneticsキースイッチのサイズで矩形で底上げ調整すればこの干渉は回避できるのでデータを修正することにしました,
すべてのキースイッチを実装した様子を写真3に示します.
記事(3)で書いた「最初の失敗」はキーの並びも向きもデタラメで美しくなく,打鍵しても不安定で散々なものでした.今回のキースイッチはベースの加工精度に,具体的にいうと部品取り付けの穴あけの精度に,ばらつきがあり,若干のあまさが生じています.精度をもとめるのであればベース基板はアウトソーシングするのがよかったのかもしれませんね.
▷ キートップを取り付けて完成
キートップを取り付けたのが写真5です.よ〜くみると並びに多少の乱れを見てとることができるかもしれません(わかるかな?).
記事「AppleIIビデオ出力回路の再構築」で紹介したメインボードに取り付けた様子を写真6に示します.打鍵してみたところすべてのキーが問題なく反応しました.もちろんその後も今に至るまで問題なく動作しています.
「Apple II ▷ キーボード改修記」は今回で終了です.