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人生は演技

「人生は演技」だなあと思う。

中学から大学まで演劇をやっていた私が社会人になってまず思ったこと。
「え、大人って常に演技力が求められる・・・?毎日が舞台本番じゃないか・・・!」
接客業ということもあるけど、お客様に対しても上司に対してもパートさんに対しても、常にある程度の演技をしている。

「社会人はつらい」という認識があるけど、「つらい」の原因はこの「演技」にあると思う。
どんなに焦っていてもお客様の前では常に笑顔、
どんなに忙しくても部下に質問されたら余裕のある雰囲気で対応する、
そりゃあ疲れるよなあ・・・。

入社して8年目、複数店舗の店長となり、演技の必要性がどんどん増している。
学生の頃は「自分ではない誰か」になれることが楽しくてずっと演劇をやっていた。
店長になって毎日の演技に辟易した頃そのことを思い出し、
そこから意図的に「店長役」を演じることにした。
職場に足を踏み入れた瞬間から、私には「店長」が憑依する。
「店長」はレジが詰まっても慌てないし、面倒なお客様に絡まれても笑顔で対応する。従業員の急な体調不良報告でシフトに穴があいてもまず体調の心配をするし、部下がミスしたときは自分が上に報告して謝る・・・。
疲れることは疲れるけど、自分自身をだいぶ守れるようになった。

ただ、退勤しても役が抜けきらず、帰り道すれ違った全然知らないサラリーマンに「いらっしゃいませ」と言いかけることもある。

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