ヒートシンクは大きければいいってわけじゃないって話
PCの中にあるヒートシンクは基本熱を発散させるためについている。特に今回はメモリのヒートシンクについて書くが、現在のPC環境ではメモリにヒートシンクがついている方が絶対に良いとは言い切れなくなった。それはNVIDIA GeForcce RTX3080/3090のようなグラフィックスカードが出てきたからだ。
ヒートシンクは熱を発散させるのが非常に得意だが、同時に熱を吸収することも得意だ。発熱が少ない定格メモリで見た目重視のためのヒートシンクがついているものに関してはメモリ本来の発熱量+グラフィックスカードなどから上がってきた熱を吸収してしまうということもある。RTX3080/3090シリーズではファンの風が上に抜けるような構造のものが多い。そのためメモリ部に熱が回りやすく温度が下がらないことも多い。
さて、ではどうやってこの問題を打開するか、解決策はいくつかあってまずは定格メモリを使用する際はヒートシンクなしのものを使用する(そもそも定格メモリでヒートシンク付きのものの方が少ないが)、グラフィックスカードを低いグレードのものに変更する(絶対やりたがらないだろうけど)、そしてメモリに風が当たるようにケースファンを取り付ける。
メモリに風が当たるようにケースファンを取り付けることでメモリ自体を外気で冷やすことができるようになるのでメモリの温度上昇を抑えることができる。メモリは温度が高いとエラーが起こりやすいので特にクリエイターにはこういった対策を個人的にお勧めする。
ここまで定格メモリについて書いたが、もちろんこれはOCメモリに対しても同じことが言える。ただしOCメモリはメモリ自体の発熱がすごいものも存在するのでヒートシンクを使わない方がいい、とは言えない。そのためメモリの発熱+グラフィックスカードから上がってきた熱をどれだけうまく捌けるかがカギになってくるだろう。ただし冷却を重視しすぎると今度はファンの音が大きくなるので静音性を求めるのであれば妥協点を見つける必要がある。
ヒートシンクは熱を吸う可能性もあるということを頭の片隅に入れておくともしかしたらそのうち役に立つかもしれない。