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教職課程の紹介【現役部員が解説!】

こんにちは。今年で文学部3年目となるしがない史学徒(匿名)です。

この記事では、「教職課程」について紹介させてもらおうと思う。
「教職が気になっている」という新入生は是非目を通してみて欲しい。

教職課程とは

新入生の皆様は「教職課程」をご存知だろうか。

教員として児童生徒を指導する職務を行うためには,教育職員免許法に基づいて,それぞれの学校種や教科に対応した教員免許状を取得することが必要です。

この教員免許状を付与するための教員養成は,原則として,大学の教職課程で行われており,広い教養と深い学問的な素養を持つとともに,型にはまらず豊かな人間性と個性を持った教師を養成することを目的としています。

本学は,1950年に教職課程の講座を開設し,現在,すべての学部で教育職員免許状を取得することができます。

https://www.meiji.ac.jp/shikaku/course/kyoshoku/index.htmlより

端的に言えば、「将来学校の先生になりたい人は入らなければならない」のが教職課程。
とは言え、実際には教員志望だけでなく就職活動の際の保険として取っている人もそこそこいる印象。自分の周りではそういう人のほうが多い。

※中高の教員免許は取得可能だが、小学校教員は不可。明治には小学校教員の養成課程はないので注意!

履修にあたっての注意点

そこそこ費用がかかる

履修を希望する場合は4/11までに34000円を振り込む必要がある。結構な額となるが、履修開始時以外には発生しない。しかしながら、仮に途中で教職課程をリタイアする場合でも最初に支払った額は1円も戻ってこないので、教職を取るなら覚悟を持って臨もう。

免許取得科目は選べない

教員免許は科目毎に別個の資格となっているが、どの科目の免許を取得するかは学部学科によって決まっているため要注意。基本的には文系学部の大半は社会科で、理系学部は学科専攻によって理数のどちらかとなる。逆に、国語や英語の教員免許を取得可能な人は限られる。

詳しくはこのページを見るのが手っ取り早い。
自分が希望する科目の免許が取得可能かどうか、あらかじめ確認しておこう。

手続等の日程・期限に気を付ける

本格的に履修を検討している場合、履修の手引きの4ページ目に年間のスケジュールが記載されているのでチェックしておくと良い。
ごちゃごちゃしているので要点だけを抜粋すると、

  1. 資格課程登録ガイダンス動画(Oh-o Meijiより視聴可能)…既に解禁済

  2. 履修料振込…4/11まで

  3. 介護等体験登録ガイダンス(2023年度体験予定者)…10月~11月辺り

この三つは絶対に頭に入れておくべきである。
一点目と二点目は教職課程を履修するなら必須となるので、必ず期限内に行うこと。ガイダンス動画については動画を見るだけで良いので、家でパパッと見てしまおう。

(詳細な内容はここを参照)

三点目は高校免許のみの取得予定ならスルーで良いが、中学免許を取得するつもりなら避けては通れない道なので要確認。かなり先の話ではあるのだが、このガイダンスを逃すと来年度の介護等体験の実習(中学免許に必須)ができなくなってしまうという恐ろしいものである。
筆者は昨年度ガッツリ試聴し忘れてしまい、大後悔時代に突入してしまった

※介護等体験については後で詳しく説明する。

履修を始めるなら1年から始めておくべき

基本的には1年生から履修を始める前提のカリキュラムとなっているので、少しでも履修の意欲があるなら1年生のうちから履修しておくべきである。最悪2年になってからまでならなんとかならないこともないが、その場合はほぼ確実に和泉返しが発生する

和泉返し
…3年になっても和泉キャンパスまで授業を受けに行くこと。3・4年は駿河台の授業が大半なので、めちゃくちゃめんどくさい。生田と中野には無縁なので、和泉以外の学部生は気にしなくていい。

※これ以降も和泉返しを理由として1~2年で取るべきということがあるが、生田・中野の学部生はスルーでOK

地理的な移動を強いられるほか、時間割にも大きな制約が生じるので余程の理由がない場合は今のうちから履修開始しておくことを推奨。

Ps.部の後輩(新2年)が今年から教職を履修するということで相談に乗ったが、来年度の和泉返しが確実になった。

フル単からは逃れられない

教職課程を履修する場合、学部生として取らなければならない単位(授業)に教職課程で必要となる単位が上乗せとなる。つまり、単純に必修が爆増するわけで、かなりの確率でフル単をすることになる。

フル単
…学期当たりで取得可能な最大単位数を履修する行為。文学部の場合は半期で最大28単位、年間合計で48単位が上限(学部によって異なる)。一部の授業を除き、基本的には1授業で2単位換算となる。

例えば、私がフル単を敢行する場合は半期で14~16個ほどの授業を履修することになるが、実際のところ1~2年の間は毎期そのくらい履修していた。
外国語や演習(ゼミ)に加えて教職課程の授業がマストとなり、それに単位を割いた上で気になる授業を取っていくので、意識せずともフル単になってしまう。しんどい人にはしんどいかもしれないが、勝手に単位が積み重なっていくので留年とは無縁になれる。

ここだけ聞くとブラウザバックしたくなるかもしれないが、少なくとも1・2年の間に履修した教職課程の授業の大半は面白かったし、とりわけ難しい授業も特になかった。もちろん期末は忙しくなるが、その分得られることも多いので、フル単がただただキツいだけではないということは知っておいて欲しい。

必修は落とすな!

フル単の話の続きのようなものだが、せっかく履修した授業をFやTの成績を取って再履修になってしまっては意味が無くなってしまう。必修ではない単位を落としてしまうのはまだマシだが、外国語や体育を落とすと嫌でも翌年に再履修クラスにぶち込まれることになる。教職課程は取らないといけないかなり授業が多いが、そこに再履修が乗っかるとかなりしんどくなる。そのため、必修単位を落とすことだけは絶対に避けたほうが良い。良い成績を取らなくても良いので、とりあえず授業には毎回出席して落単しないように心掛けよう。特に1限、気を付けよう。

余談だが、筆者は昨年度の春学期に必修の英語で寝坊を連発して危うく出席不足で落単(単位を落とす行為)になりかけた。「1限に必修を置くな」と常々思っているところではあるが、気を付けよう。

1年生で取るべき授業

ここでは具体的に1年生の間に何をすれば良いのか簡単に説明。
2年生以降の話は今されても混乱すると思うので基本的に割愛。
このPDFをダウンロードしてから読むとわかりやすい。

※見出し横の()はPDF中の該当箇所を指しています。
※説明の都合から順番が結構入れ替わってますが、ご了承ください。

「日本国憲法」「体育」「外国語コミュニケーション」「情報機器の操作」([2]-⑤)

学部や科目を問わず必修となっている授業。

「体育」と「外国語(英語)」については、学部の必修科目にもなっているのでそのまま単位を取ればOK。落単以外に特に注意することはない。

「日本国憲法」については学部毎に該当する授業が異なるが、詳しくは先のPDFを参照して欲しい。1~2年の間に取ってしまったほうが良い(基本的に駿河台では開講されていないため)。

「情報機器の操作」というのは「ICT~」という名前の授業のことで、どれでも良いので一つは取るようにしよう。いずれも「ICT~Ⅰ」だけ履修すれば問題ない。ただ、ICT授業は抽選科目のため、履修登録の案内を確認して履修ミスがないように気を付けよう(一次募集は既に終了)。

※大急ぎで記事を作成したものの成果は虚しく、記事公開が一次募集に間に合えなかったことは非常に申し訳ないです。

とは言え、一次募集の時点で定員に達することはおそらくないので、8日以降の二次募集(先着順)で駆け込めば希望する授業を履修できるはず。もし取れなかったら2年生になってから履修しましょう…。
また、駿河台でも十分な数が開講されているので、最悪3年になってから履修してもOK。

教職課程の必修([2]-②)

実は1年の間に取れる授業はそこまで多くないので、可能な限り取ってしまうことを推奨。

教育基礎論
教職入門
教育行政学or学校の制度と経営(どちらかだけでOK)
教育心理学
特別支援教育概論

https://www.meiji.ac.jp/shikaku/6t5h7p00000dolqp-att/tebiki2022.pdf (24~25ページ参照)

いずれも半期の授業。
和泉ではたくさん開講されているので必修や取りたい授業との兼ね合いを考慮しながら選ぼう。一方で、生田と中野はそこまで選択肢が多くない。もしかすると取りたい授業と被ってしまうかもしれないが、1つや2つなら2年生に回しても大きく負担になることはないので、無理に取りたい授業を諦める必要はない。但し、中学免許を取得予定の場合、特別支援教育概論は先述した介護等体験を受けるために必須となるので、可能なら1年生の間に取っておくのが望ましい履修した翌年度以降でしか介護等体験ができない関係で、2年生で取ると体験できるのは早くても3年生に進級してからとなってしまうためだ。高校免許のみの取得ならば概論の履修だけで問題ない。
尚、卒業単位に含まれるかどうかは学部によって異なるので履修の手引き86~102ページを参照されたし。

教科に関する専門的事項([2]-③、④)

これだけ見てもよくわからないと思うので簡単に説明すると、上記の教職課程の授業に加えて取らなければならない授業のことで、ぶっちゃけ1~2年の間についてはこっちのほうがたくさん取らねばならない。教職課程の授業が学部間で共通なのに対して、こちらは学部学科によって該当する授業がバラバラ。ここから自分の所属学部学科の情報を確認するべし

ここについては学部学科毎の違いが多すぎるので詳細は各々で確認してもらうことになるが、「○○概論」系の授業の中でもAB或いはⅠⅡと分かれている、つまり通年通しての履修となる授業については1~2年の間に取っておいたほうが良い。和泉返しのリスクがあるためだ。ちなみに筆者は概論系授業を一つ履修し忘れていたことが先日発覚し、無事和泉返し確定となった。基本的には自分の学部に設置されている概論科目から早めに履修するイメージで考えておくと良い。

取るべき授業に関するまとめ

  1. 学部の必修外国語・体育はちゃんと単位を取る

  2. 日本国憲法系の授業は1~2年の間に取る

  3. ICTは抽選科目なので注意!(だが2年以降に回してもOK)

  4. 中学免許を取るなら、特別支援教育概論は1年で取る!

  5. 教育基礎論・教職入門・教育行政学or学校の制度と経営・教育心理学は1~2年の間で全部取れるように計画する

  6. 「教科に関する専門的事項」については資料をよく読み、取らなければならない授業をよく調べる

履修について、わからないことがあれば雄弁部まで!
筆者が対応します!

中学免許と高校免許

結論から言うと好きにとれば良いのだが、ぶっちゃけどっちもまとめて取ってしまうのがオススメ。どちらか片方だけの場合と比較してもそこまで大きな差はない上、仮に高校教員になりたい場合でも中高一貫校なんかでは当然のように中高の免許が要求されるので、将来のことを踏まえても両方免許があるほうが安全。
履修の都合から2年までなら追加で中学or高校免許を取るプランに転換しやすいが、今の時点でどこまで取得するのか考えておくに越したことはない。

また、履修については大まかに以下の点で中学と高校で差異があるので注意

・中学免許のみ必要
道徳教育の理論と実践(2年生以降で履修可能)
介護等体験実習(授業ではないが、2年以降に行う実習)→前年度までに特別支援教育概論を履修する必要アリ

・高校免許のみ必要
「大学が独自に設定する科目」8単位([2]-④)

それぞれ必要な単位が少々異なるので注意。

中高どちらも取る場合については、道徳教育の理論と実践が「大学が独自に設定する科目」に計上されるので実質的に6単位を取得すれば問題ない。また、「教科に関する専門的事項」([2]-④)を必要最低単位数(20単位)以上に履修した場合、余剰分はこちらに計上される。そのため、とりあえず「教科に関する専門的事項」にある授業をたくさん取っておけば自然と8単位を履修できる。

簡単なオススメ授業の紹介

私が取ったことのある授業の所感を簡単に載せておくので、もし良かったらどの授業を取るかの目安にして欲しい。詳細な内容については、私が履修した当時はフルオンラインだったため割愛。今年は対面での開講となるそうなので、それでも役立ちそうな話のみピックアップ。

教育基礎論(斎藤孝先生)

著名な斎藤孝先生の授業。しかしながら、正直なところ授業らしい授業はほとんどなく、毎度の如く変わったテーマのグループワークが行われていたり、中には全員の前で一人芝居を披露するような回もあったりした。楽しい人には楽しく、単位認定もかなり易しかったので悪くない授業だが、とにかくぶっ飛んでいるので相応の覚悟を以って履修して欲しい。
私は毎週神経をすり減らしていました

教職入門(吉村日出東先生)

社会科教育について研究されている先生だからか、内容としては日本の近代教育史チックなものが多かった記憶。ただ、私の時は資料提示型の授業で、ひたすら送付されてきた資料を読んではミニレポートを提出するだけだったので、今年がどのような授業になるのかは断言できない。教育史に興味があるならば取ってみると良いかもしれない。

教育行政学(高野和子先生)

自分は学校の制度と経営ではなくこっちを取った。教育の制度面の話がほとんどで、正直なところそこまで面白くはなかったが、先生は良い人だった。内容がアレなのは教育行政学という授業だからこその問題なので、おそらくどの先生の授業を取っても大差はない。割り切ろう。

教育心理学(佐藤賢輔先生)

基礎的な心理学の話をわかりやすく解説してくれる時点で面白かったが、実際の教育への応用についてもしっかりと触れられていて1年の時の教職の授業の中では一番タメになった。必修とは言えど、なかなか良い学びを得られるのでかなりオススメ。

特別支援教育概論(平井威先生)

和泉の場合は選択肢がないので特に意味もないのだが、生田と中野は選択肢があるようなので紹介。「障がいとは何か」というテーマで各種障がいについて学習するのが大半だが、終盤では特別支援教育の実態を概観する。実際の現場にも出向いたことのある先生なので説得力がある上、個人的には障がい者に対する認識を深めることができたのでかなりオススメ。試験も優しい。

簡単な授業レビューを載せたが、以上の授業は担当の先生が他にもいるので同じ授業名であっても先生によって内容に差異がある。そのため、以上の先生以外の同名授業についてもシラバス等を見て比較してみて欲しい。

終わりに

1年生の時にとにかく資格課程の履修がわかりづらかった記憶があるので、ちょっと過剰なくらいの説明になってしまったかもしれない。ただ、複雑な履修を可能な限りわかりやすく解説できたと思うので、少しでも役に立ってくれれば幸いだ。

———最後に少しだけ宣伝———

色んなところで宣伝されているように、雄弁部は弁論や企画を通じて社会に存在する問題を拾い上げては議論していくサークルですが、社会問題だけでなく純粋な学問探究もできるサークルでもあります!少しでも興味があれば雄弁部に来てみて欲しいです!

(正直なところ、筆者も入部するまで政治に関する話題が多そうなイメージを持っていましたが、実際にはここで取り上げた教育の他、哲学や歴史について語れる部員もたくさんいました。そして、いつの間にか雄弁部名義で記事を書くほどには活動に参加するようになっていました…百聞は一見にしかず…)

そして、明後日4/9(土)には文学部の後輩が和泉キャンパスにて教育系の企画をやってくれるので、興味があれば是非とも参加してみてください!
新入生もディスカッションに参加できるので、雄弁部の空気感を体験するにはもってこいの企画です!

入部希望や企画への参加等の連絡は、TwitterのDMまでお願いします。
記事を読んで生じた疑問点や履修に関する質問も大歓迎です!
お待ちしてます!

———宣伝終わり———

記事は以上で終了。
ここまで読んでくれてありがとう。

参考ページ

…繰り返しになるが、手続き等の詳細はここで確認できる

学部毎の必要単位に関するPDF

…先にも述べたが、4年間使える資料なのでダウンロードを強く推奨

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