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「にゅう」は生命の色 ――【やゑのタビタビ散歩】第7号完全版
明治温泉スタッフのやゑです。
今回もこの辺の歴史を深掘ってきました!
奥蓼科から更に登って行った先に「にゅう」という不思議な名前の山があることをご存知ですか?
この山の名前、わたしは明治温泉周辺の鉄分豊富な赤土が由来になっていると考えています。
一般に、「にゅう」という音については、丹(に)と呼ばれる赤い顔料、辰砂(水銀)がとれる土地についている音だと言われており、「丹生」と書きます。ただ、もう少し広く「に」は赤色の鉱物全体を意味しているという説もあって、そこには酸化鉄(ベンガラ)も含まれるそうです。
明治温泉に沸く鉄分豊富な温泉と、赤い土は太古の昔からこの場所に存在していて、縄文人もそれを使ってベンガラを作り、土器などを着色していました(井戸尻考古館で展示してます)。縄文人の服は残っていないので証明できませんが、きっと布の染色も行っていたでしょう。
ベンガラで染めた布はとても鮮やかで、思っていたよりも優しい色が出るものなのだと最近知りました。
私は子供の時、あの山はお母さんのお乳のような形をしているからにゅうって言うんだよって聞きました。
母親の最初の初乳は、ほとんど血液の味で、ピンク色をしているそうです。
きっと昔の人は、このピンクの川底を見て、生命そのものの色だと思ったのではないでしょうか。
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