女子志願者を増やすには?【学生からの提言】|企業と連携したマーケティング講座
「デジタル・マーケティングの授業に出ていただけませんか?」
情報コミュニケーション学部事務室の職員Aさんが、入学センター(入試広報事務室)を訪ねてきました。いつもニコニコしている彼が、今日は何やら真剣な表情。
開口一番、意外な言葉が飛び出しました。
授業に関わることが無い部署なので、突然のオファーに驚きです。
授業の内容を詳しく聞いてみました。
とても面白そうな授業です。何より、現役学生の考えは、われわれ職員としても気になるところ。
2つ返事でOKして、授業準備を進めました。
テーマ:女子志願者数の増加
さて、入試広報の担当者で、授業内容やテーマを検討します。
現役学生の知識や感性を活かすことができて、しかも、明治大学が抱える本物の課題は何か・・・。
ディスカッションした結果、「女子志願者数の増加」をテーマにすることになりました。
こちらのサイトをご覧ください。
近年、明治大学は女子からの人気が高まり、在学生に占める女子の比率が上昇しています。しかし、まだまだ男子の方が多いのが現状です。早慶MARCHの中では、最も低い部類です。
入試についてはどうでしょうか?
2024年度一般選抜における志願者数(延べ人数)は、男子69,935名に対して、女子39,224名でした。約1.8倍の差があります。
こうした数字をどのように評価・分析するかも含めて、在学生の考えを聞いてみたいと考えました。
参考となる統計データや内部資料は、事前に受講者に共有しました。実のある提案をして欲しいので、包み隠さず、色々な情報を開示しました。
ちなみに、施策の範囲や方向性について、細かく指定することはやめました。課題の分析からターゲットの絞り込み、目標値の設定、ツール選定など、総合的な分析力・提案力を見たいと考えたためです。
どんな提案が出てくるのか、楽しみにしながら当日を迎えました。
企業とコラボ! 実践的に学ぶ
当日の様子に移る前に、「実践キャリア支援講座」について詳しく説明させてください。
情報コミュニケーション学部は、「情報社会における問題発見・解決」「学際的な学びを通じて、一つの問題に対して複数の観点からアプローチすること」といったコンセプトに基づき、自由度の高いカリキュラムを展開している学部です。
「実践キャリア支援講座」は、2024年度に新設されました。
この授業は、いわゆる「クオーター制」なので、開講期間は7週間(2024年度は9月25日~11月13日)。週に2コマ分の授業が行われます。
複数の講師が講義を担当するオムニバス形式で行われ、「DX」を共通テーマとして、多様な業界の企業・団体が協力します。
授業は2コマ連続で行われ、インプット(講義)とアウトプット(グループワーク、プレゼンテーション)のサイクルを何度も回せることが特徴です。
自分たちで調査・検討し、まとめ上げた施策を、第一線で働くプロにプレゼン。専門家からフィードバックをもらえるという贅沢な体験です。
他の授業回の講義資料や、学生のプレゼン資料も見せてもらいましたが、いずれも実践的でレベルが高く、着実に力がつく授業だと感じました。
アクティブ・ラーニング型の授業なので、受け身ではなく、積極的にコミットしていく姿勢が求められます。
大学生が考える「入試広報戦略」
当日のタイムライン
授業当日。11月13日(水)の1・2限が授業時間です。
早めに教室に向かい、授業の準備。・・・緊張します。
ちなみに、当日のタイムラインはこんな感じです。
グループは、講義の回ごとにランダムで組み替えられます。したがって、メンバーには初めて会話する人も含まれます。
学生たちは、2時間足らずの間に・・・
①課題の分析
②ターゲットや目標の設定
③ソリューションの設定
④発表資料の作成
⑤プレゼンテーションの練習
・・・を終わらせないといけません。
率直に言って、結構な無茶ぶりです。(事前に課題は提示しているとはいえ・・・)
正直、我々も準備段階では「本当に間に合うのかな?」と半信半疑でした。しかし、情報コミュニケーション学部事務室のAさんが「受講生のレベルが高い!」と力説するのを信じて、負担の大きいテーマを設定しました。
ディスカッション、そして発表へ
グループワークの時間、それぞれの班の様子を見て回ります。活発なディスカッションが繰り広げられています。
板書を見ていると、ターゲットの絞り込みや、目標設定に関して、各グループの個性が出ていて非常に面白かったです!
やはり、青山学院大学や立教大学をベンチマークとして、明治大学のポジションやアピールポイントを考えるグループが多かったような気がします。
現役学生ならではの視点やツール選定も興味深いものでした。ターゲット(受験生)と年齢が近いという強みが活かされていたように思います。
グルグル巡回していたら、あっという間にタイムアップ。
プレゼン用スライドをクラウドにアップロードしてもらいます。
さて、どんな提案をしてくれるのでしょうか。
短時間で質の高いアプトプット
発表時間は1グループあたり7分間。その後、入試広報事務室(つまり、我々)から2分程度のフィードバックや質疑を行います。薄っぺらいコメントをしないように、講師サイドもドキドキです。
発表(提案)したのは全部で6グループ。じっくり紹介したいのですが、ここではポイントだけご紹介します。
本当は、ロジカルな分析過程が秀逸なので紹介したいのですが・・・泣く泣く省略です。
①「ほぼ全学部でキラキラ留学ができる! 明治大学」
②「明治のイメージ戦略提案」
③「明治大学女子志願者を獲得せよ!」
④「デジタルオープンキャンパス」
⑤「私たちのキャンパスライフ、のぞいてみませんか?」
⑥「明治大学女子志願者獲得に向けて」
いずれのグループの提案も、データに基づいており、しっかりとしたストーリーが読み取れました。
繰り返しますが、ワークは2時間弱。初めて会話するメンバーも多いグループで取り組んだ課題です。手前味噌になりますが、自慢させてください。明治大学の学生は優秀です。
もちろん、これまでの授業回で、各企業の講師の皆様がマーケティングの知識や思考技術をインプットして下さったからこそ、短時間で質の高いアウトプットに繋がったのだと思います。
学生の発表資料には、実際にマーケティングで利用されるフレームワークなどがふんだんに用いられていました。
この場を借りて、今回ご協力いただいた「株式会社博報堂DYメディアパートナーズ」「TOPPAN株式会社」「株式会社オプト」の皆様に感謝申し上げます。
関連するプログラム、記事など
MeijiNOW
今回の授業の様子は、明大生に関する情報を発信するポータルサイト「MeijiNOW」にも掲載されています。
授業や研究室紹介のほか、受験体験記や留学体験記など、さまざまな記事を発信しているので、ぜひ覗いてみてください。
マーケティングに関する模擬講義(夢ナビ)
今回の記事で「マーケティング」に興味を持っていただいた方向けに、ネットでご覧いただける模擬講義をご紹介します。
商学部・マーケティングコース
今回の「実践キャリア支援講座」は情報コミュニケーション学部の授業でしたが、商学部にはマーケティングを専門的に学べる「マーケティングコース」が設置されています。
明治大学では、学生が主体的に参加するアクティブ・ラーニング型の授業を多数展開しています。また、学生が取り上げてくれたように、実は留学をはじめとするグローバルな教育も充実しています。
一流の教授陣によるアカデミックな学びや、企業などとも連携した実践的な学び、更には世界に飛び出すグローバルな学びまで・・・。
明治大学でチャレンジに満ちた4年間を送ってみるのはいかがでしょうか?
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