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「蘇生」2年 門脇暢人
「蘇生」
文学部文学科日本文学専攻 2年 門脇暢人(鎌倉学園高校)
こんにちは。
今回、部員ブログを務めさせていただく、文学部文学科 2年マネージャーの門脇暢人です。
はじめに、日頃よりお世話になっている皆様に心から感謝申し上げます。
入部してから一年半が過ぎ、自分たちがどれだけ数多くの方に支えられているかが、少しずつ見えてきたような気がします。
日頃より弊部を応援していただいている皆様、大会運営に携わってくださる皆様、大学サッカー全体の発展のためにご支援してくださる皆様。挙げ始めれば枚挙にいとまがありません。まだまだ自分が見えていないところで動いてくださっている方々が無数にいらっしゃることだと思います。弊部、そして大学サッカーに関わる全ての皆様への感謝の気持ちをこれからも忘れずに活動してまいります。
これからもよろしくお願いいたします。
部員ブログが回ってくることはわかっていた。わかっていたし、一カ月、いやもっと前から何を書こうかとそのたびごとに考えてきた。
でも何について書くかはついに決まらなかった。
毎時間、毎分、毎秒、ここで学ぶことや考えることが多すぎて書く内容を絞り切れない。
こうした環境にいられることはとてもありがたいことだと感じる。
そういう意味で、むしろ絞り出しながら書いていこうと思う。
部員ブログを書くにあたって、ひとつヒントとなるようなメモがある。
「(SNSでよく見るような)日記やジャーナルなんて書き始めてもどうせ長続きしない」と思い、その通り日記などつけていないのだが、これは文字を残したくてWordに書き込んであった。
9月10日午前3時半。
大臣杯敗退の日、日付が変わっても眠る気になれない。
寝付けないのは悔しさゆえというわけではない。
その代わりかわからないが、喪失感や空虚感、何かを失った気分。
「胸にぽっかり穴があく」とはよく言ったものだ、と痛切に感じる。
大臣杯で連戦を戦い抜くチームを八幡山から勝たせることが出来なかった。
自分の請け負った分析の仕事は全くの役立たずだった。
必ず勝たなければならないILも勝たせられなかった。
八幡山でILメンバーが勝てるようなTRを作り出せなかった。
自分の存在がチームにとって、この部にとって、プラスの存在にはなりえなかった。
今見返しても、このとき感じていたことはまさにこれだったと感じる。
悔しがる権利すら剥奪されたような喪失感だった。
チームとして「明治のサッカーで圧倒して『日本一』を獲る」という目標は現実味にあふれていたし、優勝する未来のみを信じ突っ走っていた。
でもそうはいかなかったし、そこには多くの要因があるはずだった。
それらを考えるとき、もちろんサッカーの内容においても要因はいくつもあったはずだが、「自分はどうであったか」が最も振り返るべきところであった。
「自分と向き合うこと」は苦手だ。
ふりかえったときに自分がどれだけ力不足であったかを思い知らされる瞬間は無力感に包まれるようで、だからずっとそこから逃げてきた。
春合宿の際に改めて気づかせてもらったにもかかわらず、シーズンの半分をまた“逃げ”の状態で過ごしていた。
だが、今回はそういうわけにはいかなかった。
圧倒的な無力感に苛まれ、またゼロからのスタートを実感させられた自分にとっていつまでも“逃げ”が通用するはずがなかった。
矢印を自分に向け、「自分はどうであったか」を振り返った。
“日本一”の部員だったか
“日本一”のマネージャーだったか
“日本一”の分析部メンバーだったか
そして、“日本一”を掲げる明治の名にふさわしい人間であったか
いろいろな項目を出し、深掘りしてさまざまな角度から自分を振り返ってみたが、どれもまったく足りなかった。
今の自分は入部した時と変わらない、ゼロ地点にいるという実感が強まった。
いやひょっとするとマイナスかもしれないとさえ思った。
わかっていたことではあるが、理想の姿は遠すぎて、自分にはあらゆることが足りていなかった。
ただでさえキャパシティーが狭いのに、何から手を付ければよいのかわからなくなりそうだった。
だが、整理してみるとひとつ共通して問題の種となっていることがあった。
「自己反省をし、アップデートしていく能力」
これが明らかに欠けていた。
言うなれば、自分と向き合う力がないことによって、自分にとってのあらゆる問題が起きていることに気が付いた。
そもそもキャパシティーが狭いこと。
一度したミスをまたやってしまうこと。
改善の余地があると分かっていながら見逃してしまうこと。
内側に矢印を向けず、環境や状況に理由付けをして自分を成長させないこと。
こうした弱みはどれも内的な自己反省をしていないことが理由だと結論づけた。
自分と向き合って反省をせずに「これから良くしていくための材料」など見つかるはずがない。
なのに自分はそこから逃げていた。
それではアップデートなど起きるはずがない、自明のことだろう。
皮肉なことに、「自分と向き合った」結果、足りないのは「自分と向き合う力」だと判明したのだった。
ひとまず自分の問題点がここにあるとして、この現状を変えるには苦手な「自分と向き合う」ことについて劇的な変化を“内的に”生み出さなくてはならない。
チームが負けたのに悔しさすら感じられないような状況から脱するためには「自分と向き合って」自己反省を繰り返さなければゼロ地点から這い上がっていけない。
日常の姿勢、一回のTR、一本の分析映像。そのすべてから得られる反省を自分のものにし、また何度でも生まれ変わっていきたい。
まとまりのない拙文となりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
リーグ戦は残り5試合、うち4試合はホーム開催となります。
今週末19日(土)の国士舘大学戦も、各種イベントを用意してお待ちしております。
ぜひ八幡山までお越しください。
今後とも応援のほど、よろしくお願いいたします。
次回の部員ブログは2年 アッパ勇輝が担当します。
ピッチ内では熱くバチバチに戦っていますが、外では優しく笑顔の多いアッパ。チーム帯同や試合運営をしていると他大の方から突然「アッパいますか?」と聞かれることも多く、毎度その愛され度合いに驚かされます。彼のブログをお楽しみに!
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